雨飾りファームだより

日本百名山の雨飾山の麓から猫と金魚と農業と、田舎暮らしの日常を綴るブログ

自分の故郷に自信を持つ。

2017-08-23 06:47:32 | 日記
 私の住む糸魚川市根知谷。

 今、移住者の受け入れをしています。嬉しいのは、積極的にここに住んでくれていること。

 ここで、育った私たち世代の多くがここを離れて暮らしているのですが、ここ全く知らない人たちがここを選んで住んでくれるといいます。ずっとここに住んでずっとここを見てきた私にはとても嬉しいことと感じる反面、もしかして夢と希望を抱いて移住してきた人たちを失望させてしまうんじゃないかという不安も抱いています。でも、自信を持ってここでの生活を勧めます。

 ここが過疎になった一因は仕事がないこと。根知谷にというか糸魚川市に若い人が思うような仕事がないということです。もちろん、職種を選ばなければ働くところは十分あると思います。一昔前のように交通が不便とかそういうことは、若い世代ほど感じなくなってきているはずです。今は若い世代で車をもっていない人はいないので、公共交通が不便でも関係ないのです。道路も、冬も除雪が完璧なので、車が使えないなどということはまずありません。

 新幹線の駅まで車で20分。新幹線利用者は無料で駐車場が使え、東京まで2時間で行けるんです。昔は、根知谷といえば市内でも田舎者扱いされていましたが、今は、ほとんどの人が市街地に勤務しているわけで、生活習慣も市街地に住んでいる人と変わりないわけです。トイレもほとんどの家に合併浄化槽がついていますし、家もリフォームしてきれいになっています。

 私は根知谷に住んでいて全く不便さを感じていません。

 子供の教育については、小学校は複式学級でしたが中学はスクールバス、高校は地元の普通科で大学受験まで習い事以外は学習塾などには一切いかなくても、なんら問題なく東京の大学を出て社会人になっています。

 出来れば、子供達にこの谷に住んで欲しかったのですが、仕事柄、ここには住めずに近隣に住んでいます。そこは仕方ないかなと思っていますが。

 むしろ、多くの人が忘れかけている人間の根源ともなる「自然に囲まれた暮らし」、「家族や近隣の人たちとの関わり」を大切にした方が生きやすいということに今になって気付いています。

 移住してくる人たちが、そういうものを求めてくるのならば大歓迎です。

 今、私は、先祖代々の家を守るという意識ではなく、この素晴らしい先祖代々の「人の営みで守られてきた根知谷」を守っていきたいと考えています。