胃腸炎でもないのに、高熱のあとおなかにきてしまうのは、どうして?
これ、小児科によっては「自家中毒」とも呼びますが・・・。
もちろん、夏風邪とかインフルエンザとかは全身症状なので、あちこち具合が悪くなってもおかしくないんですが、軽くすんだり重かったりと、個人差がありますよね。
我が家の場合、おにいちゃんの冬坊が、毎回かならず重症化(涙)。
去年のインフルエンザでも、熱がさがったあとになって、おなかいたいきもちわるい~!と大騒ぎ。
小児科を何件もまわるはめに・・・。
でも、調べてみたら、ちゃんと理由があったみたい。
以下、吐き気の仕組みのざっくり解説、です。
1・人の身体は、体内のブドウ糖を分解してエネルギーを
生み出している。
2・糖分がたりなくなると、脂肪を分解してエネルギーにする。
その際にできるのが、ケトン体。
3・ゆっくり分解されれば異常はおきない。
(エアロビクスで脂肪を燃やす、とかはOK)。
飢餓状態などで急激に分解されると、血中のケトン体濃度が
あがりすぎて、吐き気や腹痛が起きる。
4・発熱時は栄養不足なうえに脱水状態なので、ケトン体濃度が
ますますあがる。
ケトン体・・・そういえばつわりがひどいときに、数値をとられたなあ・・・(再び遠い目)。
ケトン体自体は、心臓や筋肉を動かす大事なエネルギー源らしいですが。
使用後は尿から外に排出されるようで、それが多いとなんで吐き気の中枢が刺激されるのか?
そこまでは、ちょっと調べられませんでした・・・。
「自家中毒」の正式名称は「アセトン血性嘔吐症」。
アセトン体は、3種類あるケトン体のなかのひとつです。
手元にある本には「糖分を燃やしてエネルギー代謝をしている機能が変調をきたし、血液中のアセトン体がふえたために起こる」とかいてありました。
「疲れや風邪、心理的ストレスから」という記述もありました。
風邪からの場合、「自家中毒」なんて言葉はあたらない、という見解もあるみたいですね。
私も、かかりつけのおじいちゃん先生に「この子は自家中毒の体質だから」と言われたときには、ちょっとショックでした。
自家中毒って・・・精神的に弱い子がストレスで具合悪くなるという、あれですか!?うちの子が?? ってな感じです。
風邪からにしてもストレスからにしても、身体の中の状態は上記の仕組みのとおりなので、どっちも同じなんですけどね・・・。
自家中毒を調べてみると、なりやすいのは
「筋肉量の少ない、きゃしゃな体格の男子。2、3歳ではじまり、10歳すぎると治る」
だそうです。
筋肉がふえてくるからかな?
冬坊はまさに、きゃしゃな体格の男子なので、今後に期待、でしょうか。
でも、もともとケトン体の出やすい体質、というのがあるようなので、そううまくはいかないかもしれませんが・・・。
ストレスから自家中毒、というのは、大人になってもある話らしいです。
たとえば大切なスピーチの前に気分悪くなる。こんなのは、ごくありふれた経験ですよね。
どうしてストレスでアセトン体がふえるのかは、実はあまりわかっていないみたい。
ストレスに弱い心、とかいうのではなくて。
単にそういう体質、なんじゃないかな、と思います。
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