今現在、少々迷っていることがひとつばかり。
それは最近発売された『食戟のソーマ 小説版』の最新刊を買うか否かについて。
これまでの小説版は毎回それぞれのキャラクターにスポットが当たっている内容だったため、キャラの理解の為に購入して読んでいたのですが・・・。
今回は丸々アルディーニ兄弟メインってか★
いやアルディーニ兄弟は嫌いじゃないですよ?むしろ好きですよ?
でも彼らの物語を、購入してまで読みたいとまでは正直思えなくって・・・。
一応ホームページでの「試し読み」も読んでみましたが・・・。う~ん・・・。
他にどんな話が収録されているのかもう少し知りたくて、調べてみたところ
一つ目は二人の幼少時のお話。
ふーん。(全くさほど興味なし)
二つ目は秋の選抜を前に、メニューを考える話。
ふ~ん。(やはり食指が動かず)
三つ目は美作との食戟で負けたタクミが再起する話。
お。(食指がちょい動く)
四つ目はスタジエールの前にタクミが極星寮に遊びに行き、創真らと交流。
購入決定。
我ながら思います。
私って単純☆(/(^0^)\)
さて、そんなこんなですが今週もいってみましょう。
実は今回の話は読み込めば読み込むほど考察がどんどん出てきて正直困りました。
なので、泣く泣く半分ほどカットしてあります。
それでもいつも通りの文章量なのであしからず(爆)。
残りは次回以降か、もしくは単行本感想にかな~・・・。
週刊少年ジャンプ2015年46号掲載。
掲載順第5位
第138話 【えりな、極星寮へ】
この前のセンターカラーから、さほど間をおかずにまたもやセンターカラー。
佐伯先生頑張ってるな~。(どうかご自愛くださいませ)
アニメが終わっても原作の人気は変わらないようで何よりです。(^^)
で、今回のカラー扉絵は誰かというと竜胆先輩。
前回は司先輩だった事を考えると、これから順番に十傑のカラーイラストが扉絵を担当していくのでしょうかね?
えりな(十席)に到達するまで、一体何ヶ月掛かるだろう・・・?(遠い目)
そういえば・・・。
竜胆先輩って、赤茶色の髪に金眼という、かなり創真と似たカラーリングなんですね・・・。
・・・四宮先輩と同様に。
キャラクターのカラーリングは、暗に主人公との関係性と関連付けているのではと考えている私にとって、これは少し気になります。
極星寮へと帰った創真。
そこに居たのは、ついさっきまで話題の人物だったえりな。
ちなみにアリスと黒木場は後の事を丸投げにして既に帰宅していました。
おいおい言いだしっぺが責任取らずかよ。(そんなところもアリスらしいけど)
一方その頃、薙切邸ではえりなが家を出たことが既に薊に報告されていました。
ですが薊は無理に連れ戻すことはしませんでした。
今はえりなの行動を尊重したいと思う、と言って。
・・・。
えりなの「行動」を、ね・・・。
えりなの「意思」とは言わないんだ・・・。(-"-)
ちなみに薊に報告していた男性。
軽く薊に不満を零していた様子から、単なる部下というわけではなさそうです。
彼は薊の右腕的な人物なのでしょうかね?
これまたさり気に気になるキャラクターが出てきた予感です。
お風呂で冷えた体を温めるえりな。
湯の温かさによる安心感。
でも全く見知らぬ場所に居るという不自然感。
そしてこれからどうなるのかという不安感・・・。
そういった様々な思いがその繊細な表情に現れていたと思います。
えりなが入浴している間、新戸はえりなを極星寮で匿ってもらえないかと頼みます。
ですが、家出という行動に協力することへの罪意識やえりなの立場から戸惑う極星メンバー達。
ま、当然の反応ですわな。
事情を教えないまま協力を頼むというのも虫のいい話ですし。
仕方なく、新戸は極星メンバー達にもえりなの事情を話すことに―――。
その結果。
えりなは大洪水に襲われました(苦笑)。
そうして一気にえりなの味方となってくれた極星メンバー達はえりなのために歓迎会を開いてくれます。
ほんと極星陣の面々って良い奴らばっかりだよね~。(^^)
あれ?一色先輩が服着てる。
早速恒例の料理の出し合いがスタート。
まずは青木がえりなに料理を出します・・・が。
案の定見事にダメ出し★
まあ・・・でも、初期の頃に比べれば随分とマシな批評と言えますがね。
料理を叩きつけるなんて最低行為はしていませんし、一言とはいえ褒めてもいますし、至らない点にも細かにこうしたらより良くなるというアドバイスもしてくれてます。
ん~~~・・・。(-"-)
それでも「駄目」と言うのはやめてほしい・・・。
これは社会に出てからも言えることなのですが、教育の面において「駄目」という言葉は禁句だと思っています。
「駄目」って、完全否定の言葉ですよね?
そんな言葉を言われた相手は、自分の品だけでなく、自分自身まで否定された気持ちになってしまうと思うんですよ。
そして、「駄目」と言われ続けることによって、どんどん自信を失っていってしまうことになると。
自信というものは、他者に認められてこそ育まれるものですからね。
「駄目」という言葉は、そんな社会で生きていくうえで必要な自信を容赦なく傷付けてしまうと思っているだけに、私もこの言葉は職場では決して言わないように気を付けています。
えりなはそこら辺、もう少し否定の言葉を自重してもらいたいところですね。
というわけで。
ちょいムカつくから専門用語の解説はパス。(をい)
すっごくご無沙汰だった意味不明な味の比喩(爆)も入った酷評に、さすがの極星メンバーもドン引きか・・・と思いきや。
かえって火が点いちゃいました(苦笑)。
青木:「神の舌がナンボのもんじゃコラー!!」
ごもっともーーー!!!
よく言った!!
根性のある奴は大好きだ!!(さて、栗うさぎは何時代生まれでしょう?)
勢いに押される形ではありましたが、極星陣の料理の味見に応じるえりな。
でも創真の品の味見には応じず。
この石頭が(怒)。
お風呂から上がったばかりの創真に寒い思いさせてんじゃねえよ!!(過保護といわれようがアホと言われようが構わないこれが私の創真愛)
創真にだけは相も変わらずツンケンな態度を取るえりなでしたが、新戸は気付いていました。
えりなの変化に。
嬉しそうに話す新戸に、新戸もずいぶん丸くなったと言う創真。
ごもっとも。(⌒‐⌒)
本当に新戸は穏やかになりました。
えりなを遥かに上回るほどに。
それもこれも創真のお陰ですよね・・・。(あと、葉山も少しだけね)
そんな親しく話し合う創真と新戸に、えりなはヤキモチ(苦笑)。
ここのえりなの姿は親友を取られそうなことにヤキモチを焼く女の子というよりも、お母さんを取られそうなことにヤキモチを焼く子どもといった感じですな。
創真と新戸はスタジエールで特に何かあったわけではありませんよ?
ただ、お互いにちゃんと向き合っただけです。
仲間達からリクエストを受け、調理態勢に入る創真。(っていうか、いいのか佐藤!!そんなリクエストを!!よりによって創真に!!!/滝汗)
そういえば創真が前掛けをしている姿ってなんか久し振りな感じ。
月饗祭編では前掛けをしている印象があまりありませんでしたから。
でもそれ以上に、鉢巻を巻いている姿をここずっと見ていない・・・。
創真の鉢巻装着は調理への本気モードを示す大きな演出効果なだけに、これだけ「溜め」を設けていることに逆に期待が高まりますね。
一体いつ、どんなシチュエーションで装着してくれるのでしょうか・・・。ワクワク。
そんな創真の姿に、えりなは一瞬だけ「あの方」の面影を。
夜も更け、新戸は帰路に就くことに。
見送る創真。
本当にこの二人仲良くなりましたよね~。(^^)
この程良い信頼感は見てて気持ちいいです。
えりなの今回の家出の件で、薊が反省してくれるのを願う創真でしたが、新戸はそう上手くは行かない事を分かっていました。
そして仙左衛門が創真に言っていなかったことを教えます。
えりなは薊の計画における“鍵”なのだと。
そんなわけで、えりなの身柄は極星寮で預かることに。
今回は雰囲気的に、小休止な話と言えたかもしれません。
ここ最近は別人かと思うほど不安定で恐怖に震える姿を見せていたえりなでしたが、ようやくいつも通りの姿が戻りました。
ついさっきまで暗い部屋で一人打ち沈んでいたのが、数時間後にはこんなドンチャン騒ぎの渦中に巻き込まれることになろうとは。いやはや現実は小説より奇なり。(漫画だけど)
やっぱえりなは振り回してナンボだよね!!(Σd(>▽<))
えりなを迎え入れてくれた極星陣。
一般人が大抵抱くであろう、えりなの立場や家柄に対する「壁」。
そしてえりなの過去への「同情心」。
えりなへの見方に対するマイナス要素としか思えないそれらが上手い形で組み合わさり、対等な態度という大きなプラス要素へと転じてくれました。
そしてえりなの容赦ない酷評を喰らっても全くめげないタフネスさも非常に爽快でしたね。
考えてみれば極星メンバーは全員入寮時にふみ緒さんの「入寮腕試し」を受けた身。
根性は人一倍あるわけです☆
今回極星陣の代表として、えりなの[神の舌]による酷評をくらってしまった青木。
ですが、そもそも青木の得意分野は揚げ物なんですよね。
そこを考慮すると、青木の実力を推し測る余白はまだ充分にあります。
そこらが上手い造りになっていたかと。
えりなの冷酷で非情な人格形成について語った仙左衛門に続き、今回は新戸がそんな彼女の「変化」について語ってくれました。
ですが、私から言わせれば創真の言うとおりです。
えりなよりも新戸の方がずっと変わりましたよ。物凄く素敵に。
新戸とえりなの出会いの回想時に小説版の挿絵が用いられていましたが、本当に小説版を読んでいた私としてはより一層新戸の成長(変化)が実感できました。
つい数か月前はえりなに近づく者は誰であろうが警戒しまくり、従姉妹であるアリスにさえも心を許していなかった新戸。
これまでの新戸のままだったならば、きっとえりなに気安く接するな馴れ馴れしくするなと、バリケードを張りまくっていたことでしょう。
でも。
今では嘘のようにえりなへの敬愛が柔らかく寛大なものへと変わってくれました。
多くの同級生に囲まれているえりなに、笑みを浮かべる新戸。
そこに寂しさや嫉妬は微塵もありませんでした。
あるのは、ただ温かい喜び。
そんな風に寛大な愛情を持ってえりなを見守る姿は、まさに「母親」のよう。
今の新戸はまさに私が望んでいた姿そのもの。
嬉しいです。とても。(^^)
えりなが変わった事を喜ぶ新戸でしたが、えりながここに至るまで変われたのは忠義と共に惜しみない愛情を注いでくれた新戸のお陰。
新戸は恵に匹敵するほど母性愛の強い子だと思います。
そんな真っ当で深い愛情がえりなに向けられている一方で、歪んだ愛情で彼女を束縛している輩がいるわけで。
えりなが自分の手元から離れても、とりあえず放置しておくことにした薊。
薊は分かっているのでしょうね。
えりなが自ら薊の元へ戻ってくるであろうことを。
これは「洗脳」だけではなく、えりな本来の性格、そして彼女がこれまで生きてきた人生や世界と非常に深く絡まり合っていることだと思います。
だからこそ新戸やアリスら多くの協力がこれまであっても尚、えりなの「呪縛」は完全に解かれなかったのでしょうから。
その意味では、薊はえりなを理解していると言えるのかもしれません。
この作品は三本の柱で構成されていると考えています。
一つ目は「料理バトルを通した友情」。
二つ目は「積み重ねられる交流の中での恋愛」。
そして三つ目が「親子(家族)の絆」。
一つ目と二つ目の柱は既にこれまでの作中で大きく提示されていましたが、「親子の絆」が提示されている描写はこれまで創真と城一郎の幸平親子のみでした。
ですが。
実は[三大ヒロイン(えりな・恵・郁魅)]も、[三大ライバル(タクミ・葉山・黒木場)]も、これまでの作中で「親子(家族)の絆」に関する布石が既に置かれているんですよね。(※小説版含む)
その三つ目の柱の重要性を創真らより一足先に示してくれたのが四宮先輩。
スタジエール編にて、彼は母親を通して料理人としてのルーツを見せていました。
これらの三本柱は作中の構成要素だけでなく「良い料理人になるための必須要素」としても重要な役割を担っていると考えています。
そして今現在の章でまさに、えりなと薊という薙切親子への「絆」に照準が当たっているというわけですね。
あ、ちなみに私、「絆=プラスの繋がり」とは決して思ってません。
その形によっては幾らでも「束縛」になったり「重荷」になったりするものだと思っています。
薙切親子はまさにその「マイナスな絆」の模範なわけですね。
似ているようで違う。
それが幸平親子とするならば。
違うようでやはり同じ。
それが薙切親子なのでは。
もし創真を通した城一郎の存在が今回の章で関わることになるならば、薊とえりなの感情・判断・選択などそれぞれの行動から、二人の相似点が否が応にも浮き彫りになるかもしれません。
今回の終盤で、一瞬とはいえ遂に創真と城一郎の「繋がり」を感じ取ってしまったえりな。
極星寮の面々との新たな出会いは「救い」へと繋がる「変化」を期待できた反面、創真との関係は一切変化無しのように思えました。
ですが・・・。
やはり水面下では着実に創真とえりなの関係における「変化」も進行しているのですね・・・。
あ~~~・・・気が重い。
今回の件で共同生活を送ることになった以上、ある程度は創真とえりなの仲は柔らかくなるかもしれません。
でも。
多分この章のどこかでえりなは再び創真に対して一方的な否定という「壁」を作ってしまうのではないかと思います。
その「地雷」が、創真が城一郎の息子という事実関係の発覚になってしまうのだろうと。
離れようとしても会ってしまう。
追っても逃げる。
腐れ縁。
背中合わせ。
それが創真とえりなの関係性だと思っていますから。
ああもう!!
毎度のことながら附田先生は「期待感」と「不安感」の配合の達人ですね!!(><)
こうしてひとまず落ち着いたえりな。
ですがこれはあくまで一時しのぎ。
これからどうやって薊に向き合っていくかが当面の課題でしょう。
それと並行して、次回からいよいよ薊政権による遠月学園の「変革」が行われることになるわけです。
おそらくかなりの長編になるに間違いないであろう今回の章。
薊を頭とした遠月十傑の大半と対峙することから考えて、「秋の選抜編」ぐらいの長さになるのではないかと思っています。
ですが今回の章では、創真は前線から一歩下がった立ち位置を選ぶのではないかと予想。
例えるならば「スタジエール編(前半)」で新戸が自ら努力し成長する様を見守ってくれた、いわばサポート的ポジショニングに基本的に徹するのではないかと思います。
実際(ここが『幸平創真』という人物の凄い所なのですが)、創真はサポート役として動いてもしっかりと存在感を発揮できる子ですからね~。
もし補助役に回ったとしても、なんら問題なく主人公としての働きを務め上げてくれることでしょう。
でも。
薊が主犯となる今回の章はえりなが中心であり、また“鍵”でもあることが今回のラストで明かされましたが。
暗に、創真もまた今回の章の“鍵”になると思います。
ではここから、私が今回の話で一番語りたかった考察に入らせて頂きます。
ラストの新戸の発言に爆発しました。私の考察脳が。
えりなは薊の計画における“鍵”だということ。
そして薊の教育メソッドに驚愕する教員達。
結論から言わせてもらいましょう。
薊は[神の舌]の量産化を計画しているのでは。
薊がえりなの[神の舌]に執着し、「洗脳」という「教育」を通してより一層[神の舌]の精度を上げようとしたことは、これまでの回想で既に述べられている通り。
“料理人”として頂点に立つことを目指す者ならば、喉から手が出る程欲しい能力であろう[神の舌]。
それを後天的に付与することが可能ならば・・・?
「最高の料理人を輩出する料理学校」として、究極の教育機関となるに間違いありません。
薊はえりなをオリジナルとし、彼女の天性の能力をコピーした料理人をこれからの教育で育て上げようと目論んでいるのではないのでしょうか?
私がこの考えに至ったのは、第134話での考察によるものです。
もし本当に、創真もえりなに負けずとも劣らない味覚の持ち主だったとしたら。
先天性のもので、高級で厳選された美食によって維持してきた味覚。
片や元々ごく一般的なレベルだったものの、ゲテモノ料理を始めとしたあらゆる味の経験から鍛え上げてきた味覚。
その二つは「料理人の味覚の向上の形」において完全に相反するもの。
そしてこれこそが薊の「野望」を打ち砕くものになると同時に、えりなのこれまでの「存在価値」を打ち砕くものにもなってしまうのでしょう。
仙左衛門が創真のこのポテンシャルを知っていた上でえりなのことを頼んだと考えるのはまだ尚早でしょう。
それに、この能力は料理人にとってあまりにも強力すぎるスキルです。
創真のこのポテンシャルが作中で明かされるとするならば、それはずっとずっと後・・・。
この物語が本格的な終盤に入る頃になると思います。
それに創真は既にお得意の「創意工夫」で[神の舌]に充分対抗できることを証明していますしね!!(^^)
多分この章でも、創真はこれまでと変わらない己の武器で闘ってくれると思っています!
もし次回の内容が上手い具合に合っていたら、そこで上記の理由を述べさせて頂こうかと。
もし合っていない内容だったら・・・。
多分単行本感想まで持ち越しになると思います。
その際はどうかご了承くださいませ・・・。