寝ながら学べる構造主義 内田樹 著 2002.5
《読む目的》構造主義を学ぶ
《お勧め度》★★★★★
《質問》何?何!何(^。^)
《発見》人が生まれ、子供になり、大人になり、そして人格者を目指す。人類がこれまで歩んできたことを、私たちはなぞりながら、成長している。
生命が母親のお腹の中で、単細胞から成長していくように、私たちは生まれた後に、私たちの先祖の歩みから学び、人としてさらなる成長を続けていることが、理解できました。
そして、その学びを、伝達し、変化し続けることが、後世の成長へとつながります。
《ポイント》
◼︎まえがき
「よい入門書」は「私たちが知らないこと」から出発して、「専門家が言いそうもないこと」を拾い集めながら進む。
◼︎私たちが知らない理由は「知りたくない」から。
無知というのはたんなる知識の欠如ではない。「知らずにいたい」というひたむきな努力の成果です。無知は怠惰の結果ではなく、勤勉の結果なのです。
◼︎構造主義
私たちは常にある時代、ある地域、ある社会集団に属しており、その条件が私たちの見方、感じ方、考え方を基本的なところで決定している。
だから、私たちは自分が思っているほど、自由に、あるいは主体的にものを見ているわけではない。
むしろ私たちは、ほとんどの場合、自分の属する社会集団が受け入れたものだけを選択的に「見せられ」「感じさせられ」「考えさせられている」。
そして自分の属する社会集団が無意識に排除してしまったものは、そもそも私たちの視界に入ることがなく、それゆえ、私たちの感受性に触れることも、私たちの思索の主題となることもない。
私たちは自分では判断や行動の「自律的な主体」であると信じているけれども、実は、その自由や自律性はかなり限定的なものである、という事実を徹底的に掘り下げたことが構造主義という方法の功績なのです。
◼︎ヘーゲルの人間学
大切なのは「自分のありのままにある」に満足することではなく、「命がけの跳躍」を試みて、「自分がそうありたいと願うものになること」である。
◼︎マルクスの人間観
人間は行動を通じて何か作り出し、その創作物が、その作り手自身が何者であるかを規定し返す。(労働)
◼︎フロイト「無意識の部屋」
当人には直接知られず、にもかかわらずその人の判断や行動を支配しているもの
◼︎私たちは「他人の言葉」を語っている
◼︎なんば歩き
◼︎サルトルの実存主義
ハイデガー、ヤスパース、キルケゴールらの「実在」哲学に、マルクス主義の歴史理論を接合したもの。
自己の存在根拠の足場を「自己の内部」にではなく、「自己の外部」に「立つ」ものに置くのが実存主義の基本的な構え。
◼︎人間の本性は「贈与」にある
・反対給付
・人間の作り出す全ての社会システムは「同一状態にとどまらないよう構造化されている」
→
レヴィ=ストロース
社会システムは「変化」を必須としている。
・3つの水準によるコミュニケーション
①経済活動
②言語活動
③親族制度
◼︎レヴィ=ストロース 構造人類学
「人間とは何か」
あらゆる集団に妥当する2つのルール。
①人間社会は同じ状態にあり続けることができない。
②私たちが欲するものは、まず他者に与えなければならない。
◼︎フロイト 精神分析治療
これまで誰にも話したことのない<本当の自分>についての物語を語ること。
そして、それを真剣に、注意深く聞いてくれる「聞き手」を得たときに限られる。
◼︎あとがき
要するに、レヴィ=ストロース「みんな仲良くしようね」
バルトは「ことばづかかいで人は決まる」
ラカンは「大人になれよ」
フーコーは「私はバカが嫌いだ」
と言っている。
《読む目的》構造主義を学ぶ
《お勧め度》★★★★★
《質問》何?何!何(^。^)
《発見》人が生まれ、子供になり、大人になり、そして人格者を目指す。人類がこれまで歩んできたことを、私たちはなぞりながら、成長している。
生命が母親のお腹の中で、単細胞から成長していくように、私たちは生まれた後に、私たちの先祖の歩みから学び、人としてさらなる成長を続けていることが、理解できました。
そして、その学びを、伝達し、変化し続けることが、後世の成長へとつながります。
《ポイント》
◼︎まえがき
「よい入門書」は「私たちが知らないこと」から出発して、「専門家が言いそうもないこと」を拾い集めながら進む。
◼︎私たちが知らない理由は「知りたくない」から。
無知というのはたんなる知識の欠如ではない。「知らずにいたい」というひたむきな努力の成果です。無知は怠惰の結果ではなく、勤勉の結果なのです。
◼︎構造主義
私たちは常にある時代、ある地域、ある社会集団に属しており、その条件が私たちの見方、感じ方、考え方を基本的なところで決定している。
だから、私たちは自分が思っているほど、自由に、あるいは主体的にものを見ているわけではない。
むしろ私たちは、ほとんどの場合、自分の属する社会集団が受け入れたものだけを選択的に「見せられ」「感じさせられ」「考えさせられている」。
そして自分の属する社会集団が無意識に排除してしまったものは、そもそも私たちの視界に入ることがなく、それゆえ、私たちの感受性に触れることも、私たちの思索の主題となることもない。
私たちは自分では判断や行動の「自律的な主体」であると信じているけれども、実は、その自由や自律性はかなり限定的なものである、という事実を徹底的に掘り下げたことが構造主義という方法の功績なのです。
◼︎ヘーゲルの人間学
大切なのは「自分のありのままにある」に満足することではなく、「命がけの跳躍」を試みて、「自分がそうありたいと願うものになること」である。
◼︎マルクスの人間観
人間は行動を通じて何か作り出し、その創作物が、その作り手自身が何者であるかを規定し返す。(労働)
◼︎フロイト「無意識の部屋」
当人には直接知られず、にもかかわらずその人の判断や行動を支配しているもの
◼︎私たちは「他人の言葉」を語っている
◼︎なんば歩き
◼︎サルトルの実存主義
ハイデガー、ヤスパース、キルケゴールらの「実在」哲学に、マルクス主義の歴史理論を接合したもの。
自己の存在根拠の足場を「自己の内部」にではなく、「自己の外部」に「立つ」ものに置くのが実存主義の基本的な構え。
◼︎人間の本性は「贈与」にある
・反対給付
・人間の作り出す全ての社会システムは「同一状態にとどまらないよう構造化されている」
→
レヴィ=ストロース
社会システムは「変化」を必須としている。
・3つの水準によるコミュニケーション
①経済活動
②言語活動
③親族制度
◼︎レヴィ=ストロース 構造人類学
「人間とは何か」
あらゆる集団に妥当する2つのルール。
①人間社会は同じ状態にあり続けることができない。
②私たちが欲するものは、まず他者に与えなければならない。
◼︎フロイト 精神分析治療
これまで誰にも話したことのない<本当の自分>についての物語を語ること。
そして、それを真剣に、注意深く聞いてくれる「聞き手」を得たときに限られる。
◼︎あとがき
要するに、レヴィ=ストロース「みんな仲良くしようね」
バルトは「ことばづかかいで人は決まる」
ラカンは「大人になれよ」
フーコーは「私はバカが嫌いだ」
と言っている。
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