心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

北緯45度の島の頂点へ 利尻山(1)

2017年08月20日 | 北海道の山


利尻山(1,721m) (前日のつづき)

 朝の4時半に、登山口まで宿のマイクロバスで送迎してもらいました。
 夏の北海道の朝は早いです。4時半よりもっと早くから歩き始めている人も多いようでした。
 15分ほど歩くと、「甘露泉水」の湧く場所に着きます。空のペットボトルに、いっぱいに湧水を満たしました。名前の通り、本当にほのかに甘く、冷たく美味しい水でした。利尻山に降った雨・雪が、川となって流れ落ちる代わりに地下水となり、何十年もたってから名水として湧き出すのです。
 富士山と同じです。山梨県には湧水がとても多いので水道水が美味しいうえに、水不足の心配もないと聞いたことがあります。富士山も利尻山も火山です。


 最初はエゾマツ・トドマツの原生林を進みます。


 スピーカーの声が登山道まで聞こえてきました。ウニ漁開始の知らせです。
 ウニは、誰でも好きな時間に獲っていいわけではありません。ウニ漁が行われる日は、朝5時過ぎに島内放送で開始の合図があるそうです。漁の行われない日には、放送はありません。また、利尻島ではバフンウニ、ムラサキウニの両方が獲れますが、同日に両方の漁を行うことはなく、その日に獲るのがどちらかは必ず決まっているとのことでした。トゲが長い方がムラサキウニだそうですが、船から漁をしていて見分けがつくのか、もし自分ならその自信はありません。
 終了の放送があるとその日の漁は終わりです。この日は、およそ1時間後に放送がありました。

 歩きながら昨日のうに丼とうに軍艦巻きは実に美味かったと思いました。東京では、その日の朝に獲ったウニを、その日のお昼に食べることなどできないでしょう。美味しいウニが、木製の箱に入っている時点で、もう人の手が加わっているのです。ウニは利尻の醍醐味です。


 4合目の標識には、「野鳥の森」と記されています。標高390mとあり、まだ100m少ししか登っていないのかと思うとがっかりしますが、野鳥の森らしく鳴き声は美しかったです。


 6合目”第一見晴台”からの眺望。曇り空ですが、泊まっている旅館のある鴛泊の街は見えました。


 (登頂:2017年8月上旬) (つづく)



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