心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

奥多摩 日の出山から金比羅尾根を下る(2)

2024年02月25日 | 奥多摩・高尾・陣馬


御岳山(929m)・日の出山(902m) ((1)のつづき)


 御岳山から日の出山へは、いったん鞍部に下って登り返す道です。大きな鳥居をくぐると、古い石段や大きな岩を削って平らにしたような道が現れます。昔から歩かれてきた道だと思わせます。また、木々の間から御岳山が見えるところもあり、その頂上はまさに山の都、山上にひらかれた都という感じがします。
 日の出山というのはとてもわかりやすい名前で、事典をひらくと由来は「~ 御岳山から見て、日の出の方角にあたることによる。 ~」(『日本山名事典』(三省堂))とあります。山のふもとには、山名と同じ日の出町が広がっています。東京都に5つしかない「町」のひとつです。
 頂上のすぐ西には山小屋の東雲山荘があり、看板には手書きで「ようこそ日の出山へ 東雲山荘 素泊三〇〇〇円」とあります。宿泊料金の「三」の字は、一番上の線だけやや薄く、2,000円から3,000円に値上げしたようにも見えます。いずれにしても、現代ではとても安価な山小屋のひとつですが、残念ながら営業を休止しています。建物は洋風基調で、玄関には石を積み上げた柱が二本建ち、一階はログハウス風に丸太が積み上げられ、二階には均整のとれた長方形の窓がありました。
 日の出山は景色を楽しむには最適な場所で、みんなが眺望の開けた東側に座っています。景色とは関係ないですが、渋谷の音楽喫茶「ライオン」を思い出しました。そこには吹き抜けの巨大なスピーカーがあり、向かい合わせの座席は少なく、ほとんどの人は同じ方を向いて音楽に耳を傾けるからです。




 (登頂:2023年12月中旬) (つづく) 



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