利尻山(1,721m) (つづき)
今度は島の東側を走ります。
写真と似た景色を、根室行きの鈍行列車の車中から眺めた気がします。
南浜湿原は利尻島の南部にある高層湿原です。縄文時代の縄文海進で海面が上昇し、火口の跡に水がたまった後に海面が後退しできたとのことです。「縄文海進」という言葉を初めて知りましたが、縄文時代にも地球温暖化が起きていました。
高層湿原の「高層」とは、高い場所(山の上)の意味とばかり思っていました。こんな湿原が海のそばにあるのは、寒冷な北海道ならではです。面積はわずか6ヘクタールですが、もし同じような場所が尾瀬ヶ原にあったとしても少しも不思議ではありません。見えている山が利尻山か、至仏山・燧ヶ岳かの違いを除いては。
さらに15分ほど走ったオタトマリ沼でも、水面に映る利尻山が見られました。
利尻山は、鴛泊の街からはなだらかな山、オタトマリ沼から眺める利尻山は細かくギザギザのついた荒々しい山です。
見る方角によって姿が全然違うのは、会津磐梯山に似ていますが、利尻山の方が高さは低くても、ずっと大きな山に見えます。
南浜湿原よりこちらの方が観光地っぽく、大型バスが何台も駐車場に止まっています。沼を一周する遊歩道もありましたが、あまりの蚊の多さにすぐ退散しました。
お昼に、沓形の「ふる里食堂」でうに丼をいただいたばかりなのに、ここでもまたうにを食べました。絶品のうにの軍艦巻き。ホタテも美味しかったです。
自動販売機の上に小さな灯台が乗っかっています。
一周のゴールが近づいてきました。夕暮れの中、稚内からのフェリーの最終便が入港しようとしています。
とても充実したサイクリングでした。 (翌日の登山へつづく)