随想録~つれづれなる一言日記⇒Part2はhttps://blog.goo.ne.jp/conny_mizukiにて

私こと瑞希祐作が、無秩序・無作為・無節操に自分の思いのままを書きつづってみました。楽しんでください!

Can you Speak English? / Japanese?

2008-10-06 | 比較文化論
日本語と比べると英語の表現というのは比較的単純だと思います。前にも書きましたが、日本語であるひとつのことを表現しようとすると、その方法はあまたもあります。ところがその日本語表現を英語に訳すと、だいたい1つかせいぜい2つ、3つぐらいの表現に落ち着いてしまいます。そういった意味では、英語とは他民族国家においてそれぞれのバックグラウンドを持つ人々が意思疎通をするために、 最小限に至るまで無駄を省いた言語であるという見方もできます。

その一方で、英語には英語なりの独特の表現というのもあります。前にも書きましたが、「・・・したほうがよいよ!」というのは“You should do…”というのが適切で、“You had better…”というと失礼にあたるとか、「多分・・・だよ」というのには“Would be”, “Could be”, “Should be” と言った具合に微妙な程度を表現する方法もあります。とはいえ、こういうことは日本の読書・文法一辺倒ではわかるはずもなく、こちらで生活するうちに「あー、こういうことを言ってるんだ・・・」と自然にわかるものが多いのです。そういう意味ではやはり実践の積み重ねによるEXPのアップこそが最善の策と思うのです。

ところがこの実践の積み重ね、というのがなかなか日本人には受け入れられないのです。どうしても、型から入りがちな彼らには、まず基本がわかってからの応用、というのが常套手段なのです。基本問題→演習問題を経て、応用問題に発展するというやり方こそが日本人の好むやり方であり、一足飛びに基礎をちょっとかじって応用に行くようなまねは絶対にありません。やはり1stepずつ着実にクリアしてから次に行くというのがよいのです。

これに比べてこちらの人間は極めて考え方がフレキシブルです。常に自分にあった方法を探しながら、どうやったら一番ベストなんだろうか? ということを考えています。所謂彼らの「物事に対する合理性」がここから生まれてくるのです。これが序列・段階を好む日本人にはなかなか受け入れられないかもしれません。でもこの考え方こそが、自分の能力を伸ばす最善の方法であることは、ちょっと考えてみればよくわかることです。

日本人から見て外人の場合、語学勉強に関しては極めてポジティブな考え方をします。日本語の場合、ちょっと挨拶できたり、片言でもしゃべれればそれで「日本語がしゃべれる」と彼らは表現するのです。たとえ文章が読み書きできなかったとしても問題はないのです。要はコミュニケーションさえとれれば、それが「話せる」ということになるのです。

一方日本人の場合は違います。例え話せたとしても、その国の文章を読み書きできなければ決してそれは「話せる」ということにはつながりませn。読み・書き・しゃべり・理解のすべてができて初めて「話せる」と彼らは言うのです。

このような良い加減(この場合は程よい加減という意味ですが)な人間と完璧超人を求める日本人の間ですから、当然その考え方の相違は出てきます。ただ、それがこの英語と日本語の表現の中では、“You can speak Japanese.”とか”You’re good at speaking English.”という表現に集約されてしまうのです。だからこちらの人間に「英語上手だねぇ・・・」と言われてもそれが正しいとは限りませんし、「あの米国人、日本語がしゃべれるんだって?」と言われても当てになりません。やっぱりFace to Faceで話しをしてみてこそ、本当にしゃべれるかどうか、理解できるかどうかがわかるのです。

良くこちらの人間に「あなたの英語は私の日本語よりもずっと上手だよ!」とほめられますが、内心「そんなのほめ言葉じゃないわい!いい加減なこと言ってるなぁ・・・。」と思うことが多々あります。彼らとしては、コミュニケーションが取れていることに対する賞賛なのでしょうが、私たちからみれば、馬鹿にしているのか? と考えてしまうのかもしれません。そんなことを考えずに我々はもっと彼らをみならってポジティブにする必要があるのかもしれません。それが英語をしゃべる上で一番大事な“コミュニケーション能力”を見出す最初の試練かもしれません。

単に我々は語学を「読み・書き・しゃべり・理解」することと考えがちですが、それ以上に話す人間の文化を理解しなければならないのではないでしょうか? と思うこの頃です。

そういう意味では、酒を飲みながら話すと、結構雰囲気で分かり合えることって多いですね!