随想録~つれづれなる一言日記⇒Part2はhttps://blog.goo.ne.jp/conny_mizukiにて

私こと瑞希祐作が、無秩序・無作為・無節操に自分の思いのままを書きつづってみました。楽しんでください!

TKGしか愛せない??

2011-04-29 | Cooking, Drinking
 TKGとは何ぞや? と冒頭から考え込む方がいらっしゃるかも知れません。とある漫画で卵かけご飯=TKGと略して、ネタに使っているものがあります。ご存じの通り私は漫画が好きで、6年近く米国にいても常に日本のものはチェックしたり、お取り寄せしたりして見ています。きっと知っている人がいれば、私はどういうものを読んでいるかがわかるかもしれませんが・・・。(笑) でも今日のネタは漫画ではありません。

 日本人と米国人の食生活の違いについては何度か述べたかも知れません。極端なことを言えば、日本人は素材を大事にする文化、米国人は素材を調理し、ソースとのコンビネーションで食べる文化と言ったような違いがあると思います。ただ、調理というのはどちらかというと火を通すということにより素材そのものに含まれる菌や不純物を除去し、安全にしてから口に入れると言っても良いかもしれません

 前に書いたかも知れませんが、卵ひとつとってみてもその考え方は違います。スクランブルエッグ、目玉焼き、ゆで卵などは米国でも普通に食べることができます。しかしながら、「卵を生で食べる」というのは、彼らとしては考えられないことなのです。卵についている雑菌(例えばサルモネラとかO-157とか)を考えれば、そんな危険なことをして何で生卵を食せねばならないのかは、当然の帰結かも知れません。彼らはそういう意味での危険性を極端に嫌います。

例えば米国では「しゃぶしゃぶ」に比べれば「すきやき」はそれほど有名ではありません。現在震災復興ソングとして坂本九さんの「上を向いて歩こう」が昔「スキヤキソング」としてこちらで大ヒットしましたが、現在はどちらかというとすき焼きはそれほどでもありません。むしろ「シャブシャーブ!」(ちょっと発音間違うと日本人的にあぶない??)と言った方が米国人には分かりやすいかも知れません。それもやっぱり生卵を使うから敬遠しているのかなぁ?と個人的には思っています。

でも日本人からすれば、新鮮な卵に醤油を混ぜて、それをあたたかいご飯にかけて食べるのはあたりまえのことでしょう。これぞ素材を大事にする日本人の文化の象徴! とまで大げさにはいいませんが、あれを久しぶりに食べた時のなんかほっとした気持ちは誰もが理解できると思います。
 
まぁ、文化の違いから生卵を米国やカナダで食することは難しいだろうなぁ、と思っていたのですが、以前にカナダのバンフにある誰もが知っている有名ホテルでそれがあったのにはびっくりしました。恐らく日本人観光客が多いのでそのための特別なサービスだったのかも知れません。でもそれがきっかけで一応米国でも食せる生卵はないか? と調べてみたところ・・・、あったのです。通称「P卵」と呼ばれるやつです。卵の表面にPという刻印が押されているものです。

これはサルモネラ菌を除去する為に出荷前に表層殺菌をしているもので、日本の生卵と同様の工程を踏んでいるのではないか? と個人的に思っています。以前からその存在は友人や知り合いから聞いていたのですが、実際に見つけたときはうれしさ半分、本当に大丈夫か? という気持ち半分の状態でした。家に買って帰ってから恐る恐るためしたところ、「大丈夫!」でした。以降我が家では卵かけご飯、すき焼き、そして牛丼の上にかけて食べる等々の日本では一般的な食事を楽しむことができるようになりました。

確かこれに気がついたのが2年くらい前だったと思います。(それは以前のブログでも一部触れているかも知れません。) それからずっと食べ続けているのですが、とりあえずお腹を壊したり食中毒になったこともありませんでした。家族もゲストでお呼びした人にすき焼きを振る舞ってもそういう事故はありませんでした。という意味では、米国でも十分TKGが楽しめることがわかりました。

ただ、ひとつだけ気をつけてください。こちらの食品は日本に比べると品質保持期限というか賞味期限が極めて長く設定されています。牛乳も日本なら確か一週間くらいだったと思いますが、こちらでは一カ月以上平気で設定されています。(いったい何を入れているんだ? と言いたくもなりますが・・・。) まぁ、日本の場合「賞味期限」というわけがわからないけど、おいしく味わえる期間が決められることにより、素材のクオリティーを維持しようとしているわけですが、こちらは「安全に食べられれば良い!」という観点なので、その違いが出ているのかも知れません。でも卵なんかも賞味期限が販売されているときから1ヵ月以上になっている場合が多々あります。これを真に受けて食べようものなら、お腹を壊す可能性も否定できません。ちなみに私の場合、賞味期限2週間くらい前のものを食べたときに、「何か変だなぁ?」と感じたことがあり、それ以来3週間前までのものしか食べないようにしています。

最後は自己責任になってしまうのですが、やはり日本の食文化を米国で維持しようとするのは「命がけ」かもしれません。(大げさかな?) でも日本を長く離れると、こうしたたわいもない食事が本当にうれしくなるのです。

日本人が海外旅行に行くとすぐに日本食が恋しくなるのもわかるような気がしますね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。