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私が持っている不思議大好きな本・雑誌14

2018年01月27日 | 本・雑誌から
この題材は、以前にも一度アップしております。

表題の本は甲南大学教授・農学博士の田中修氏の出した本(中公新書)であるが、非常に面白い。

植物は、動きまわることはできないし、声をあげることもできませんが、実はすごい機能を色々と持っていることを明らかにしていて、なかなか興味深く読めます。
この本で興味深かったポイントをいくつか挙げると

・植物たちは、根から吸った水と空気中の二酸化炭素を材料にして、太陽の光を利用して、葉っぱでブドウ糖やデンプンを作っているのです。
ところが科学が発達した今でも「どんなに費用がかかってもいいから、水と二酸化炭素を材料にして、太陽の光を利用して、デンプンを生産できる工場をつくってください」と誰にお願いしても、引き受けられる人はありません。
植物たちの一枚の葉っぱがしている反応を、私たち人間は真似することが出来ないのです。

・キャベツの水分含量は、約95%なので、1200gのうち、1140gが水で、残りの60gが成長した量です。これでも、最初のタネの1万2000倍です。1000円が、約4ヶ月で、1200万円になるという増え方です。キャベツの成長力は、”すごい”のです。
植物の生長力がすごいのは、キャベツだけではありません。レタスの一粒のタネは約1mgで、市販されるときの重さは、約500gです。乾燥させて含まれている水分を除いたときの重さは、約25gです。タネの重さの約2万5000倍です。1000円が、約4ヶ月で、2500万円にんおと同じ増え方なのです。
大根の生長量もほぼ同じです。一粒のタネは約10mg、市販されるときの1本の大根の重さは、約1kgで、乾燥したときの重さは、50gです。タネの重さの約5000倍です。約4ヶ月で、1000円が500万円になるのと同じ増え方なのです。

・植物たちは、水と二酸化炭素からブドウ糖をつくりますが、そのとき、光のエネルギーを使います。その結果、ブドウ糖の中に、光のエネルギーが取り込まれ、蓄えられます。
私たちは、摂取したブドウ糖をからだの中で分解します。その途上で、ブドウ糖の中に蓄えられていたエネルギーが放出されます。そのエネルギーはすぐに使われることもありますが、体の中に蓄えられることもあります。ブドウ糖から得られたエネルギーは、私たちが歩いたり走ったりするためのエネルギーに使われます。また、成長したり、体を維持したりするための物質をつくるのに役立ちます。
ブドウ糖は、蓄えていたすべてのエネルギーが取り出されてしまうと、原料であったもとの水と二酸化炭素に戻って、体から出ていきます。
植物たちは、エネルギーの源となるブドウ糖やデンプンを自分で作っているのですから、何も食べなくても、生きていけるのです。食べ物を探し求めて動き回らなければならない動物を見て、植物たちは、「ウロウロと動きまわらなければ生きていけない、かわいそうな生き物だ」と思っているでしょう。

*以下の動画は、上記書物とは関係ありません。

世界10の驚異の植物

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