I.D.S.

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瀋陽事件

2006-08-25 23:52:28 | 中国
中国で日本人が暴力を振るったとする事件が起きていましたね。
たとえば、この記事とか。

●瀋陽の日本総領事館に300人 「日本人が暴行」と抗議(朝日新聞)
http://www.asahi.com/international/update/0823/001.html?ref=rss

 中国・瀋陽で21日深夜から22日未明にかけて、日本人が中国人タクシー運転手に暴行したとして、これに抗議する約300人の市民らが在瀋陽日本総領事館前に集まり、抗議活動を行う騒ぎがあった。同総領事館は日本人による暴行の事実はなく、誤解に基づくものだとしているが、興奮した市民らは「小日本打倒」などのスローガンを叫び、中国当局は同総領事館周辺で立ち入り制限を行うなどの警備強化の措置をとった。

日本領事館がとりあえず声明したのは、暴行を行ったのは日本人…ではなく同乗していた中国人である、ということでした。

またお決まりのデモを行ったとのことです。しかし、前の大規模反日デモを見てしまった人では300人程度のデモでは「あぁ、中国の人は元気だな~」位しか思わないでしょう。
朝日ではデモのスローガンは「小日本打倒」だと書いています。他の紙(毎日新聞とか)では「日本出て行け」でしたが、朝日の方が臨場感があって良いですね。

また、当初の報道では「誰が運転手を殴ったのか」ということをぼかしていました。日本領事館は最初から「中国人が中国人を暴行した事件」であると表明していましたけれども。

で、「殴ったのは誰か」に関する記事が出ました。

●瀋陽の反日騒ぎ、タクシー運転手殴打は日本人でなく中国人(産経新聞)
http://www.sankei.co.jp/news/060825/kok023.htm

中国東北部の瀋陽にある日本総領事館前で今月21日から22日未明にかけ、「日本人がタクシー運転手に暴行を加えた」とのうわさが広がり、200~300人が抗議行動を展開したが、国営新華社通信は23日、日本人の男性客がチューインガムをタクシーのシートにつけたため運転手と口論になったものの、運転手を殴打したのは日本人の友人の中国人だったと伝えた。総領事館もホームページで「日本人と同乗していた複数の中国人客がタクシー運転手に暴行を加えたことが、日本人による暴行としてタクシー運転手の間に広まった」と説明している。

この暴行事件についての日本側の検証は終了したということでしょう。
さしあたり、実行者が日本人でなくて良かったと思います。


瀋陽領事館といえば、2002年の駆け込み事件が思い出されます。北朝鮮の亡命者が、領事館敷地内まで入ったにもかかわらず、中国当局の役人(武装警官らしい)によって引きずり出され連行されていった事件です。この事件はテレビで一部始終が放送されていたので記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。(参考までにWikipediaの記事

瀋陽領事館および日本外務省は、その当時、事件をうやむやにする方向での沈静化を図りました。国際法はもちろん日本の主権も侵されたというのに、思いっきり弱腰な対応ですよね。そういうこともあったので今回の事件も瀋陽で起こってしまったのではないかと疑っています。

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