救民のすすめ

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特別秘書、奥下剛光氏の費用返還請求訴訟の傍聴行ってきました

2015-12-09 19:23:22 | 政治(地方)
勤務実態が胡散臭いとして、巨額給与の返還請求訴訟の対象になってる大阪市の特別秘書、奥下剛光氏の裁判傍聴に大阪地裁行ってきました。

すげえたくさん傍聴者来てて席ギリギリくらいでした。
正直、今回の裁判内容、状況証拠ばかりだし、それでも市長が出すつったら出すんだろうし、究極的にはそんな人事出費という施策をする橋下市長を選挙で落とせ!に帰する話であり、諦めてるのであるが、しかし内容的には特別秘書の仕事の実態や、必然性についていろいろな新情報が明らかになり、大変意味深い裁判であった。

この内容は原告側はなんらかの記事メディアや、書籍として特別秘書問題としてまとめて市民に提示するべきかもーと思えた。


まず問題の整理をしておこう。

橋下市長の特別秘書として条例を作り任命された奥下氏であるが
このかたは橋下後援会の会長(母親)の息子であり、奥下家は本人も父も母も弟も巨額のパー券を斡旋したりしてきた橋下の後援者。

しかし度々選挙のたびに求職(出直し選では退職)、さらに勤務実態が怪しいという話で、なのに何千万円の給与や退職金で、なんやねんこれ!という話なのである。
個人Twitterで「秘書室に1人で居るとアホなことしたくなる!」とつぶやいてるのが発見されたりと、怒りを買っている。


裁判で本人の尋問でいろいろな情報が出たので列挙しよう


・特別秘書条例を作るにあたり、橋下からそういう条例作るから秘書になってくれと、橋下から言われた

・特別秘書の業務内容について定義した書類は後付けで作成したもので、決まりは無かった

・政治的行為は一般職の秘書ではではできないので特別秘書でなければならない

・政治的手法とは近代美術館の違約金問題での引き延ばしでの関係省庁への連絡など


・一般職の他の役人への指示はしていたが、メールでは一切したことはない。

・指示連絡していた職員らの役職は知らない


・情報管理の観点から一定時期以前のメールは全て削除したので無い。

・橋下との間の連絡メールが数通証拠として提出。しかし最近のだけで過去のは無い。

・紙での指示はシュレッダーで削除した

・省庁や各党との連絡という政治的動きであるが、自分は連絡のみで内容は橋下しか知らない

・橋下が特別秘書の部局への指示は全てオープンと過去に述べている。
しかしメールは無いし、橋下から渡された指示はシュレッダー

・橋下引退に伴い、特別秘書は辞める。

・吉村新市長に請われることはなく、吉村は吉村で意中の人が居てその人が就くみたい

・Twitterのアカウントは見れないが削除した記憶はない

・投稿は個人のiPhoneでやっていた、

・「iPhone壊れて使えない」旨投稿してるのはどの端末か?→覚えてない


・庁舎内で投稿したことは無い。全て移動中など。

・庁舎外でも秘書業務だと言うがこんな内容(アホなことうんぬん)投稿するのがふさわしいと思うか?→「つぶやきですからおかしいと思ったことはない」




まあなんだかんだやってました。メモったとこだけ適当に。
まず違和感あるのがメールもなんも業務記録や証拠が無いとうう現実。
指示や連絡する相手が役職付きでなくもっぱら一般職員のNひしょ秘書課N氏で、しかも職員らの役職全く知らないという。
部局内の役職知らずに指示出したり連絡どうやって連携取るの?相手がどういう役職で、どういう権限やなんやあるかも謎なのにそれで成り立つの?

特別秘書は一般職ではできない政治的動きにかかわる仕事をするから必要論で、懲戒案件になるからとかいうが
結局つきつめてくと彼「連絡取るだけ」なんすよね。しかも出す案件がことごとく市の業務状なわけで原告側も追及してたけどそれ一般職でできないと言えるのか?と。



私の受けた印象では、役所の人員の役職も知らず、やりとりのメールも無く、役所の職員としてのまともに仕事していたとは考えづらい。
毎週シュレッダーとか、メールや紙に残る連絡方法をしないとか、その時点で仕事法として失格でしょう。
あくまで政治家としての橋下の個人秘書であり、元来自費で雇うべき人員を、公費で肩代わりさせて、橋下の預金をケチったみたいな印象を受ける。

吉村の秘書にはならぬという話ですが、「奥下剛光後援会」なる政治団体を作ってることが分かっている。https://twitter.com/otouta/status/666253041692073984
要するに一貫して議員先生になりたい人で、両親もそれが悲願であるのかと思う。
今件でミソ付けたことで出馬させて貰えるかは未知数であるが、維新のアレな人選思えば、十分ありうる展開でありましょう。




それから、マスコミと維新のズブズブも感じました。
記者さんもようけ来てたようですが、裁判後、奥下さん囲んでキャッキャはしゃいでニコニコお友達。
これじゃあ批判的報道姿勢なんかできんよね。

実は事前に記者さんらが会話してるの聞こえてきてたけど「こんなん通るわけないわ!こんなん通ったら全国の秘書やられるで!」とやってて、まあ実際難しいのはそうだろうけど、論点はそこじゃないだろ。この奥下氏の勤務実態と厚遇問題でしょ。問題意識の持ち方が一切無く…
さらに「アンチがいっぱいで満席や!」という話でアンチをバカにするような言も聞かれた。

そんであとでニコニコ楽しそうに奥下を囲む会でしょ?
これが今の関西マスコミの実態なんだなあと思いました。
行政チェックするという役目をもう放棄してるように思いました。行政とお友達の御用メディアという表現がぴったりです。



行政裁判傍聴なんて初体験でしたが、いろいろなことが見えて有意義でした。勉強になった。



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