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ウミさん、今日を語る

日々気になった出来事をつづっています。

ICHI(アクション)

2009年12月04日 | 映画
今回は、「ICHI」(2008年)を紹介します。勝新太郎や北野武が演じてた異色ヒーロー“座頭市”を、設定を女に変えて綾瀬はるか主演で映画化したアクション時代劇。

共演は大沢たかお、中村獅童。監督は「ピンポン」の曽利文彦。

ストーリーは、市は瞽女(ごぜ)と呼ばれる盲目の女芸人。かつては他の仲間たちと一緒に旅をしていたが、ある時男に襲われた市は、男と関係してはならないという掟に従い一座を追われ、“離れ瞽女”となった。以来、三味線を手にたった一人で旅を続ける市。ある日、道中で市がチンピラに絡まれていると、一人の侍、十馬が止めに入る。しかし、十馬はなぜか刀を抜くことが出来ず、躊躇している彼をよそに、市は仕込み杖から抜いた剣でチンピラたちをあざやかに切り捨てる。2人は辿り着いた宿場町で、町を仕切る白河組2代目虎二と無法者を束ねて町を荒らす万鬼の激しい抗争に巻き込まれていく。

ストーリーは、ありがちです。綾瀬はるかの殺陣がなかなかいいです。自らの身を仕込み杖に隠した剣のみに頼り、孤高を貫き生きる市が男たちと繰り広げる壮絶な闘いと、初めて出会った運命の男との切ない恋の行方も見ものです。

くしくも綾瀬はるかと大沢さかおは、現在放送中のTBS日曜劇場「JIN」でも共演中です。

イーグル・アイ(SFアクション・サスペンス)

2009年11月28日 | 映画
今回は、「イーグル・アイ」(2008年)を紹介します。面識のない男女が謎の女性からの電話で引き合わされ、監視と指示を受けるがまま行動するうち国家に追われる怖さをスリリングに描くSFアクション・サスペンス作品。

主演は「トランスフォーマー」のシャイア・ラブーフ。製作はスティーヴン・スピルバーグ、監督は「ディスタービア」のD・J・カルーソー。共演「M:i:III」のミシェル・モナハン。

ストーリーは、コピーショップで働く青年ジェリーはある日、米軍に勤める双子の兄弟が急死したと知らされる。そして自宅への帰途ATMに立ち寄ると、何故か口座に75万ドルもの大金が振り込まれており、帰宅したアパートには大量の軍事用機材が届いていた。その直後、見知らぬ女性から電話が入り、FBIが迫っているのですぐその場から逃げろ、と警告される。すると間もなくFBIが現われ、ジェリーはわけわからずに拘束されてしまう。一方同じ頃、1人で遠出することになった幼い息子を送り出すシングルマザーのレイチェル。その後、彼女にも謎の女性から着信が入り、これから指示に従わなければ息子の命はない、との脅迫を受ける。やがて、ジェリーは再び謎の女から電話で指示を受け取調室を脱出、逃走した先には同じく電話の指示に従わされているレイチェルが待っていた。

謎の女性の狙いがわからないし、何でも操れる怖さや巻き込まれ型の展開に引き込まれました。ビリー・ボブ・ソーントン演じるFBI捜査官がいいですね。終盤のノンストップ・アクションはうまいが、ラストは前にもどこかで見たような展開でいまいちでした。こんな社会になったら怖いです。

バンク・ジョブ(サスペンス)

2009年11月11日 | 映画
今回は、「バンク・ジョブ」(2008年)を紹介します。主演は「トランスポーター」「アドレナリン」のジェイソン・ステイサム。監督は「13デイズ」「リクルート」のロジャー・ドナルドソン。

1971年、ロンドン・ベイカー街のロイズ銀行で発生した大規模な貸金庫強奪事件は、当初はトップ・ニュースとして大きく報じられたものの、数日後、不思議なことに事件は一切報道されなくなり、以後マスコミも警察も沈黙した。それは、英国史上数回しか発令されたことのないD通告(国防機密報道禁止令)による完全な報道規制がなされたためと言われ、その裏には英国全土を揺るがす一大スキャンダルがあったという。本作は、今なお多くの謎を残すこの事件を綿密なリサーチのもとリアルに再現し、思いも寄らぬ“秘密”を手にしてしまったばかりに絶体絶命となる素人強盗団の運命をスリリングに描いたクライム・サスペンス。

ストーリーは、中古車店を経営するテリー・レザーは借金取りにおびえる日々を送っていた。ある日、昔なじみの美女マルティーヌから、ある強盗計画を持ちかけられる。それは、装置交換のため警報設備が解除されるロイズ銀行の貸金庫を襲うという安全確実な計画だという。躊躇いつつも、その話に乗ったテリーは、仲間を集め、成功する。しかし銀行の貸金庫には、現金や宝石ばかりではなく、決して世間には知られてはならない様々な秘密が保管されていた。

実話をもとにしているだけあって、かなり緊迫感のある作品でおもしろかったです。ジェイソン・ステイサムがアクションを抑えた渋くリーダーを演じています。彼のアクションを期待すると肩すかしになりますね。

デトネーター(アクション)

2009年10月28日 | 映画
今回は、「デトネーター」(2006年)を見ました。

ウェズリー・スナイプス主演のアクション・サスペンス。共演は「ヴァン・ヘルシング」のシルヴィア・コロカ。CIA諜報員が危険な陰謀に巻き込まれていく様子を描いている。

ストーリーは、元CIA諜報員の国土安全保障省エージェント、グリフィスは、武器密輸組織を壊滅させるためルーマニアのブカレストへ送り込まれた。また訳あって2日後にはアメリカでの裁判に出廷しなければならないグリフィスだったが、その潜入捜査が失敗に終わり、地元警察に逮捕されてしまう。やがて、そこへCIAの元同僚シェパードが現われ、ナディアという女性をアメリカへ護送する仕事を依頼される。

ウェズリー・スナイプスが出演の「アート オブ ウォー (2000)」や「ドロップ・ゾーン (1994)」と似たような感じがします。

陰謀に巻き込まれる政府役人を演じさせれば、スナイプスの右に出る者はいませんね。作品としてはB級アクション物でした。

バーバー(スリラー)

2009年10月20日 | 映画
今回は、「バーバー」(2002年)を紹介します。フィルム・ノワールを思わせる渋味の効いた演出で、ふとしたことから歯車の狂い始めた男の辿る皮肉な運命をスリリングに描いた犯罪物。カンヌ映画祭で監督賞を受賞した作品。

監督は、「ミラーズ・クロッシング」「ファーゴ」のコーエン兄弟。主演は、ビリー・ボブ・ソーントン共演、スカーレット・ヨハンソン他。

全編モノクロの本作は、もともとカラーフィルムで撮影したのち、モノクロフィルムに焼き付けるという方法で完成されたそうです。

ストーリーは、1949年、カリフォルニアの片田舎サンタローザで床屋で働くエド・クレインはタバコ好きの無口な男だった。平凡な毎日を送るエドだったが、ふとしたことから妻ドリスと彼女の上司デイブの浮気を疑う。

ある日エドは、店に来た客からドライクリーニングの商売を始めるために資金を出してくれる人を探している、との話を聞かされる。この話に急に乗り気になった彼は資金1万ドルを得るために、ドリスとの不倫をネタに相手のデイブを恐喝することを思いつく。一時は思い通りに事が運んだかに見えたエドだったが、やがて事態は予想もしない方向へ流れていく。

さすがにコーエン兄弟の作品だけあって、ひと筋縄ではいかないひねりのきいた展開の連続でした。ベートーヴェンのソナタ(「熱情」の第2楽章)が効果的に流れる。

人生にさめた主人公が無口で感情を抑えて、やたら余裕があるのかないのかタバコばかり吸うシーンが、多すぎでちょっとあざと過ぎるような感じがしました。人生を変えたかった男の悲劇を描いたなんとも奇妙な味の作品です。

NEXT-ネクスト(SFサスペンス)

2009年08月29日 | 映画
今回は、「NEXT-ネクスト」(2008年)を紹介します。予知能力を持つ男がテロリストによる核攻撃というアメリカ最大の危機に立ち向かうSFサスペンス。

主演の予知能力を持つ男にニコラス・ケイジ、FBI捜査官にジュリアン・ムーア、その他ジェシカ・ビールやピーター・フォークが共演。監督は「スパイダー」「007/ダイ・アナザー・デイ」のリー・タマホリ。

原作は、人気SF作家フィリップ・K・ディックの短編「ゴールデン・マン」。自分に関わる“2分先”の未来だけが見える男が核爆弾テロの阻止を託され、その凶行を食い止めるべく奔走する。

ストーリーは、ラスベガスのマジシャン、クリス・ジョンソン。実は、彼は自分の周囲だけだが2分先の未来を予知できる能力を持っており、その秘密を誰にも悟られないよう目立たず日々過ごしている。

ある日、クリスの前に女性FBI捜査官のカリーが現われる。核兵器を持つテロリストがロサンゼルスを爆破する計画を企てているという情報を掴んだことから、予知能力を持つクリスへ捜査協力の依頼に来たのだった。

しかし、面倒な他人事に巻き込まれたくないと要請を断るクリス。一方、時折彼の頭によぎっていた美しい女性リズとの出会いを果たす。

ニコラス・ケイジは、落ちぶれたマジシャン役といい、よく巻き込まれた善人を見事に演じてますね。ジュリアン・ムーアは、「ハンニバル」と同じく女FBI捜査官が決まりますね。ジェシカ・ビールは、たしかに美しいです。

ラストは、論理的に無理というか賛否両論あると思いますが、なかなか面白かったです。まるで忍者の分身の術と思わせるシーンはなるほどと感心しました。

裏切りの闇で眠れ(ノワール映画)

2009年08月01日 | 映画
今回は、フランス映画「裏切りの闇で眠れ」(2006年)を紹介します。原題は、「TRUANDS」直訳すると悪者たちでしょうか。

パリの裏社会を牛耳る男が投獄されたのをきっかけに巻き起こる血で血を洗う非情な抗争を描いたバイオレンス・ムービー。

主演は「ピアニスト」のブノワ・マジメル。共演に「ベティ・ブルー/愛と激情の日々 」のベアトリス・ダル。

ストーリーは、フランクと呼ばれる一匹狼。彼は、仲間のジャン=ギィとともに裏社会で危険な仕事を請負っていた。その仕事ぶりは、パリの暗黒街で頂点に君臨する傲慢で冷徹なボス、クロードからも信頼を得ていた。ある日、何者かの裏切りでクロードは逮捕され刑務所へ。やがて、ボスを失った暗黒街では裏切りが裏切りを呼び、血みどろの抗争が始まる。

パリのどす黒い裏社会を描いたフィルム・ノワール。非情な抗争に巻き込まれる一匹狼をブノワ・マジメルがクールに演じていてなかなかいいです。ハードボイルド小説の題名のような邦題はいいですね。フランス版「仁義なき戦い」といった感じです。

モーテル(スリラー)

2009年07月22日 | 映画
今回は、「モーテル」(2007年)を紹介します。原題が"VACANCY"空室という意味です。

とある田舎の古いモーテルで、残忍な殺人ビデオの標的にされてしまった夫婦の恐怖を描いたサスペンス・スリラー。主演は「アンダーワールド」のケイト・ベッキンセールとルーク・ウィルソン。

ストーリーは、車で田舎を走るデビッドとエイミーの夫婦。夫婦仲は冷え、離婚が決定的な2人は、車の中でも険悪な雰囲気だった。真夜中の田舎道で、車が故障してしまい、歩いてどうにか近くのモーテルにたどり着いた2人は、やむなくそこに1泊する。薄汚れた空き部屋に通された、2人はお互い口数も少なくなる。そんな中、ふとデビッドが再生したビデオテープは、ホラー映画のような映像が映っていた。ところが、よく見てみると残忍な殺人シーンが行われている現場は、今彼らが泊まっているその部屋だった。

モーテルを舞台に、殺人の撮影を行う男たちと夫婦の壮絶な死闘はかなり緊迫感がありました。内容はシンプルなのにケイト・ベッキンセールとルーク・ウィルソン演技と効果音の相乗効果で見事なB級ホラー映画となっています。

田舎の男たちの狂気という点で、カート・ラッセル主演の「ブレーキ・ダウン」を思い出させる展開でした。スナッフ・フィルムを題材にした映画といえば、ニコラス・ケイジ主演の「8mm」があり見比べると面白いでしょう。夫婦仲が悪くなった原因とかあとからじわじわと伏線があきらかになったりとうまく作っています。夏にピッタリの怖さです。追い詰められるヒロイン役のケイト・ベッキンセールがきれいです。


ヒトラーの贋札(戦争ドラマ)

2009年07月16日 | 映画
今回は、「ヒトラーの贋札」(2008年)を紹介します。

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが英米経済の混乱を狙って大量の贋札製造を行った“ベルンハルト作戦”の裏に秘められた実話を、贋札作りに従事させられたユダヤ人収容者の視点から描いた戦時中の人間ドラマ。アカデミー賞外国語映画賞受賞作。

実際に強制収容所で作戦に関わり生き残ったユダヤ人アドルフ・ブルガーの自伝『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』をベースにしている。

 ストーリーは、第二次世界大戦の最中、ナチス・ドイツはイギリス経済を混乱に陥れるため精巧な贋(にせ)ポンド札の製造を計画した。この“ベルンハルト作戦”のため、ザクセンハウゼン強制収容所には、贋作師サリー、印刷技師ブルガー、美校生のコーリャなどユダヤ系の技術者たちが集められた。収容所内に設けられた秘密の工場で、ユダヤ人でありながら破格の待遇を受け、完璧な贋ポンド札作りに従事することになった彼らに明日はあるのか。


自らの延命と引き替えに同胞を苦しめるナチスに荷担するジレンマはよくわかりました。贋札作りが遅れれば殺されることがわかっているだけに、彼らの葛藤と苦悩がなんともいえません。

石の微笑(サスペンス)

2009年07月09日 | 映画
今回は、「石の微笑」(2007年)を紹介します。

女流ミステリーの巨匠ルース・レンデルの同名小説を映画化したフランスの官能のラブ・サスペンスです。

主演は「ピアニスト」のブノワ・マジメル、共演にジョニー・アリディとナタリー・バイの娘ローラ・スメット。監督は、「いとこ同志」「主婦マリーがしたこと」の名匠クロード・シャブロル。

ストーリーは、母と2人の妹と暮らす青年フィリップは、妹の結婚式で美しい女性センタと出会う。やがてセンタから情熱的にアプローチしてきて、2人は激しい恋に落ちる。すっかりセンタの虜になってしまったフィリップは、謎の多い彼女の異常な言動に次第に振り回されていく。ある時、フィリップはセンタから愛のあかしとして、異常な4つの条件を突きつけられた。

4つの条件とは、「詩を書く、木を植える、同性と寝る、人を殺す」だった。

推理小説好きの私でもルース・レンデルの小説は、こういう意味不明の怖い登場人物が出てくるのであまり読んだことがないです。

異常なヒロインを演じるローラ・スメットがなかなかいいですね。