昔、営業部といえば、
その部内にグラフがあり、
そのグラフには
ノルマのぶっとい赤い線が水平方向に引かれていて、
何人かはその赤い線の上に、
達成グラフのマーカーが
しっかり塗られていた。サザエさんのマスオさんが勤務している
「海山商事」でもグラフがあった。
そのグラフを見ながら、
マスオさんは自分の営業成績と、
給料査定と、歩合(あれば)と、
自分の出世具合
磯野家に対する自分の立場。
タラちゃんの教育。
波平さんたちの老後。
ふぐた家の独立とか、
色々、考えていたに違いない。
マスオさんには縁がなさそうだけど、
中には花丸マークがあってもおかしくはない。
そう、その花マルマークを常に取り、
断トツの成績を残し続けるのが、
トップセールスマンなのだ。
確かに社会には
ノルマ(言葉は変わって 予算)がある。
ただし、お客様と直に向かいあえる
ダイレクトセールスでしか、
(保険営業とか車のセールスとか)
ほんとうの意味での直接の結果を
表す事は出来ない。
そして、トップセールスは
僕の知っている範囲では、
やっぱりどこかゆがんでいる。
少しこの本に書かれているのが
なんだかよくわかる。
僕も、なんとか予算は乗り切っているから、
歪まないで、
普通に気持ち良く販売の仕事をするのだ。
たぶん、マスオさんも
そんな気持ちだと思う。
