Harvard Square Journal ~ ボストンの大学街で考えるあれこれ

メディア、ジャーナリズム、コミュニケーション、学び、イノベーション、米国社会のラフドラフト。

小説師匠でピューリッツアー賞作家ジュノ・ディアスとハーバードで対談

2012-04-25 | Harvard-Nieman
「挑発的で、人の心を深く見透かし、落ち着かなくさせつつも、それらを全く別の次元に昇華させ、豊かで洗練された美しい表現で物語を紡ぎ出し、人の心を深くゆさぶる才能」 今日の夕方、ハーバードで、作家のジュノ・ディアスと対談をしました。 ジュノはデビュー作の短編集が高く評価され、「オスカー・ワオの凄まじい人生」で2008年のピューリッツアーを受賞。(ちなみに米国版はこちら。日本版の表紙とはかなり違 . . . 本文を読む

未来の社会問題の解決をサイエンスフィクションに学ぶ?~ソーシャルビジネス提唱者ユンヌ氏

2012-04-19 | Harvard-Nieman
ハーバードビジネススクールで、グラミン銀行の創設者で、2006年にノーベル賞を受賞した、モハメド・ユヌス氏が講演を行った。彼は、ソーシャルビジネスという、利益の追求ではなく、社会問題を解決するビジネスを提唱したことでも知られている。大ホールはほぼ満席。ヤードからたくさんの学部生もやってきたようで、若い熱気に溢れていた。 グラミン銀行は、農村部でマイクロクレジット、と呼ばれる貧困層対象の、低金利の . . . 本文を読む

「朗読会」で、初めて書いた小説を読みました

2012-04-16 | Harvard-Nieman
ボストンマラソンが行われた今日の夜、ニーマンフェローの朗読会のイベントがありました。 アメリカでは「朗読会」が盛んで、書店、図書館などでの著者による朗読会はもとより、愛好会、友達同士など、フォーマル、インフォーマルに、色んな形で行われているものです。 フェローの中には、小説やノンフィクションを書いている人が多く、ある意味では、皆、物書きとしてのマラソンランナー状態(ちと、こじつけかな?)。 昼間 . . . 本文を読む

Fenway球場でレッドソックスの初観戦!

2012-04-15 | Harvard-Nieman
ボストンに住んで間もなく9年目というのに、これまでレッドソックの試合を見る機会がありませんでした。 実は以前、家族が日本から来た時に、ヤンキース戦を観に行く予定だったのが、大雨で中止という苦い経験が。 ところがチャンスは急にめぐって来ました。 レッドソックスのPresident&CEOと知り合いで、友人でボストン交響楽団の若尾圭介さんから「良い席が取れそうだけれど...」と連絡が入ったのです。レ . . . 本文を読む

ジャーナリストに欠けるクリエイティブ思考?

2012-04-13 | Harvard-Nieman
ハーバードのデザインスクール(建築大学院)のLoeb Fellow(特別研究員)で、Sweetenという家のリノベーションを支援するサイトを立ちあげ、ニューヨーカー誌で、2011年に最もイノベーティブな試みのひとつ、と評価されているニューヨークの建築家と、フィラデルフィアの建築評論家の三人で、素晴らしいお天気のもと、レストランのテラスでランチ。発想が柔軟でクリエイティブなふたりとは、去年の秋にケネ . . . 本文を読む

フェロー生活もカウントダウンへ

2012-04-05 | Harvard-Nieman
早いもので、去年の8月20日過ぎから始まったニーマンフェロー生活も、あと、ひと月半ほどでおしまい。 短かったような、長かったような、とにかく、毎日、毎日、知的興奮を覚えるイベントがたくさんありすぎて、それを振り返ったり、消化する時間がなかなか取れないのが悩みだった。 それでも最近は、ほんの一部ではあるけれど、ブログにあれこれ頭に浮かんだことを書くようにしてきた。どんな素晴らしい経験をしても、人間 . . . 本文を読む

「イマジネーションは、人の心を理解する最高の顕微鏡」~ピューリッツアー作家の講演

2012-04-03 | Harvard-Nieman
毎週水曜日のセミナーには、いつも豪華ゲストがトークに来てくれるのですが、今日はデビュー作でいきなり2010年のピューリッツアー賞を受賞、ボストン近郊に住む作家のポール・ハーディング。イベントはハーバードコミュニティにも開かれているのですが、今日は本当にどこから来たのかという人で会場は満杯。これまでで一番、参加者が多かった気がします。ハーディングの作品は気になっていたものの、告白すると、彼の受賞作も . . . 本文を読む

米コミュニティ・ジャーナリズムの衰退と日本の新聞

2012-04-02 | Harvard-Nieman
ニーマンフェローが交代で自らを語る、私の履歴書の講演版というべき「サウンディング」。今日は、ニーマン・コミュニティジャーナリズムフェロー(5万部以下の新聞で働くジャーナリスト)Davidが担当。アメリカの新聞は日本とは大きく異なり、全国紙がUSA Today, Wall Street Journalくらいしかなく(New York Timesは広く読まれてはいるが、あくまでもニューヨークの新聞)、 . . . 本文を読む

ボーゲル先生の「鄧小平」、のり巻き作り&小説談義

2012-04-02 | Harvard-Nieman
これまで、日記的なものは書いていませんでしたが、ニーマンフェローも残り少なく、一日、一日が愛おしくなってきたので、日々の出来事も書き留める事に。 午後早い時間に、ニーマンの先輩とデザインスクールカフェでお茶。現在、調査報道の雑誌の編集長をしつつ、ノンフィクション執筆中の彼女。 いつも定期的に連絡をくださり、色々と話しを聞いてもらったりするメンター的な存在。 今日は、今後は何をするのか、ということ . . . 本文を読む