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田舎神職の人生-自然の中で生きる

神明社に奉仕しながら、気ままに生きる日々の暮らしを、生かされて生きることに感謝しながら綴っています。

神社の五色の絹

2012年02月23日 21時10分10秒 | 神社
 神社の社殿に左右一対の真榊があります。本来は榊の枝を串の先に付けて、向かって右には鏡と玉を付けます。付加って左には剣を付けます。そして、それぞれに五色の絹を垂らします。

 

 これは、神話の天の岩戸開きに由来します。天照大御神がお隠れになったときに 天の香具山からマサカキの木を根こそぎにして、その枝に勾玉(まがたま)をつけ、八咫鏡(やたのかがみ)をつけ、さらに下に白や青の布をつけました。この榊を天の岩戸の前に運び、布刀玉命(ふとだまのみこと)が捧げ持ち、天児屋命(あめのこやねのみこと)が祝詞を奏上しました。明治以降は、神社や祭場の装飾としての意味合いが強くなっています。

 五色の順の決まっています。『緑、黄、赤、白、紫』の順です。これは中国の陰陽五行説から来ているとされています。
 東-春-青(緑) 青葉若葉のように緑を青と言うことあり
 南-夏-赤
 中央-土用-黄
 西-秋-白
 北-冬-黒(紫)
 
 真榊の五色絹の順は、この五色の順はとは少し違っています。鯉のぼりの『五色の吹流し』の順は、神社の真榊の五色絹と同じ順のようです。
 その他に、大相撲の土俵の屋根についている房の色は、五行説からきているようです。

 仏教の寺でも五色幕が使われているようです。由来は似ているのではないでしょうか。昔の人は、色にも深い願いを込めて使っていたようです。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (よりすぐり)
2012-02-24 14:04:32
色一つ一つにも深い意味があることを知り、今までただ見ていただけでしたが、これからは違った見方ができます。
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Unknown (栗田 明廣)
2012-02-25 06:49:44
 日本人も他国の人も、昔の人は感性が豊かだったようです。
 今は科学で解明し対処しようとしますが、科学の進歩が無かった昔は、神が宿ると考えていたようです。
 福島原発事故に見られるように、科学万能ではない、自然は人知の及ばない大きな力もあることも確かです。
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