田舎神職の人生-自然の中で生きる

神明社に奉仕しながら、気ままに生きる日々の暮らしを、生かされて生きることに感謝しながら綴っています。

神主とはどういう人

2012年11月29日 17時04分34秒 | 日常
 今朝、家族で出かけようとしているところに、氏子のおばあちゃんから電話がありました。
「何もした覚えがないのに、昨日から右肩が痛くてしょうがない。六三でが無いでしょうか。」
数え年を聞いたら、肩には当たっていません。わきにあたります。
「六三では肩に当たっていませんが、病気の祓いをしましょうか。」
「そうですね。お願いします。」
急きょ出かける時間を遅らせて、早々に神饌を準備して着替え、病気平癒祈願のお祭りをしました。

 先日、県神社庁で神道青年会主催の研修会があり、高齢の私も出席してきました。講師さんから「神主とは何者か。どういう人か」と問われて、出席者全員が思いつくことを順番に一言ずつ答えていきました。いわゆるブレーンストーミングです。
・神様との中取りもち
・伝統文化を守り伝える人
・お祭りをする人
・地域のリーダー
・よろず相談役
・白衣袴で神社にいる人
・人を導く何か一つを持っている人
 そのほかにも、「日本の国を守る人」「お酒が好きな人」「他の仕事もしないと生活できない人」「神社の掃除など雑用係」等々、自分の番が来て思いつくことを話していきました。

 その後で、講師さんがまとめとしてご自分の考えを述べたのです。「祓う人」「救う人」、これが神主の使命と考えていると言われました。

 罪や汚れを祓う、困っている人を救うことが私の使命です。


自然の恵み「サンふじ」

2012年11月27日 19時09分26秒 | 日常
 山形県諏訪農園に予約しておいたりんご「サンふじ(家庭用)」が届きました。開けてみると、中は新聞紙で仕切られてぎっしり詰まっていました。



 早速、神棚と祖霊舎にお供えして、夕食時にみんなで味わいました。







 家庭用ですが、取り出してみると色つやの良いものがたくさんありました。中は蜜が多く入っていて、身が引き締まり歯触りも甘さも最高です。一口一口味わいながら食べました。

 諏訪農園さんの心意気が伝わってきます。
「作物は製品ではなく大地から育てられた生き物」「自然の恵みに感謝し、愛情を注ぎながら育てている」「正しいこと、小さいこと、基本にこだわり抜き、正しい農業をコツコツと継続する」そのうえで「革新と挑戦」このような姿勢が気に入って、3年前からリンゴを頼んでいます。工場生産ではなく、家族で農業を地道にやっていることに心を打たれます。

 初雪が降る11月末まで樹にならせて完熟させ、寒さの厳しい中での収穫のようです。食べる人に最高の味のりんごを届けようとの気持ちが伝わってきます。我が家は贅沢はできないので、いつも格安の家庭用ですが、近くのスーパーで買う高価なりんごよりずっと味は勝っています。

 贈答用を送っていただいた二人の人からも、早々にお礼の電話がありました。きっと満足して味わっていただけるものと安心しています。


そば打ち教室の試食会

2012年11月24日 15時02分22秒 | 日常
 コミセンの作品展に合わせて、「そば打ち教室」のメンバーで手打ちそばを作り、地域の人に食べてもらいました。



 準備したのは50食分のそばと、かき揚げの天ぷらです。

 私は、こねを一回した後は、のばしと切りを中心にやりました。そば打ち教室の先生と私でのばしと切りをやったので、太さが均一なのは先生、細かったり太かったり様々なものは私の切ったそばでした。

 どっと、お客が来て足りなくなりそうだったので、追加してそば打ちを二回行いました。食べに来た皆さんの見ている前で伸ばしたり切ったりするのはさすがに緊張しました。同じ太さにならなくてあぶら汗です。 中には美味しいからお土産に欲しいという人が何人かいて、打ちたてのそばを持ち帰ってもらいました。

 他人に食べてもらって、まずまずの出来に安堵です。お蔭で、今日は5回のばしと切りを行いました。満足です。


新嘗祭を奉仕する

2012年11月23日 17時24分44秒 | お祭り
 雨が降り荒れた天候の中でしたが、新嘗祭を無事奉仕できました。弟夫婦と息子が一緒で助かりました。

 今年の当番は熱心で、夫婦で神社に来て準備をしてくださいました。当番が準備した神饌が立派でした。例年よりも量が多く、野菜は自分の家でとれた新鮮でおいしそうなものばかりです。果物もリンゴやミカンなど三宝に盛りきれないほど多くありました。決められた予算はあるものの、美味しいものをたくさんお供えしようという気持ちがくみ取れました。

 直会のつまみやお菓子も例年より多く、長い時間ゆっくりと話をしていました。
 氏子がごく少ないため、神社の運営、維持管理は大変です。今日は、宮司の私も息子も初穂料無しのまったくの奉仕です。本殿の掃除をはじめ、準備の労力は年々身にこたえます。

 でも、自分がこうして奉仕できることを心から幸せに感じます。無事終わって本当に良かったです。


あなたが大切

2012年11月20日 21時20分15秒 | 日常
 地域の小学校の講演会に招かれて、助産師さんの講演を聞いてきました。

 数百回の出産に立ち会い、感動の産声だけでなく、悲しみの母親の涙声を耳にしてのお話は、重みがありました。
 「人は死ぬということは当たり前であるが、その他はすべて奇跡である」「子供が母体に宿ることも奇跡である」「五体満足に生れてくることも奇跡である」「だから、ただ生きているだけで100%いい」「わが子を思う親は、死なないで。命が大切なんじゃない、あなたが大切なんです」人の生命、いのちは、人の力の及ばないところで、奇跡の中で受け継がれています。

 中山教授のノーベル賞受賞をきっかけに、IPS細胞の話題が大きく取り上げられました。難病で苦しむ人には朗報ですが、一歩間違えば、原爆や原発のようになります。

 神の領域まで人が入り込むことが果たしていいのでしょうか。