今朝の朝日新聞記事「日立製作所再編 日立金属売却も視野に」から、日立金属特約店田中茂商事時代の青春を思い出しました。当時倉庫係として運搬し、営業課員になってからも販売した「戸畑鋳物のひょうたん印製品」は、今でも上水道管やガス管に使用されています。
記事によると「日立金属 売却も視野に 日立再編 IT親和性を重視」「日立製作所が進める子会社の整理が大詰めを迎えている。日立は、東京証券取引所1部上場の子会社で金属大手の日立金属について売却も視野に入れて検討している日立金属についっては、4月に検査不正が発覚し、調査中だ。結果がまとまる今秋以降に、再編の方向性が示されそうだ。（略）残る上場子会社は日立金属と日立建機。日立金属はITとの相乗効果も見込みにくいと目され、売却が有力視されている。（略）」
何でもIT、ITともち囃されていますが、地味であっても金属製品の生産を軽視するような経済界と自公政権は、何れ世界から笑いものとなるでしょう。現在の日立金属は、コンベヤーチェン用チェンやローラチェンは、子会社センクシアが一手に販売しているようです。
管理人は、都立日比谷高校定時制に通学し始めた頃は、自動三輪貨物自動車の運転手でしたので年中授業に遅刻することが多く、「金太郎運送」（世田谷区）の名前が横っ腹ボディーに大きく書かれた貨物三輪車を通用門から乗り入れ、校舎の横に駐車していた時もありました。そこで学徒援護会（当初は、北の丸公園内の近衛師団司令部の建物を使っていましたが、新宿区下落合に移転。）の紹介状で、中央区銀座東2-2日立金属特約店・田中茂商事株式会社の倉庫係にアルバイトで入社しました。三菱製の125CCシルバーピジョン号スクーター（自動三輪免許でしたので125CCは運転可能。）で、都内のお得意さんに運びました。その後、ダイハツ製の軽三輪自動車ミゼットとなり、倉庫係にはもう一人アルバイト高校生が入社しました。当時は、国鉄汐留貨物駅がありましたので、九州戸畑駅からの引き取りと地方発送で駅構内まで良く行きました。日比谷高校卒業後は、正社員となって営業課所属となりました。
ローラチェン・コンベヤーチェーンは、椿本チェン、大同チェン、江沼チェンが生産・販売をしていましたが、日立金属もローラチェンやコンベヤーチェーンを生産・販売を始めましたので、カタログを持って毎日毎日機械製造会社の購買担当を訪問して歩きました。数年経ったら環境機器メーカーの荏原製作所羽田工場担当になったので、東京都下水処理場沈殿池の汚泥掻き寄せチェーンを納入しました。特注の鋳物スプロケットの納期が遅れたので自動三輪貨物自動車を運転して、荏原製作所鈴鹿工場まで運んだこともありました。萩原専務が、工学院大学工学専攻科第2部（夜）に通学させてくれましたので、汚水処理場汚泥装置の設計図面もカラス口ペンで描けるようになりました。因みに、回転寿司店で寿司を乗せて廻る機械は「コンベヤーチェーン」の応用です。
共産党新宿地区委員会の赤旗分局専従になった2年間を除き、1959～1970年まで足かけ10年間田中茂商事にお世話になりました。1971年に新宿区議会議員になってからも、会社員時代の体験や知識が大変役に立ち、更には中小企業が日本を支えている原動力であることも実感できました。
シルバーピジョンスクーターのアルバイト時代（会社の前は昭和通りで、歩道が広かった。）
ミゼット三輪車のアルバイト時代
正社員時代1964年の正月記念写真
新聞広告デザインコンクールで日立金属から表彰された。
野球チームは、1964年日立金属チームと交流試合をした。
1963年秋「五色沼と東山温泉」へ社員旅行（旅行の幹事役は管理人）
お世話になった田中専務（右）と萩岡常務。先代社長田中茂氏のご逝去後は、長男田中茂宏氏が社長となり、1970年6月の結婚式では仲人をして頂いきました。共産党専従になるので退社してから3年目に復社しましたが、70年10月1日付で二度目の退社をして、新宿区議会議員候補者としての活動に入りました。田中茂宏社長は「二度と会社に戻ってくるな。」と言われましたが、「必ず当選しろよ。」と激励してくれたのだと、今でも感謝の念を忘れません。
（了）
