葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

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キャンペンーン(八十三歳の遺言)『2036年は「外堀完成400年記念」上智大学から真田堀を返還させよう』

2020年12月10日 | 歴史探訪<赤坂・青山・四谷>

普段は地元の図書館で閲覧している雑誌「東京人」は、12月号「四谷特集」でしたので興味があり購入しました。しかし、UR都市機構と三菱地所の再開発ビル「コモレ四谷」を中心とした編集になっているので「旧御所トンネル」や「真田堀の復元」など幾つか不満がある内容でした。

新宿区歴史博物館から「2036年は寛永13年の外堀完成から400年記念」であること教えてもらいましたので、上智大学の運動場となっている真田堀を返還させて、「水都の記憶を蘇る・上智大学から真田堀を返還させよう」をSNSからキャンペンーンの狼煙(八十三歳の遺言)を打ち上げたいと思いました。【注】祥伝社刊:黒田涼著「江戸城を歩く」の江戸城年表には「1636年  赤坂から四ッ谷、市ヶ谷、牛込の外堀開削。江戸城外堀完成」とあります。

元日本社会党新宿区議の山田敏行さんは、玉川上水や真田堀について熱心に取り組み、区議会でも質問をしてきました。現在社民党新宿区議の河野達男さんはその伝統を引き継ぎ、毎年の予算要望書に列記しています。

区長に提出した2021年度予算要望書より『江戸城外濠の保存と復元を積極的に推進すること。特に東京都に対しては、真田濠の水面の復元を要望するとともに、区として牛込濠や市ヶ谷濠にある不法設備・施設について抜本的な改善策を講じること。

東京都財務局活用促進課の話「1949年に期限20年間の契約。2009年10月26日に再契約。貸付期限は2009年10月27日から2029年10月28日まで。原状回復の但し書きはない。」

JR四ツ谷駅の「旧御所トンネル」を絵はがきで説明している管理人。

「赤坂離宮」の絵はがき。右下に御所トンネル。真田堀の水面が青々と描かれている。

JR総武線下り線の「旧御所トンネル」は、1894年(明治27)日清戦争時に開通。上り線と中央快速上り線・下り線は新しいトンネルである。

東京メトロ丸ノ内線四ツ谷駅新宿・荻窪行き1番線プラットホームの最先端がが一番よく見える場所である。改札口で「東京の戦争遺跡を歩く会から紹介されたので旧御所トンネルを見せてください。」と、駅員に言うと入場券を購入しなくても見学させてくれことに駅助役と交渉済みとなっている。

【参考Blog記事】「歴史散策「兵器を運んだ甲武鉄道飯田町駅」レポート③

Googleマップから管理人が作図。

「東京人」グラビアから(中心の白い四角形が上智大学運動場)

「座談会 蘇る水都の記憶と武蔵野の杜」陣内秀信氏(法政大学江戸東京研究センター特任教授)、石川幹子氏(中央大学研究開発機構・機構教授)、米澤武久氏(UR都市機構設計部企画課長)。

座談会から陣内秀信氏の発言を抜粋します。

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 東京都心部は、江戸の都市づくりを原形に成り立っています。水をたっぷりたたえた外濠や内濠は都市構造的にも、景観、土地利用のゾーニングとしても世界的にユニークを存在であると同時に、かつては学生がボートを浮かべたり、地元の人たちにも親しまれる空間でありました。しかし、地元の強い反対がありながら飯田濠を埋め立てて飯田橋セントラルプラザを建てた段階で、外濠への関心は失われてしまいました。しかし一九八〇年代から、法政大学デザイン工学部が中心にをって外濠の歴史を掘り起こし、外濠再生懇談会や外濠市民塾などの活動で関心を高め、大日本印刷などの地元企業も参加することで関心を広げてきました。
 外濠の再生は、やはり水質の改善が焦点です。かつての外濠には湧水がたくさんあり、また玉川上水が入ることで水の循環がありました。カナルカフェのオーナー・羽生祐子さんに聞くと、昔は蛍もいたというのです。
 水が汚れた理由は合流式下水道です。雨量が多いと、処理場(水再生センターのオーバーフローを防ぐために、汚水混じりの雨水が外濠に流れ込んでしまう構造で、新しい水が入らなくなった外濠の、唯一の源になってしまい、水質は極端に悪化しました。
 東京の共通の課題ですが、地域が横につながる意識はどちらかといえばいままで薄かっだと思うのです。しかし、外濠の価値を掘り起こして再評価する運動の中で、例えば日本橋川の水質浄化とのつながりや、ヤフー、KADOKAWA、前田建設工業、鹿島建設などが「外濠水辺再生協議会」を作って、ヤフー代表取締役の宮坂学さん(当時、現東京副知事)が会長になり社会的を働きかけをしています。大学間でも連携が進み、中央大学、法政大学、東京理科大学の総長・学長の連名で、玉川上水の水を外濠に入れて水循環を回復させるための提言書がつくられ、法故大学の田中優子総長から小池百合子都知事に渡され、その構想が都の政策の中に取り入れられるという新しい動きが生まれています。地域再開発、地域の再生の未来を指し示していると思います。

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【参考Blog記事】上智大グラウンド 実は都有地

上智大学図書館から提供された「上智大学史資料集第3集」の大学再建図面。校内に運動場設置の予定となっている。

 ○大学設置基準
昭和三十一年十月二十二日)
(文部省令第二十八号)
学校教育法第三条、第八条、第六十三条及び第八十八条の規定に基き、大学設置基準を次のように定める。
大学設置基準
第八章 校地、校舎等の施設及び設備等(第三十四条―第四十条の四)(運動場)
第三十五条 運動場は、教育に支障のないよう、原則として校舎と同一の敷地内又はその隣接地に設けるものとし、やむを得ない場合には適当な位置にこれを設けるものとする。
2 前項の規定にかかわらず、大学は、法令の規定による制限その他のやむを得ない事由により所要の土地の取得を行うことが困難であるため前項に規定する運動場を設けることができないと認められる場合において、運動場を設けることにより得られる効用と同等以上の効用が得られる措置を当該大学が講じており、かつ、教育に支障がないと認められる場合に限り、運動場を設けないことができる。
3 前項の措置は、原則として体育館その他のスポーツ施設を校舎と同一の敷地内又はその隣接地に備えることにより行うものとする。ただし、やむを得ない特別の事情があるときは、当該大学以外の者が備える運動施設であつて次の各号に掲げる要件を満たすものを学生に利用させることにより行うことができるものとする。
一 様々な運動が可能で、多くの学生が余裕をもつて利用できること。
二 校舎から至近の位置に立地していること。
三 学生の利用に際し経済的負担の軽減が十分に図られているものであること。
(平三文令二四・旧第三十六条繰上、平二四文科令二三・一部改正)

(了)

 

 

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