葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

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幸徳秋水顕彰碑「非戦の碑」『吾人は飽まで戦争を否認す• • •』

2020年07月16日 | 幸徳秋水・鶴彬

幸徳秋水を顕彰する会から、下記の「お願い」が届きましたので寄付をさせて頂きます。献本して頂いた、冊子「秋水を生んだ風土と人々」から、「日韓連帯」を転載します。

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会員各位
 幸徳秋水を顕彰する会 会長宮本博行
                                   事務局長田中全
 秋水「非戦:の碑」建立協力寄付金のお願い
拝啓 新型コロナウイルスとの共生が避けられない中、梅雨の長雨も重なり、うっとうしい日が続いていますが、会員の皆様はお変わりないでしょうか。
  当顕彰会では、すでにご通知した通り、2021年、幸徳秋水生誕150年(11月5 日) •刑死110年(1月24日)記念事業を計画しています。
  その目玉として、二つ目の顕彰碑「非戦の碑」を、以下の通り、建立することを決定いたしました。(最初の秋水「絶筆碑」は、1983年、刑死70年記念事業として市内為松公園に建立しました。)
  1.  碑文 秋水が日露戦争前夜(1904年1月)平民新聞に書いた非戦論の中の一文「吾人は飽まで戦争を否認す• • •」
  2.  場所 秋水墓のある正福寺境内
  3.  時期 秋水生誕日に合わせ2021年11月 。
  4.  事業費 約300万円 協力寄付金を募る。 1口5千円。
  秋水の非戦論は戦後、永久平和・戦争放棄の日本国憲法第九条として結実しました。憲法改悪論議が止まないいま、「反戦平和の原点」である秋水の非戦論を改めて心に刻み、平和を愛し、守る国民総意の象徴にしようではありませんか。
  会員の皆様におかれましては、コロナ等による厳しい経済状況下ではありますが、趣旨にご賛同しただき、寄付(1ロ 5千円、できれば複数ロ)にご協力くださいますよう、よろしくお願いいたします。ご協力くださった方には、お礼として「秋水絶筆色紙」レプリカを贈呈させていただきます。
  チラシを複数入れさせていただきましたので、まわりの方にも協力を呼び掛けてくだされば幸いです。追加の郵便振替用紙が必要な場合はご連絡ください。 近刊冊子「秋水を生んだ風土と人々」も同封させていただきました。
  何とぞ、よろしくお願いいたします。
  敬具

日韓連帯
  話は今年(二〇一九年)に飛ぶ。
  五月、韓国ソウルの幸徳秋水研究者、金昌徳(キムチャンドック)さんが中村にみえた。東京の初期社会主義研究会会員で金子文子研究者の亀田博さんと一緒に。
  亀田さんには会ったことがあったが、金さんは初めて。秋水顕彰会メンバーで二人を秋水墓、生家跡、絶筆碑、図書館資料室などを案内した。
  金さんは、韓国アナキズム運動を受け継ぐ社団法人国民文化研究所の総務理事で、かつ韓国アナキスト独立運動家記念事業会の事務局長。秋水の思想は死後、韓国アナキズム運動、対日独立運動に影響を与えたという。(二人は、今回高知市草の家の案内で槇村浩も訪ねた。)
  秋水が大逆事件で拘束された明治四三(一九一〇)年は日本が韓国を併合した年。秋水は韓国、朝鮮の独立運動に関心を寄せていた。
  その前年、安重根(アンジュングン)がハルピン駅頭で伊藤博文をピストルで撃った「義挙」を讃える漢詩をつくったことは有名である。
  秋水はクロポトキン「麺靤の略取」を翻訳出版、日本で最初のアナキストとされているが、大杉栄、伊藤野枝が関東大震災で虐殺されたように、弾圧で日本ではアナキズムは広がらなかった。しかし、韓国では浸透した。
    今年は韓国三一独立運動から百年。「第三の大逆事件」を描いた映画「金子文子と朴烈(パクヨル)」(六月、中村、高知で上映成功)の通りである。
  金子文子の墓が朴烈の生地、韓国慶聞(ムンギョン)市にあり、毎年命日に追悼式が行われていると、金さんからお誘いを受けたので、七月二三日参加した。
  ソウルから貸し切りバスで高速道路を二時間走った山の中。文子墓は朴烈義士記念館の敷地内にあり、展示では秋水も紹介されていた。
  韓国政府は昨年文子に日本人二人目の独立有功メダルを授与したこともあって(一人目は弁護士布施辰治)、式典は例年より多数の地元市長など約百人参列。私も「幸徳秋水地元の元市長」と紹介され、献花した。
  イベント会場では、女優チェヒソ(映画の文子役)の挨拶、研究発表、シンポジウム、文子を讃える市民コーラスなどがあった。
  二日目は芙江(プガン)に移動。文子が養女とされ少女時代暮らした家や小学校、警察署跡などの案内を受けた。
  日本からの参加は山梨県(文子故郷)の金子文子研究会会員や亀田さんなど十名であったが、ソウルから往復一泊二日の費用は全額主催者持ちの招待であり、心温まる歓迎を受けた。
  日本人でありながら、韓国で愛され大切にされている文子。韓国の人たちは「反日帝」ではあっても「反日本人」ではない。その懐の深さ、広さに涙が出た。
  安重根裁判の弁護士は本県旧野市町(現香南市)出身の水野吉太郎で無罪を主張している。(最終死刑。)高知県と韓国の縁(えにし)。
  秋水を知ることは日韓の歴史を知ること。いまの日韓問題の背景、真実につながる。元凶は日帝(大日本帝国)さながらの安倍政権。秋水が日韓連帯を呼びかけている。

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(了)

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