![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/bc/d335933832fb155969a2184ab1046eee.jpg)
「四季の画賛と待合のしつらえ」
茶道資料館 ※6月10日(日)まで サイト
前回の京都旅行が当初の予定から1週間前倒しになったため行きそびれた展覧会。
もっとも、約2ヶ月半の会期のうち展示替えが3回![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0160.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0144.gif)
Ⅰ期からⅣ期まである。
今は連休明けからのⅢ期を展示中。
こちだけ細かい入替があることもあってか、出品目録にも展示期間の項目欄がついていた。
(以前は一つ一つ目録に○つけながら見ていたので、すごい進歩ダ
)
何分、タイトルが「四季」なので、季節がわかるように季節ごとに色シールが貼られている。
のだが~![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0143.gif)
春がピンクで夏が緑、秋がオレンジ、冬が青。
入口にそう説明があるだけなので、1回では「色=季節名」が覚えきれず![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0161.gif)
シールの色を見ては、「この色はどの季節だっけ?」と入口に確認行く始末![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0143.gif)
(漢字で「春」とか「夏」とコーナー的にも分けているところもあり、なんか中途半端)
まぁ、そういう混乱をいきなりしてしまったのは1階の展示室入ってすぐの団扇。
柴田是真が描いた朝顔。
これに「春」のシールが。
え? 朝顔だったら「夏」のじゃないの?
私の季節感が間違ってた?![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0144.gif)
と落ち込んだというか。
で、以降は自信なくして疑心暗鬼でシールを見ていたけど、アホらしくなって気にしないようにした。
もちろん、季節感のない画賛もたくさんあるしね。
自分の感覚を信じつつ、その茶事に招いてくださった亭主の心入れを想像しながら味わえばよいではないか。。。
と割り切った、というか。
そういうわけで、1階の展示室の中を2周してとりあえず見てから、深呼吸をして3周め。
一枚ずつの掛け物の前で、実際の寄付や待合の雰囲気を想像して、その世界に入ったつもりで観賞。
そうすると、面白い。
土岐二三の人物画賛。背中を見せた世捨て人。
百人一首の「我が庵は~」のパロディ。
「我が庵は都のひがし侘びて住ム 世にうつけ茶と人ハいふなり」。
そういう悠々自適に暮らす隠居の亭主に招かれた気分。
ちなみに湯木美術館所蔵。
淡々斎と坐忘斎家元の筆跡は似ている、、、とまた思う。
並べて拝見すると、やはり祖父と孫だなぁと思う。
坐忘斎家元の画賛を初めて拝見。(特別出品
)
蟹画賛。蟹だけ朱色で鮮やか。夏の暑さに涼を感じさせる。
隣には無限斎の蛙画賛。
賛と同じ筆では仙叟の蛸画賛。蛸がとってもカワイイ。
同じく仙叟の海老画賛もよかった。
奥谷秋石(明治~昭和初期)筆の金魚香合添幅。手紙で、途中に金魚が赤々と描いてあるのが面白い。
脇には森寛斎作の金魚香合。
いずれも野村美術館所蔵。
又玄斎筆の小槌画賛。(春に合う掛け物?)
真ん中の豪快な小槌が印象的。
ちなみに、目録ではシールが貼られていて、その下は「六閑斎」とある。
花押では取り違えて、直前に気づいた? それとも単なるミスプリントか?![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0199.gif)
玄々斎と一如斎による藪柑子画賛。
当時8歳だったという一如斎のそうとは思えぬ堂々とした「垂珠」の筆。
この人が代を継いでいたら、裏千家はまた違った発展をしていたかもしれない。
特別出品の鵬雲斎大宗匠の「白雲去々来々」もよかった。
掛け物以外の寄付、待合のお道具も見逃せない。
籐籠の煙草盆。籠は唐物か国産かわからないけど、とても緻密に編まれている。
駒沢利斎の提手桐の煙草盆も「利斎~」というカッチリさ。
松枝不入という作者による提手一閑張の煙草盆もよかった。
楽弘入作の鮟鱇手焙もあたっかそう。
もう一つ刳り貫きに蒔絵が施された小ぶりの手焙もよかったなぁ。
汲出と汲出盆。脇に道安形の土風炉があって、小さな鉄瓶が載っている設えもあり、
風炉にはちゃんと灰形が切ってあった。
それを見た途端、無性に灰形を作りたくなった。
2階に上がると露地の雰囲気。
腰掛待合の煙草盆と火入、円座。円座は当代の飛来一閑作。
1階の最後の方にあった手燭もよかった。5代中村宗哲作。朱と黒一対のうち。
あれは金属質の素材の上に漆を塗ったわけか。
なるほど、そういうことも宗哲さんは手がけていたのか。と感心した。
茶室「又隠」の写しの脇には蹲からの露地が再現されていて興味深い。
(2階の学芸員さんのデスクの位置も移動していたし)
最後に約33分21秒のDVD番組。
茶畑の説明から、茶道の歴史、茶事の一部始終を紹介。
そういう感じで、9時半の開館と同時に入館してから1時間以上かけて鑑賞した。
呈茶は点て出しでいただいた。(掛け物は鵬雲斎大宗匠筆「一華開五葉」)
お菓子は鼓月の水羊羹。
会館を出たらもう11時。
今回は正午に京都出発だったので、時間が余らず足らずということで丁度よかった。
Ⅲ期は5月27日(日)まで。
Ⅳ期が5月29日(火)から6月10日(日)
次回は夏季特別展「京三条せともの屋町」 6月23日(土)~9月17日(月・祝)まで。
ちなみに楽美術館の次回展は「季節を感じよう!! 夏祭りと茶の湯」 6月30日(土)~9月2日(日)まで。
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★茶道資料館バックナンバーリスト
2012年2月 新春展「新春の取り合わせ」
2011年10月 肥後松井家の名品「武家と茶」
2011年8月「鵬雲斎千玄室の茶」(後期)
2011年5月「鵬雲斎千玄室の茶」(前期)
2011年2月「近代茶道の先駆者 玄々斎と又日庵 」
2010年11月「東京国立博物館蔵 広田不孤斎コレクション 茶の湯の名品」
2010年9月「千家茶道の継承 裏千家十三代 圓能斎鉄中宗室」
2010年5月「茶書にみる茶の湯の歴史」
2009年11月「わび茶の誕生-珠光から利休まで-」
2009年3月「春に笑む」
2008年10月「鎌倉時代の喫茶文化」
2008年8月「涼を求めて 染付磁器の魅力」
2007年11月「千宗旦」
茶道資料館 ※6月10日(日)まで サイト
前回の京都旅行が当初の予定から1週間前倒しになったため行きそびれた展覧会。
もっとも、約2ヶ月半の会期のうち展示替えが3回
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Ⅰ期からⅣ期まである。
今は連休明けからのⅢ期を展示中。
こちだけ細かい入替があることもあってか、出品目録にも展示期間の項目欄がついていた。
(以前は一つ一つ目録に○つけながら見ていたので、すごい進歩ダ
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何分、タイトルが「四季」なので、季節がわかるように季節ごとに色シールが貼られている。
のだが~
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0143.gif)
春がピンクで夏が緑、秋がオレンジ、冬が青。
入口にそう説明があるだけなので、1回では「色=季節名」が覚えきれず
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シールの色を見ては、「この色はどの季節だっけ?」と入口に確認行く始末
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(漢字で「春」とか「夏」とコーナー的にも分けているところもあり、なんか中途半端)
まぁ、そういう混乱をいきなりしてしまったのは1階の展示室入ってすぐの団扇。
柴田是真が描いた朝顔。
これに「春」のシールが。
え? 朝顔だったら「夏」のじゃないの?
私の季節感が間違ってた?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0144.gif)
と落ち込んだというか。
で、以降は自信なくして疑心暗鬼でシールを見ていたけど、アホらしくなって気にしないようにした。
もちろん、季節感のない画賛もたくさんあるしね。
自分の感覚を信じつつ、その茶事に招いてくださった亭主の心入れを想像しながら味わえばよいではないか。。。
と割り切った、というか。
そういうわけで、1階の展示室の中を2周してとりあえず見てから、深呼吸をして3周め。
一枚ずつの掛け物の前で、実際の寄付や待合の雰囲気を想像して、その世界に入ったつもりで観賞。
そうすると、面白い。
土岐二三の人物画賛。背中を見せた世捨て人。
百人一首の「我が庵は~」のパロディ。
「我が庵は都のひがし侘びて住ム 世にうつけ茶と人ハいふなり」。
そういう悠々自適に暮らす隠居の亭主に招かれた気分。
ちなみに湯木美術館所蔵。
淡々斎と坐忘斎家元の筆跡は似ている、、、とまた思う。
並べて拝見すると、やはり祖父と孫だなぁと思う。
坐忘斎家元の画賛を初めて拝見。(特別出品
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蟹画賛。蟹だけ朱色で鮮やか。夏の暑さに涼を感じさせる。
隣には無限斎の蛙画賛。
賛と同じ筆では仙叟の蛸画賛。蛸がとってもカワイイ。
同じく仙叟の海老画賛もよかった。
奥谷秋石(明治~昭和初期)筆の金魚香合添幅。手紙で、途中に金魚が赤々と描いてあるのが面白い。
脇には森寛斎作の金魚香合。
いずれも野村美術館所蔵。
又玄斎筆の小槌画賛。(春に合う掛け物?)
真ん中の豪快な小槌が印象的。
ちなみに、目録ではシールが貼られていて、その下は「六閑斎」とある。
花押では取り違えて、直前に気づいた? それとも単なるミスプリントか?
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玄々斎と一如斎による藪柑子画賛。
当時8歳だったという一如斎のそうとは思えぬ堂々とした「垂珠」の筆。
この人が代を継いでいたら、裏千家はまた違った発展をしていたかもしれない。
特別出品の鵬雲斎大宗匠の「白雲去々来々」もよかった。
掛け物以外の寄付、待合のお道具も見逃せない。
籐籠の煙草盆。籠は唐物か国産かわからないけど、とても緻密に編まれている。
駒沢利斎の提手桐の煙草盆も「利斎~」というカッチリさ。
松枝不入という作者による提手一閑張の煙草盆もよかった。
楽弘入作の鮟鱇手焙もあたっかそう。
もう一つ刳り貫きに蒔絵が施された小ぶりの手焙もよかったなぁ。
汲出と汲出盆。脇に道安形の土風炉があって、小さな鉄瓶が載っている設えもあり、
風炉にはちゃんと灰形が切ってあった。
それを見た途端、無性に灰形を作りたくなった。
2階に上がると露地の雰囲気。
腰掛待合の煙草盆と火入、円座。円座は当代の飛来一閑作。
1階の最後の方にあった手燭もよかった。5代中村宗哲作。朱と黒一対のうち。
あれは金属質の素材の上に漆を塗ったわけか。
なるほど、そういうことも宗哲さんは手がけていたのか。と感心した。
茶室「又隠」の写しの脇には蹲からの露地が再現されていて興味深い。
(2階の学芸員さんのデスクの位置も移動していたし)
最後に約33分21秒のDVD番組。
茶畑の説明から、茶道の歴史、茶事の一部始終を紹介。
そういう感じで、9時半の開館と同時に入館してから1時間以上かけて鑑賞した。
呈茶は点て出しでいただいた。(掛け物は鵬雲斎大宗匠筆「一華開五葉」)
お菓子は鼓月の水羊羹。
会館を出たらもう11時。
今回は正午に京都出発だったので、時間が余らず足らずということで丁度よかった。
Ⅲ期は5月27日(日)まで。
Ⅳ期が5月29日(火)から6月10日(日)
次回は夏季特別展「京三条せともの屋町」 6月23日(土)~9月17日(月・祝)まで。
ちなみに楽美術館の次回展は「季節を感じよう!! 夏祭りと茶の湯」 6月30日(土)~9月2日(日)まで。
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2012年2月 新春展「新春の取り合わせ」
2011年10月 肥後松井家の名品「武家と茶」
2011年8月「鵬雲斎千玄室の茶」(後期)
2011年5月「鵬雲斎千玄室の茶」(前期)
2011年2月「近代茶道の先駆者 玄々斎と又日庵 」
2010年11月「東京国立博物館蔵 広田不孤斎コレクション 茶の湯の名品」
2010年9月「千家茶道の継承 裏千家十三代 圓能斎鉄中宗室」
2010年5月「茶書にみる茶の湯の歴史」
2009年11月「わび茶の誕生-珠光から利休まで-」
2009年3月「春に笑む」
2008年10月「鎌倉時代の喫茶文化」
2008年8月「涼を求めて 染付磁器の魅力」
2007年11月「千宗旦」
入口にそう説明があるだけなので、1回では「色=季節名」が覚えきれず
春…桜色
夏…青葉の緑
秋…紅葉のオレンジ
冬…いかにも冷たげな青
ですね。
4色をどれがどれか覚えよう、と頭で考えずに、
感覚で、体でつかめばよかったのでしょうね。
四季も、茶の湯も、感じること、大切ですね。
面白く拝読しました。
共感します
季節はシールに教えてもらうものではない
自分で感じればそれでいいのでしょう
また
季節季節とうるさくいうのは戦後茶の湯の弊害
という方もいるくらいですし
季節があるのもよし
季節がないのもよし
可と感じます
茶事で出会う道具にシールはついてませんからねー(笑)
おじゃましました