裏山赤太郎~ゲイでエイズで、でも生きてくよ!~

ゲイとして生きて、50代でエイズを発症したけど、自分らしく生きていくことには変わりないないんだよってブログ。

皮膚科難民ふたたび

2015-11-24 23:54:01 | 日記
近所にあるかかりつけの皮膚科クリニックが、
今月いっぱいで閉院してしまう。
先日、外用薬を処方して頂くために立ち寄ったら、
それを知らせる張り紙があった。
受付の女性が、すぐに突然の閉院を謝罪していた。

すでに閉院に向けて診療時間も短縮されていて、
待合室は私と同じように通院していた患者さんたちで混雑していた。
皆、転院を余儀なくされて、
いつも処方してもらっている薬の他に、
医師に紹介状を依頼していた。

実は、二年程前には近所にあった別の病院に通院していた。
内科系の他に皮膚科もやっていたのだが、
いつも空いていて待ち時間がない病院だった。
そこがやはり突然閉院となり、
ちょうど新しく開院したそのクリニックに通うようになったのだ。

そして再び、閉院に直面することになった。
今回の場合は、自分によってちょっとやっかいなことになる。

HIV陽性者にとっては、
HIV治療の拠点病院以外に通院する場合は
診察を断られてしまう場合があるからだ。

これまでのクリニックは、
通院し始めてからHIV感染が判明したために、
HIVの主治医から許可を取り、
皮膚科クリニックの医師にも感染を伝えた上で通院していたのだった。

日常の外用薬の処方は近所の皮膚科クリニックで処方を受けながら、
拠点病院の皮膚科でもHIV治療の診察に合わせて
皮膚科専門医の診察も併せて受けていた。

アトピー性皮膚炎がある自分にとっては、
2~3週間に一度は外用薬を処方してもらわないと間に合わない。

再び、HIV陽性者でも診察をしてもらえる、
土曜日も診療をやっている、
できれば平日でも仕事帰りに立ち寄ることができる皮膚科を
近所で探さなくてはならない。

相手が医師であっても、
HIV感染について話すことは気が重い。
話した瞬間に表情を変えて、
診察を拒否する医師もいるからだ。

よく女性が行きつけの美容室を変えるのは勇気がいると言うが、
皮膚科だって、それ以上に勇気がいるのだ。

私が障害者雇用枠での転職を選んだ理由

2015-11-23 23:27:35 | 日記
私はこの8か月間、転職活動をしてきました。
やっと転職先が決まり、
来月より働き始めます。

私は昨年、HIV感染によるエイズ発症のため入院までしました。
その時まで、自分が障害者になることすら、
考えも及ばないことだったのです。
私はこれまで働いていた仕事の契約が今年3月で切れることを機会に、
障害者雇用枠での転職を決意しました。

その際に私はHIV陽性者であること、
障害者であることを隠しながら周囲の目を気にして働くよりも、
障害に理解のある企業で、
必要な配慮を頂きながら働くことができる
障害者雇用枠で働く選択をしたのです。

これには二つの理由があります。
昨年、自分の病気が発覚して即入院となった際、
職場の人々の質問攻めがツラかったのです。
上司や同僚はもちろんですが、
小さな会社故に役員や他の部署の親しくもない人達にまで、
私の入院が知れ渡るまでに二時間とかかりませんでした。
とうとう、別部署のほとんど話したことのない人からさえ、
病気を心配する言葉を掛けられました。

別に誰に話しても差し支えない病気ならともかく、
その時の自分にとっては
正直に病気について説明することはできませんでした。
結局、ウイルス性の腸炎が悪化して潰瘍が出来て深刻な状態と、
適当な理由でなんとかその場を切り抜けました。
当時の私は体調不良や仕事のストレスから、
精神的にも鬱状態でした。
周囲の言葉のひとつひとつが、
耐えがたい脅威に感じたのでした。

もうひとつの理由は、
期待や目標に対して無理をしても応えようとしてしまう自分の性格です。
これまで頑張ることが美徳、
多少無理をしてもやりきることを「良し」としてきた自分です。
その性分を一端、脇に置いて、
体調管理を第一に考えて、
無理をしない生き方を選択したのです。

しかし、障害者雇用枠には懸念することもあります。
その雇用内容は、収入面や業務内容に制限があるものがほとんどです。
企業側としては様々な障害を持つ人が働くための配慮でもあり、
費用対効果を考慮すれば当然のことなのでしょう。
とくにHIV陽性者の多くの方々は、
この病気の感染が発覚するまでは健常者として第一線で活躍してきたと思います。
そういう人にとっては収入面を考えても、
仕事のやりがいを考えても、
納得がいかない場合も多いと
実際に障害者雇用枠で働いている方々からも聞いています。

しかし中には例外的な企業もあるようです。
私が面接に伺った企業の中にも、
当初の入社条件は障碍者雇用枠としての入社ではあるが、
基本的には他の社員と同様に働くこと、
それ次第では給与面も幅を持たせて考えているという企業もありました。

また、そうした企業とは逆に特例子会社のように、
多くの障害者が働くことを前提として作られた企業もあります。

そうした中で気が付いたことのひとつとして、
どの企業でも共通して応募者を見ている点がありました。

それは自身の障害をどう受け入れて、
障害にどう対応して仕事に携わろうとしているのかを
明確にしているかどうかという点です。

私は障害者雇用枠で面接を受ける際には、
自分の障害をなるべく否定しないように考えながら
質問に答えていました。

障害者雇用枠で面接を受ける際には、
必ず障害の状況、企業に求める配慮は何かを問われます。
場合によっては、障害を受けた原因を尋ねられることもあります。
私達の免疫機能障害の場合は、
非常にナーバスなことに触れられてしまうこともあります。

障害者雇用枠で転職活動をする中で、
私は自分の障害について個人的な心情とは違った見方で
自分の免疫機能障害についても考えていたのだと思います。

自分としてはこの病気を自身でも受け入れて、
障害に理解のある職場で、
安心して、長く働らける職場を選ぶことが
今回の転職のテーマだったのだと考えています。

そしてこの転職は、
これからの自分のライフスタイル、
「無理しない生き方、自分らしい生き方」の実践の第一歩でもあるのです。


モテ期到来!そして婚約・・・・?!

2015-11-22 19:58:34 | 日記
すいません。

バリバリのゲイなのに・・・・

おまけに50過ぎのハゲたオッサンなのに。

許してください・・・・

もうこの8か月間、
見合い写真は100枚くらいばら撒きました。

それでも半年間はバッターボックスに立つことも許されず、
お見合いさえ声がかかりませんでした。

もうヤケクソ気分で、
下手な鉄砲撃ちまくり状態でした。

それがそれが・・・・

10月に入って、次々とお見合いの機会に恵まれ・・・・

二度、三度とお会いして・・・・


な、なんと!

さ、三名様よりプロポーズ頂きましたああああ!!!!

なんてね。

あ、再度、お詫び申し上げます。

転職活動を婚活に例えてみました。

やっと転職先が決まりましたよおおおおおお!!!!

来月から働き始めますよぉ~~~~!

途中、何度もへこたれそうになっては、
たくさんの方々から
「あきらめちゃダメっ!」と励まされここまで辿り着きました。

ほんと、支えて下さった皆様、
ありがとうございます!

そして現在、転職・就職活動をされている方々、
私からも「あきらめないで、前へ進もう!」と、
エールを送りたいと思います。



毛が生えてきてくれた

2015-11-15 21:00:57 | 日記
一か月程前、500円玉ほどのハゲが出来たと、
日記を書きました。
アトピー性皮膚炎の影響で頭皮が炎症を起こし、
そこが脱毛したのだと思われます。

脱毛外来をやっている皮膚科クリニックがあると教えて頂いたので、
すぐにそこを受診してみました。

いきなり頭皮にステロイドの注射を打たれました。
何とも言えない、実際の痛みに妙な怖さが残る注射でした。

昨日、再び脱毛外来を受診しました。

医師はパソコンに映し出された頭皮を見ながら、言いました。
「うん、生えてきてるね。これなら大丈夫。」

「そうですか、良かったぁ!」

「これなら注射は必要ないね。」
そう言って、医師は脱毛している頭皮に、
何か冷たいものを押しあてました。
液体窒素だそうです。
冷やして刺激を与える治療らしいです。

私は毛が生えてきてくれたのは嬉しいのですが、
それに加えて、
あの頭に針が突き刺さる感触を味わなくて済むことが嬉しかったのです。

とりあえず、ひと安心です。
そう簡単にハゲは消えませんが、
徐々に目立たなくなるでしょう。

今後は頭皮が痒くなった際には、
我慢しないですぐに軟膏でケアすることにします。
炎症を起こさないことが、
脱毛予防につながると思っています。


ただ残念としか思えなかったこと

2015-11-14 21:23:39 | 日記
先週末の出来事です。
午前中からトレーニングをして、
ある街の中華料理店に昼食に一人で入りました。

店内は混雑していて、
私は小さなテーブルが並ぶ隅の席に座りました。

私が座った隣のテーブルには30代前半くらいの男性が三人、
食事をしながら昼間から酒を飲んでいました。

私が定食を選んでいると、
隣のテーブルでは酒を追加注文しています。
やたらと声がでかい。
どうやらすでにかなり良い気分のようです。
焼酎の他に、日本酒まで注文していました。

三人のうち、ガチムチのゲイ受けしそうな男は妻帯者、
どうやら子どもが近々生まれるようです。
他の二人は独身で女生との出会いを求めているようです。
なにしろ声がでかいので、会話が全て耳に入ってきます。

注文した定食がテーブルに運ばれて食べ始めると、
隣のテーブルの話題は先日のハロウインでの出来事になりました。
独身二人は友人達と仮装し、渋谷へ繰り出したようです。
渋谷で仮装した見知らぬ女性達に声を掛けては画像に残し、
何とか一緒に食事をしたようでした。

「そんなことしてるから梅毒になるんだよ!」
と、既婚ガチムチ君。
「話が飛び過ぎだろ!」
と独身の一人が言い返すと、
「そんなパーティ出てる奴はすぐ梅毒!」
と、でかい声で更に返しています。
そして「画像撮ったんだろ、見せろよ!梅毒女!」
と追い打ちをかけます。

どうやらガチムチ君は体育会出身のようで、
午前中にフットサルか何かをやってきた流れのようです。
独身男の一人がスマフォを出して画像を見せています。
「この娘達は写真は撮らせてくれたんだけど、LINEはダメだったぁ」
などと言いながら画像を見せていました。

「なんだよ、これ!梅毒だ!梅毒だ!」
どうやらホラー映画のようなメイクをした女性達の画像のようです。
「メイク、すごかったなあ。次はこの娘達・・・」
独身男が別の画像を出したようです。

「なんだよ、こいつら、エイズ!エイズ!」

自分はその瞬間、
アツアツのおこげあんかけご飯を口から出しそうになりました。

「ひでえなぁ、気持ちわりい!」
とガチムチ君が酒を飲みながら画像を眺めています。

まあ、酔っ払いの会話です。
自分は呆れながら、
おこげあんかけご飯の味覚に集中しようと努めました。

その努力とは裏腹に、
ふと私の頭の中には
矢印型の尻尾を付けた黒いタイツ姿の自分が現れました。

黒タイツの自分がそのガチムチ君の上に被さり、
抵抗する手を押さえつけながら正上位で犯した挙句に、
肛門の奥にドクドクと種付けをした後、
放心している彼の耳元で囁くのです。

「ようこそ、エイズの世界へ・・・・」

そんな妄想で復讐しながら、
自制心を保つためにむしゃむしゃと食べ続けました。
自分の食事が終わる頃には、
独身二人は結局女性に食事をおごったが連絡先を貰えず、
既婚ガチムチは合コンするときは俺も呼べと言いながら
次はどの女性を口説くかなどと算段をする会話をしていました。

この人達は何も知らない。

無知は罪だなぁ。

なんとなく彼らが憐れにも思いつつ、
水を一口飲んで勘定を払い、店を出ました。

口は災いの元。
何気ない言葉が他人を傷づけることもあります。
自分ももしかしたら、
昔は彼らと同じような冗談を言っていたのかもしれません。

そう思えば怒りはすぐに消えて、
彼らを恨んだりする気にもなりません。


ただただ、残念だなぁと思うだけでした。