最終盤【甲斐の勢い】
最終盤に再び、研修室から控え室へ移動してみる。
控え室では、矢内女王、本田二段を中心に井道初段、中川七段が継ぎ盤を囲んでいた。研修室の賑やかな雰囲気とは違い、重々しい空気が流れていた。
(7図は122手目△4五角まで)
既に最終盤で形勢がやや傾いてはいたが、どうクローズさせるかはまだ簡単ではないようだ。
ふと中川七段が「人がいるのに静かだよね。まあ、あんまり騒ぐと対局室まで聞こえるから」
矢内女王も第1期第2局で控え室の悲鳴が聞こえたそうだ。
(B図は第1期決勝五番勝負第2局の終盤。結局、甲斐が勝ったものの△7八龍なら即詰みだった)
局面は形勢がほぼ決まってることもあり、話題は甲斐の勢いと斎田の粘りについて。
やはり解説会でも話題になっていた最強戦の里見-斎田戦の話になる。里見新名人の対局で注目度も高かった対局だが、序盤で大優勢を築くも斎田の粘りにあわや逆転負けを喫するところだった。
(C1図は女流最強戦2回戦▲里見二冠-△斎田四段戦。ここで▲7五馬がうっかり
C2図で「もう決まったと思って目を離したら馬の向きが変わってた」)
斎田の粘りにも甲斐は冷静に対処。「ずっと難しかった」と語るように、楽観することはなく確実に斎田の粘りをかわしていく。
終盤よくなってから勝ちきる力は女流棋士の中でもトップクラスだろう。
(投了図は166手目△7九飛まで)
17時、斎田が投了し、甲斐の2年振りのタイトル戦登場が決まった。
甲斐はこれで8連勝。矢内女王も甲斐の好調さは気になるようだ。
終局後、甲斐挑戦者が「多くの人に見ていただける場なので、気を引き締めて頑張りたい」といえば、矢内女王も「甲斐さん気持ちに負けないようにしたい」と答えていた。
第3期五番勝負は、3月28日に熊本で開幕する。
2年前の勝負から両者がどれだけ成長していたかを楽しみに「女王」を懸けた戦いを見てみたい。
最終盤に再び、研修室から控え室へ移動してみる。
控え室では、矢内女王、本田二段を中心に井道初段、中川七段が継ぎ盤を囲んでいた。研修室の賑やかな雰囲気とは違い、重々しい空気が流れていた。
(7図は122手目△4五角まで)
既に最終盤で形勢がやや傾いてはいたが、どうクローズさせるかはまだ簡単ではないようだ。
ふと中川七段が「人がいるのに静かだよね。まあ、あんまり騒ぐと対局室まで聞こえるから」
矢内女王も第1期第2局で控え室の悲鳴が聞こえたそうだ。
(B図は第1期決勝五番勝負第2局の終盤。結局、甲斐が勝ったものの△7八龍なら即詰みだった)
局面は形勢がほぼ決まってることもあり、話題は甲斐の勢いと斎田の粘りについて。
やはり解説会でも話題になっていた最強戦の里見-斎田戦の話になる。里見新名人の対局で注目度も高かった対局だが、序盤で大優勢を築くも斎田の粘りにあわや逆転負けを喫するところだった。
(C1図は女流最強戦2回戦▲里見二冠-△斎田四段戦。ここで▲7五馬がうっかり
C2図で「もう決まったと思って目を離したら馬の向きが変わってた」)
斎田の粘りにも甲斐は冷静に対処。「ずっと難しかった」と語るように、楽観することはなく確実に斎田の粘りをかわしていく。
終盤よくなってから勝ちきる力は女流棋士の中でもトップクラスだろう。
(投了図は166手目△7九飛まで)
17時、斎田が投了し、甲斐の2年振りのタイトル戦登場が決まった。
甲斐はこれで8連勝。矢内女王も甲斐の好調さは気になるようだ。
終局後、甲斐挑戦者が「多くの人に見ていただける場なので、気を引き締めて頑張りたい」といえば、矢内女王も「甲斐さん気持ちに負けないようにしたい」と答えていた。
第3期五番勝負は、3月28日に熊本で開幕する。
2年前の勝負から両者がどれだけ成長していたかを楽しみに「女王」を懸けた戦いを見てみたい。