着物で寄り道 金沢暮らし

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淡々と時代小説

2010-07-30 08:04:32 | 本のこと


揺れ動き、もがきながらも
職人として生きていく女性の姿が描かれれています。

乙川優三郎さんの時代小説は今の時代にも通じると思われる
決して甘くない現実が淡々と書かれていて好きです。

あ、ハッピーエンドじゃないとかそういう意味ではないです。

人それぞれ、なにが幸せか。
だいたい物語のハッピーエンドの後に果たして幸せは待っているのか!
疑り深い私(笑)


こちらの本、巻頭に
物語に出てくる蒔絵の櫛や印籠や棗の写真が載っています。


蒔絵は本物ですが、制作過程が架空の話。

美術館で作品を見ながらふと
「この櫛どんな人が作ってどんな人が挿してたのかな」
と考えることありますよね。

仮想の話とはいえ読み応えのあるたまらない一冊でした。



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