あひるやま家の「きょうはここ」

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頭の冴えた人は鉄道地図に強い

2011-08-08 23:59:59 | 
『頭の冴えた人は鉄道地図に強い』(野村正樹 著/講談社文庫)

この本は、
「東京を走る中央線には、日本で三番目に長い直線区間がある」は、鉄道マニアには有名な雑学ですが、
「ならば日本一はどこか?」「なぜ中央線の線路はまっすぐに敷かれたのか?」など、
鉄道地図から浮かび上がる小さな疑問が、歴史や地理と交錯し大きな発見につながる鉄路の、
様々な「なぜ」がわかる本です。

『「神戸」駅と「兵庫」駅の謎』や『戦争で消えた駅名、生まれた駅名』らの項は、
知らなかったこともあり、その他の項も全体的には興味深く読めたんですが…

根本的に書き方がムカつくんですよね。

まず、全て上から目線の指導調になっていること。

次に、社会に活かさない無駄知識を持つ鉄道ファンを馬鹿にしている印象があること。
また、鉄道地図から発見や活かし方を妙に自慢していること。

それから、やや強引な印象があること。

そして、著者が自慢しているだけじゃないかという印象を受けることetcです。

「歴史事実認識の誤りでは?」と思わせるような記述も何箇所かありましたし、
著者が記した別の本を挙げ「○○にも記したが…」という記事がやたら多く、
結構、自著の本を宣伝している点も、イマイチなんですよね。

著者の言う鉄道地図の活かし方云々については、賛成も否定もできますが
(「賛成」…しっかりと活かせば有益な情報ツール 「反対」…活かさないことを否定される憶えはない)、
根本的に、この本の文面が嫌いなので、
この本全体的にあまり良い印象はないですね。

強いて言えば、著者の否定する「鉄道ファンの無駄知識」ということで記されている内容を知っていなければ、
その無駄知識量が、この本によってかなり増えるくらいです。

ちなみに、著者・野村正樹氏は、今年の3月13日に永眠されているようです。
したがって、この本(2007年発刊分を大きく改良し昨年の8月に文庫版として発刊)が遺作です。

合掌。

今日も四日市競輪場(被災地支援 Kドリームスカップ<FⅡ>[2日目])に行ってきました。