Notes3~ヨミガタリストダイアリー

名古屋市在住の俳優/朗読者・ニシムラタツヤの演(や)ったり読んだりの覚え書き

ロボット版「森の奥」@あいちトリエンナーレ

2010年08月24日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ
ロボット演劇の、静かな祝祭。
http://aichitriennale.jp/blog/2010/08/post-33.html

■追加公演が行われることになったお陰で、観に行くことができました。↑の公式ブログの説明通り、これまで観て来た青年団の上演そのまま、観劇する私たちの日常との分け隔てがおぼろげなまま、静かに、ぬるりと始まりました。しかし、90分の上演時間のほとんどの部分に、いつか来る未来が暗示されているような、そうでもないような。いずれにしても、提示されていた劇中の世界の何倍、何十倍もの豊かなイメージが詰め込まれていたことだけは間違いないと思います。
■ラスト、2体の出演ロボットが、ボノボよろしくドラミングを交わし合うシーン。そしてその後、同僚である生身の人間の研究員たちに持って行くビールの相談。そしてそれよりすぐに消えてしまう虹の方が心配だというやり取り。聞きながら、固有名詞なんか何も出てこない何気ないやり取りに、バッテリーのものではない、生の情動を確かに感じました。ロボットの可能性でもあり、これが演劇の可能性の発露なのでしょうね。

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