先日、ほぼ時を同じくして二つのお話を聞きました
一つ目です。
知り合いのお医者様からメールをいただきました。先生のお知り合いの方の体験です。体験されたご本人のメールからです
=昨日、通勤途中、駅で電車を降りると、ホームの端っこに人が倒れていました。
私は、思いっきり走り、そばにいきました。駅員4人がタンカに乗せたところでした。
意識なし・通報はすんでいるということだったので、胸骨圧迫をしました。(生きている人にしたのは、初めてです。)
しばらくして、傷病者(35歳くらいの男の人)が、ゴホゴホっていって動きました。
それで、「大丈夫ですよ。すぐ、救急車がきますから・・・。」と言いながら、手をにぎりました。
すごく冷たかったです。手をあたためるようにこすりながら、「大丈夫ですよ。」と言い続けました。
そしたら、少しずつ、あたたかくなってきました。2階から、階段を5人で一階におろした時に、救急隊員が到着しました。
私が、胸骨圧迫をしているとき、通行人は、みんな見て見ぬふりをして、通り過ぎました。でも一人かけよってきた知り合いの中学生の女の子が「大丈夫?なんか手伝おうか?」と言ってくれました。「大丈夫ありがとう。救急隊員ここに誘導して。」と言いました。救急隊員が、来たとき、その子は、私を見て、にっこりして、地下鉄の改札に消えていきました。
もしかしたら、もともと、心臓は、動いていたのかもしれません。
意識は最後まで戻りませんでしたが、ゴホっとなってからは、動きはありました。
救急隊員に引き継ぐまでは、とても冷静に対応出来ていましたが、引き継いで、一人になったら、ブルブル震えてきて・・・そこから、10分ほどで職場に着いたのですが、コーヒーを入れようとしても、震えていて、こぼしてしまい、同僚達に「どうしたん。大丈夫か・・・」と声をかけられ、我にかえりました。=
二つ目です。
息子の担任だった先生は今は併設の中学校の先生になってらっしゃいます。
先日、最寄りの地下鉄の駅から学校までの間で、男性の方が倒れられたそうです。中学の生徒が「先生大変や!」と職員室へ駈け込んで来て、何人かの先生方が職員室を飛び出されたそうです。息子の担任だった先生は、1階のAED(学校の門を入ったところ、中学の校舎の前に設置してあります)を持って走って行かれたそうす。幸い大事には至らず、AEDはすぐ元の位置に戻されたそうです。
先生はその後、職員室に駆け込んできた生徒を思いっきり褒めたそうです
一つ目のお話は、現場の状況や、女子中学生の言葉、そして緊張が解けた時の震えなど実際に体験された方のお話を皆さんに知っていただきたいと思い、「ブログにアップしたいです」とお願いしました。
二件とも、大変なことにならなかったようで、まずは良かったです。
そして、大人の冷静な対応と、子供たちの心をとても嬉しく思いました

わかってはいても、勇気って出ないものです。それは大人も子供も同じだと思います。でも、見て見ぬふりの大人たちの間から声をかけてくれた彼女は素晴らしいです。「何か手伝おうか?」それで充分なんです。
息を切らして職員室な駆け込んだ生徒もそれで充分救命活動をしたんです。
こんなふうに大人がお手本を見せながら、子供たちを育てていかなければいけないんだと思っています。
=一人になったら、ブルブル震えてきて・・・そこから、10分ほどで職場に着いたのですが、コーヒーを入れようとしても、震えていて、こぼしてしまい、同僚達に「どうしたん。大丈夫か・・・」と声をかけられ、我にかえりました。=
私達のような一般市民はきっとこんなふうになってしまうのだろうと思いました。
でも、だからと言って逃げてはいけないのです。やっぱり勇気を持って一歩踏み出さなくてはいけないのです。そうでなければ、命を繋ぐことはできません。そうでなければ「命を思う」子供たちを育てられませんもの
貴重な体験を聞かせて頂きました