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山猿日誌

~春夏秋冬~クライミング・山スキー・登山の記録集。

塩沢右俣~山奥、静かなアイスエリア~

2012-01-04 | クライミング
        

2011年12月31日~2012年1月1日
メンバー:m本・山猿

 2011年の締めくくり、そして2012年のスタートを飾る山行として
静かなアイスエリア尾勝谷支流塩沢・右俣へ行ってきた。
ただ単に右俣へ行っても面白くない、アイスクライミングを楽しむと同時に
稜線まで抜けたいという、二人の意見は一致し、
軽装、1ビバークし、麓へ戻ってきた。
おかげで静かなクライミングと充実した山行を楽しむことができた。

30日早くに現地入り、林道の様子などをチェックし早々に就寝。

31日南アルプススーパー林道入口付近駐車場を4:45出発。

暗い中ヘッデン灯して、長い林道と河原歩きをこなし塩沢二俣8:00着。
右俣に入りしばらく進むと階段状の小さな滝が出てくる。
そして、40mほどのF2の滝が迎えてくれる。
m本さんリードで左側から越えていくが、スクリューが打ちにくく、登りにくいピッチだった。
その後も、大き滝、小さな滝をいくつも越えていくと、
核心のF10大滝40mが現れる。
ここは、僕がリードで登らせてもらう。
垂直核心部は10m程、アックスは利くが、つらら状となっているため、スクリューが打ち込みにくい。
それでも、上部を飛ぶ飛行機を眺めながら落ち着いて登ることができた。(F10上14:50)

        
        F5屈曲した滝

        
        F10塩沢右俣のモンスター
これでもう稜線までつめるだけだろうと思っていたが、
そうはいかず、大きな滝は無いが、ロープを出して越える70~80度ほどの滝や
ナメ滝をいくつも越えることとなる。
時間も16時半を過ぎ、予定していた稜線までは来ていないが、
暗くなる前に、ビバークポイントを求め左樹林帯の中へ。
やや傾斜の緩い場所を見つけツェルトを張り、本日の幕営地とする。(17:30)

1月1日

 寒く、傾斜のある斜面では、ほとんど眠れず、早く朝にならないかと思いながら
新年を迎える。
 6:40出発。一度沢沿いに戻るが、傾斜は強く崩壊した沢中は歩きにくく、
ルートを左尾根の藪の中へと変える。スタートから1時間ほどで稜線へと出た。
丹渓新道を辿りスーパー林道へ。(8:50)
スーパー林道からは、明日登る予定をしている鋸岳第二高点中央稜中間ルンゼが見渡せる。
氷がほどんど付いていないみたいだが大丈夫だろうかと思いながら、
のんびりスーパー林道を下山。(駐車場11:20着)


中央細いルンゼ、中間ルンゼ

1時間ほど休み、準備を整え戸台から熊の穴沢出合いまで移動。
出合にて本日幕営。






 





 




黄蓮谷左俣2011

2011-12-26 | クライミング
        
         坊主ノ滝50m

12月23~25日
甲斐駒ケ岳・黄連谷左俣
メンバー:m本、山猿

クリスマス寒波到来!
日本海側は大荒れ、太平洋側もいつまで天気がもつか。
しかし、この時期を逃すとまたいつ行けるかわからないということで決行。
結果的にはそれほど天気も荒れず、絶好のアイスクライミング日和となってくれた。

23日(晴れ)
 初日は五合目までということで、のんびりとスタート。
4時間かからず五合目到着。
次から次へとクライマーらしき人たちが登って来る。
僕たちと同じ五合目に泊まる人たち、七合目の小屋まで行く人たち、
谷の取りつきまで下って行く人たち、様々だ。
 明日は、黄蓮谷は大入りになりそうなので、早めに就寝。

24日(晴れのち曇り/晩雪)
 3時に起きて4時半すぎ出発。
暗い中、尾根沿い踏み跡を辿るが、途中ルートがわからなくなり、
道迷い、予定より時間がかかり黄蓮谷到着。

 黄蓮谷に入ると、いきなり坊主の滝(50m)が迎えてくれる。
雪も積もっていない、適度に凍っているということで、
この先の滝も問題ないだろうということがうかがえる。
その後も三段の滝やチムニーの滝と手頃な滝が続く。

       
       おー滝、滝、滝

 そして、核心の大滝(5-)。
すでに取りついている二人組とソロで登りに来ている方が登るのを待つこと
1時間以上、体が冷え切ってしまった。
M本さんリードで取りつく。安定した登りで、途中30mほど登ったところでピッチを切る。
下から見ているだけでは分からなかったが、
セカンドで登ってみると、水が流れている。それも思いっきりしぶきを浴びて冷たい。
僕たちはこんなもんだろうと思っていたが、
前に来たことのある方に言わせると、氷結状態が悪いとのこと。
2ピッチ目50mいっぱいで、滝抜け口へ出る。

       
       垂直の滝を登るソロクライマー

 最後の滝(4+)は、僕がリードで取りつく。
氷結状態も良く、アックスもよく刺さり、気持ちよく越えていく。
この滝が終わると、特に滝らしい滝は無く、稜線まで詰めるだけ。
雪の多い時期だと、ラッセルが大変だろう。
16時稜線到着。心配された風も無く、心地よい。
暗くなる前に降りようということで、急いで5合目目指して下山。
17時過ぎテン場着。

25日(雪のち晴れ)
この日は下山するだけ。
前日に降った雪や凍った登山道に足をとられ派手に転びながらも
無事に下山。
 帰りには、八ヶ岳が見える温泉に入り、そして山梨名物ほうとうをいただく。
ほうとうはそれほどだったが、白鳥で食べたホットドッグはうまかった~。
こんどまた行ったときには、違う味のを食べてみよう。

前々から一度行ってみたかった、アイスの人気ルート、
次から次に現れる滝で、非常に楽しめる好ルートだと思う。
ただ、取りついていたパーティーが多かったのが残念。
もう少し静かな時に登れると良かったかな。

 




八ケ岳アイス~ヨミガエル~

2011-12-15 | クライミング
        
        アイスキャンディ、もうちょいですね

12月10・11日
八ケ岳
メンバー:M本・山猿

 何年ぶりの八ヶ岳だろう?何年ぶりのアイスクライミングだろう?
本当に久しぶりのアイスと冬壁、緊張と楽しみでの再訪だ。

10日(晴れのち曇り)
 雪が少ないとの情報を得ていたが、数日前から降ったと思われる雪で思っていたより積もっていた。
1日目は三叉峰ルンゼへ。
11:00発。F1、F2の小滝は、ノーロープで越えていく。

        
        F1
久しぶりのアックスとアイゼンの感覚にニンマリにやけてしまう。
そして、F3核心の12mほどの大滝へ、先に日帰りで来ていたパーティーが取りついていたため
少し待ってから、M本さんリードで取りつく。

        
        F3核心の滝へ

M本さん、ここ数年、冬はアイスと冬壁に取り組んできただけあって、さすがの登りだ。
僕はセカンドで感覚を取り戻すべく、慎重に登らせてもらった。
アックスを打ち込み、アイゼンを蹴り込む、スクリューを回す。
そして腕の張り、手の冷えてくる感覚。
忘れていたいろいろな感覚が、厳しさと楽しさと共に蘇ってくる。

その後も小滝と軽いラッセルを交えながら登っていく。
上部は石尊稜上部岸壁と合流、この頃には、視界も悪くなり、風も大分強くなってきた。
2ピッチほど伸ばし、登山道と合流。(15:45)
余計な力が入っていたのだろう。ふくらはぎパンパンだ。

        
        エビのしっぽも良い感じに育ってます。


11日(曇りのち晴れ)

2日目はあまり記録の無い、ショルダーリッジ右へ。
文三郎道から赤岳沢へ下り、少しルンゼを詰めると取りつきとなる。(9:00頃)


左/ショルダーリッジ 右/主稜


若干悪そうなところが出てきたので、ロープを出しM本さんリードで取りつく。
上がった所には、ぺツルのハンガーがあったので、ここも以外にけっこう登られているのか?
と思ったが、それはここだけだったとあとあと気づかされた。

2ピッチ目、僕がリードで行かせてもらう。
このピッチが今回の核心だったろう。1か所やけに悪いトラバースが出てきて
久しぶりの僕にはこたえた。

        
        2ピッチ目

        

        

        
        何度か八ヶ岳へは来たが、赤岳頂上へ来るのは初めてだ。   



その後も、思っていた以上の岩の脆さや登りの厳しさ、ルートファインディングの難しで、
時間がかかり、登山道へ抜けたのは、15時半になってしまった。
この日、かなりのパーティーと人数が主稜に取りついていた(20人くらい居たのでは)が、
僕らが登攀を終えたころには、みんな下山して、誰もいなかった。
朝は、ガスがかかって見通しも悪く、どうなるかと思ったが、
次第に晴れて風もそれほど強くなく、クライミングに集中できて楽しかった。







12月椿岩

2011-12-05 | クライミング
         

12月4日(日)雨のち晴れ
メンバー:m本・おやじさん・Hさん・ケンちゃん・山猿

 日本列島は冬型の気圧配置、天気の悪い芹谷を避けて三重県は『椿岩』へ。

 訪れるのは,もう5、6年ぶりくらいだろうか?
久しぶりに見る椿岩は、こんなに小さかったかな?と思えてならない。
着いてしばらくは、雨が降っていたので、登る気も起きず、ただただボーっとしていた。
雨が小雨になりだし、やっとエンジンもかかり、アップをする。
以前訪れた時にレッドできなかった『ケイブマン11b/c』に取りつく。
最初のトライでは、下部のムーブでテンションがかかってしまったが、少しレストして
二度目のトライでレッド。宿題を片付けられてホッと一息。
 
その後、『Shall We Climb/ 12a』に取りつき、トップアウトするも、
ムーブが固められず、また宿題を作ってしまった。
予習、復習をして、次回椿岩を訪れる時には、レッドできるよう頑張ろう。




秋、芹谷、それぞれに

2011-11-28 | クライミング






11月27日(晴れ)

11月の終わりにしては暖かな日で、クライミングするには暑すぎず、
寒すぎず、とてもコンディションの良い一日だった。
そんな日に福井メンバー総勢11人で芹谷へ行ってきた。

狙っているルートを登りに来た者、初めて芹谷へ来た者、
奇跡の復活を遂げて約3年ぶりに訪れた者、棒立ちムーブを極めに来た者・・・?
それぞれがそれぞれにクライミングを楽しんだのではないだろうか。
ちなみに僕も久しぶりに12c(サースティボディ)を落とせ、ホッとした。

リードクライミングをする方々が増えて本当にうれしい。
今後も、競い合い、楽しみながらクライミングへ行きたい。