「総統。朗報でございます。」
「伝説と云われた制御兵器"ハイドロコスモ・ジェーン・カノン"が有れば、我がガミラス星の寿命をあと1.000年は引き伸ばす事が、可能です。」
「1.000年!?」
「はい。1.000年、いやそれ以上かも知れません。」
「……。」
「して、そのハイドロコスモ・ジェーン・カノン"とやらは何処に?」
「効果は確かなのかね?」
「伝説なのだろ!?」
「それは…。」
「ここからは私が説明致しましょう。」
その台詞と同時にギムレーの背に立つ一人の士官が横に並んだ。
「……君は?」
「はい。申し遅れましまた。」
「自分はヴェルテ閣下の下で兵器開発に携わっておりましまたイローゼと申します。」
そう口を開いた女性士官。
「……。」
デスラーは眼を細め、モニタを見つめた。
「……君は同化政策によって我がガミラスに取り込まれた植民地惑星の出身かな?」
「いえ。」
「私は純血なガミラス人です。」
「先の対ヤマト バラン星沖海戦にて負傷、幸い一命は取り纏めましたが、首から下は機械の身体と成りました。」
「この身体はヴェルテ閣下が設計、開発された身体です。」
「いわゆるサイボーグです。」
「この通り、肌の色は変える事が可能です。」
そう云いながらイローゼは軍服を脱ぎ、機械の身体をさらけ出して見せた。
「ほう。」
「ヴェルテが設計、開発したのなら間違いは無いだろう。」
「本題の答えを聞こうか。」
「はい。」そう答えるとモニタの右半分に現在の宙域を映し出した。
「現在、我々が居る宙域から銀河中心部方向20.000光年のこの辺りに伝説の惑星(ほし)シャルバートが、存在すると云われる場所です。」
「そのシャルバートの王家の墓に、それは眠ると云われています。」
惑星シャルバートが保有する、恒星や惑星の核融合を自在に制御する兵器。
王家の墓に永久封印され、保管されている兵器。
それが"ハイドロコスモ・ジェーン・カノン"
対恒星・惑星用の戦略兵器だと云う事が、これまでの研究と調査で解っています。
惑星(ほし)の中心核の核融合制御が可能な兵器。
理論的には「惑星の中心核にマイクロ・ブラックホールを造り出し、余剰エネルギーを吸収させる兵器です。
また、その逆も可能でエネルギーを流入、膨張、至っては惑星(ほし)を死滅させる事も可能です。
「これを使用する事で、我がガミラス星の末期を止める事が可能です。」
「成る程。」
「ギムレー。君は、親衛隊艦隊を率いり、ハイドロコスモ・ジェーン・カノンとやらを我がガミラス星に持ち帰りたまへ。」
「ザーベルク。」
「タラン提督。ガミラス星へ進路を取れ。」
~THE.END~
この物語りは、リメイクシリーズ【宇宙戦艦ヤマト2205-新たなる旅立ち-】の冒頭を予想(^-^;私ならと二次創作した一話完結の物語りです。
また、私的設定と願望wが混ざってます。
挿し絵的画像はイメージです。