西暦2193年太陽系内までに、その勢いを轟かせた異星国家ガミラス。
地球防衛連合艦隊はその勢いを火星宙域にて辛うじて止める事に成功した。
その勝利も束の間、ガミラスは更なる猛攻を仕掛けて来ていた・・・
-木星圏トロヤ小惑星群-
二度に渡る地球侵攻作戦敗北に危機感を募らせていた冥王星を前線基地としたガミラス太陽系方面侵攻軍司令シュルツは、新たな侵攻作戦を立案した。
それは最前線基地建設である。
その候補地を木星と定めた。
冥王星と地球のほぼ中間点である木星に最前線基地を建設し、そこから一気に地球圏を侵攻、制圧を目論んでいた。
それは計算上、ワープで地球圏まで一気に駒を進める事は可能なのだが、ワームホールを形成する過程で、火星宙域に存在するカイパーベルト小惑星群が干渉、その為、一気に地球圏まで駒を進める事が出来ず、火星までしか一気に進めないのである。
木星圏トロヤ小惑星群に関しては、現在(2193年)の冥王星の自転周期では辛うじてではあるが、ワームホールと干渉しない。
これまで二度に渡る地球艦隊に敗北した経緯には、ワープアウト直後に戦闘隊形が整う前に総攻撃を喰らい、敗北している。
更には基本的にはガミラスに二度の失敗はあり得ないのだが、総統であるデスラーの信頼が厚いドメル将軍の計らいによって、死罪を間逃れたシュルツにとって背水の陣でもある。
確実に三度目は死罪である。
木星圏に最前線基地が在れば、援軍による増援も格段に上がる。
もう一つ、木星に最前線基地の土台となる小惑星を運ぶのにもトロヤ小惑星群から運ぶ方が、時間の節約に繋がるからである。
だが、思いがけない事態が起きていた・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/c2/6c3f01371ce2922ee841d55460b683dd.jpg?1622901287)
【地球防衛連合艦隊・第二太陽系戦隊(日本戦隊)旗艦摩耶-maya-】
第二次火星沖海戦で参謀役を務めた土方竜中将率いる第二太陽系戦隊。
勝利を勝ち取った地球防衛連合艦隊は、その残存艦艇を再編、それまで基幹艦隊を担っていた北米艦隊が事実上壊滅した為、勝利へ導いた戦友で親友の沖田率いる第一日本戦隊が基幹艦隊を務め、第二日本戦隊が前衛艦隊として偵察を担っていた。
その土方はカイパーベルト小惑星群を利用して、トロヤ小惑星群に入り、木星圏までを偵察していた。
【第二太陽系戦隊艦隊司令:土方竜(中将)】
「艦長。そろそろトロヤ小惑星群に突入する。」
「強攻偵察班を斥候に出せ。」
「了解。」
「艦橋より両舷格納庫へ通達。」
「強攻偵察班は強攻偵察機typeゼロ発艦準備!」
「繰り返す。強攻偵察班は強攻偵察機typeゼロ発艦準備!」
「右舷格納庫より艦橋へ。」
「typeゼロ、森、発艦準備完了。」
「左舷格納庫より艦橋へ。typeゼロ、鹿嶋、発艦準備完了。」
「艦橋了解した。右舷格納庫より順次発艦せよ!」
「了解(ラジャー)!」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/84/c2ac4596df90588ba36e21a41b8343cf.jpg?1622911032)
【強攻偵察機typeゼロ】
【森雪】
宇宙戦艦ヤマト生活班長兼レーダー手で、クルーの健康管理&生活環境維持に気を配るほか、医務室においては艦医の佐渡酒造を補佐する優秀な看護師で、日常は第一艦橋でコスモレーダーのレーダー手も兼ねているというオールラウンダー。
ヤマトの戦闘班長である古代進とは、航海を通して恋仲となる。
佐渡に「大美女」と評されるほどの美貌の持ち主。
髪は明るい栗毛。
その容姿は、イスカンダルの女王スターシャの妹であるサーシャに酷似しており、そのため火星にてサーシャの遺体の発見者である古代や島から驚かれたり、イスカンダルに到着した際にスターシャからサーシャと間違えられたりしている。
性格は勝気で男勝りだが、気性が荒いわけではなく、しっかり者のお姉さんといった雰囲気である。
また、時に周囲が驚くような行動力を見せることもある。
※ヤマト乗艦前は防衛戦艦摩耶の宇宙偵察班のリーダーという役職で偵察隊を担う部門と調査分析部門のリーダーを兼任する。
ヤマト乗艦時には、役職面とは異なりプライベート面では艦内のマスコット的存在であることやファッションを嗜(たしな)む。また、アナライザーのセクハラに悩まされている。
◆
後編へ
つづく。
この物語りは【宇宙戦艦ヤマト】のオリジナル二次創作です。
また、私的設定が混ざってます。
挿し絵的画像はイメージです。