(恵庭空知)
チョコレート工場の秘密 ロアルド・ダール 評論社
昭和48年の旧訳版です。うちの店のご常連さんが子どもの時に買ってもらって大切に持っている本を貸してもらいました。
新訳版も出ているそうですが、子どもの名前の表示とかいろいろ旧版の方がいいんだそうです。わかるわかる。そういうもんだよね。
さて、これはティム・バートンがリメイクした映画「チャーリーとチョコレート工場」の原作です。ティム・バートン版は旧作映画と原作をミックスして更にもう一味増量した感じですね。ジョニー・デップのウォンカさんが永遠の子どもモラトリアムキャラになってて印象的。旧作のワンカさんも十分に変態さんでしたけど。
しかし原作で際立つのは現実のシニカルさです。だってチャーリーと家族は飢えと寒さで本気で死にかけている。学校へ行っても体力温存で動かないようにしているとか、拾ったお金もまずは飢えを満たすためにチョコレート買って1枚食っちゃうとか。(ティム・バートン版ではチャーリーの家には電気スタンドに明かりが点いていたし暖炉も暖かく燃えていたし「その貧乏は趣味ですか?」という感じの余裕が感じられるんだよな)
なにより、ウンパルンパさんの歌の中で際立つのがマイク・ティービーというテレビ小僧が退場する時の歌詞。
「テレビは五官をだめにする!
テレビは想像力をぶちこわす!
テレビは心をかきみだす!
テレビは子どもをなまくらにする、めくらにする
子どもは、理解出来なくなるんだ、空想のおとぎの国が!」
作者渾身の魂のシャウトです。このあともいい。
「子どもたちは、昔から、本を、読んで、たのしんだのさ!
本を読んで、また読んで、読んで、読んで、読みまくる」
このメッセージは映画にはなかったな…大事なのにな。
チョコレート工場の秘密 ロアルド・ダール 評論社
昭和48年の旧訳版です。うちの店のご常連さんが子どもの時に買ってもらって大切に持っている本を貸してもらいました。
新訳版も出ているそうですが、子どもの名前の表示とかいろいろ旧版の方がいいんだそうです。わかるわかる。そういうもんだよね。
さて、これはティム・バートンがリメイクした映画「チャーリーとチョコレート工場」の原作です。ティム・バートン版は旧作映画と原作をミックスして更にもう一味増量した感じですね。ジョニー・デップのウォンカさんが永遠の子どもモラトリアムキャラになってて印象的。旧作のワンカさんも十分に変態さんでしたけど。
しかし原作で際立つのは現実のシニカルさです。だってチャーリーと家族は飢えと寒さで本気で死にかけている。学校へ行っても体力温存で動かないようにしているとか、拾ったお金もまずは飢えを満たすためにチョコレート買って1枚食っちゃうとか。(ティム・バートン版ではチャーリーの家には電気スタンドに明かりが点いていたし暖炉も暖かく燃えていたし「その貧乏は趣味ですか?」という感じの余裕が感じられるんだよな)
なにより、ウンパルンパさんの歌の中で際立つのがマイク・ティービーというテレビ小僧が退場する時の歌詞。
「テレビは五官をだめにする!
テレビは想像力をぶちこわす!
テレビは心をかきみだす!
テレビは子どもをなまくらにする、めくらにする
子どもは、理解出来なくなるんだ、空想のおとぎの国が!」
作者渾身の魂のシャウトです。このあともいい。
「子どもたちは、昔から、本を、読んで、たのしんだのさ!
本を読んで、また読んで、読んで、読んで、読みまくる」
このメッセージは映画にはなかったな…大事なのにな。