素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダーリバイス 第45話「終わらぬ悪夢、守る者と守られる者」

2022-07-27 11:49:18 | 仮面ライダーリバイス
ギフを封印し平和が戻ってきたかに見えたが、突如ニュースで街に異変が発生したことが伝えられる。一輝はウィークエンドの本部へ急行、やはりギフが再び動き出したのか…!? そのころバイスもギフが原因と思われる異変に襲われていた。


時系列で言うと、今回の話→劇場版なんですね。
終盤のこの時期に、映画と同期を取るのは大変だな。
しかも、映画をどのタイミングで見るかは、人それぞれだし。

そんなん気にしなくてもいいじゃん?って思ったりもしますが
うちの息子も、本編との整合性をあれこれ突っ込んできたりするし
やっぱりお子さん主体だと、合わせていく必要があるのかもなぁ。

しかし、そういえばオープニングで劇場版映像を流すのやめちゃったんですね。
あれけっこう好きだったんだけど。
いつもわりと早い時期に劇場版を見に行くので
「あのシーンあったね」「これも良かったよね」なんて
ワイワイ言うのが楽しかったんですよ。

さて本編。

「誰だって、本当は守る側でいたいんだ」

ヒロミさんの台詞が、めちゃくちゃズシンときました。
ほら。基本、仮面ライダーは「戦う者の物語」だから、
主人公も、周りの人たちも、ほとんどライダーで。
「俺が守る」「俺たちが守る」「命を賭けて世界を救う」みたいな
それは守る力を持てる人の義務みたいなもんで、やむを得ないところではあるんですけれど、
残される人たちのことも考えてやれよ!っていうのは、すっごくあったわけで。

だから今回、戦いたくても参加できない
玉置やラブコフに焦点あててもらえたっていうのが
なんかいいなぁって思いました。小並感。

「五十嵐家よ。
 お前たちを新しい世界の始祖として迎えよう」


前回の感想で「ギフの言ってることがよくわかんない」と書いたんですが、
なるほどそういう!ってなりました。
人類をみんな五十嵐家みたいにして、
悪魔を制御可能な資材として管理していくというわけですね。

いや。悪魔食われるとわかってて協力できますか人類。

うーん、人間本体が食われるわけではないとは言え、
悪魔を失うとバランスが崩れるのは、大二の例を見るまでもなく明らかなので
やっぱり共存は無理だったなぁ~と。

ところで真澄パパのお墓。「N.E.1966-N.E.1996」っていう表示になってるのは
何なんだろ???って不思議に思ってて。
いま気づいた。そっか、あのお墓は前からジョージがちょいちょい墓参りしてたとこですね。
お墓だけはあったけど、中身は空で、今回ようやく本当の遺体が収容できた
っていうことなのか。納得。

仮面ライダーリバイス 第44話「全身全霊をかけて、決断の行方」

2022-07-20 20:19:56 | 仮面ライダーリバイス
母・幸実に別れを告げにしあわせ湯にやってきた大二に、一輝は激怒。あくまでも相容れない二人はライダーに変身して激突、さくらもジャンヌに変身して戦いを止めようとするのだが…。そこへ現れたギフとの戦いをアルティメットリバイとバイスに任せたヒロミは、大二に向き直ると、なんとバイスタンプを手に「お前を変える」と宣言して・・・。


ここ最近の大二周りの扱いについて、モヤモヤするなぁ~って話を散々してるんですが、
有名ツイッタラーさんも(論点は違えど)似たような主旨をツイートされていて、
それに対し「んなこたぁ気にせず、フィーリングで楽しめばいいのに」的なレスポンスが
かなりの数、届いていらっしゃるようで。

いや、人気ある物書きさんは大変だなぁと(震え。

つーても、こればっかりは「気にするな」と言われても
「気になるものは気になる」としか言えないわけで。
そういう個人の感想に対して「細かいこと気にするなよ」とか、
「他人の感じ方、捉え方」についてまで口を出してくるの、すげぇな!って思った次第。

さて本編。

派手な対決の末にカゲロウが消滅したときの、
「まぁ。言うてもまた復活させるんでしょ?人気キャラだし」という予測に反し、
なんやかや復活することもなく終盤まで進展しまして。
「やはりあれは、製作陣も相当の覚悟をもって退場させたのだな」と、
意外に思いつつも、そのスタンスは格好いいな、とか思ってたんですが。

まぁ。復活しました。復活しますわな。
でもって。悔しいけれど、大二とカゲロウがタッグを組んで攻撃するのとか
めちゃくちゃ絵になるんですよ。かっけぇ。超かっけぇ。
こういうの見せられちゃうとさ、「細かいことは気にすんなよ」ていうのも、
まぁわからんでもないわけさ。でも、話のツマは合ってないより合わせたほうが良いと思うけど。

とりあえず、個人的には

「大二!」
「俺は、もう引き返せないんだよ!」
「大二! 諦めるな。過去を否定するな。
 元太さんも、変わったんだ。
 失敗したっていい。またやり直せばいいんだ」
「俺は、俺はあいつの分も背負って・・・」
「大丈夫。お前も、きっと・・・」


「過去を否定するな」とヒロミさんが言ってくれたので、
とりあえずそれで良しとするかな、っていう感じです。
否定する必要はないんだよ。
あのときの選択は、きっと間違ってはいなかったんだから。

(と、散々その前提で話をしてきておいて何ですが
 あのときの選択って、間違ってなかったんだよね???
 当時はそういう印象だったな~という記憶前提で書いちゃってますが、
 実際は、やらかしちゃった感じだったりしましたっけ?(と言いながら確認はしないw。

まぁ。ただなんていうか、正義が暴走してるっていうより
ひとりよがりが暴走してる感じだったんだな~って思いました。
今生の別れを言うために母親に会いにくるとか、
なんていうか「ちょっとまぁ落ち着け」って感じですもんね。
カゲロウは厨二設定と散々言われてましたけれども
大二も根っこのところは、案外そういう性質を持っていたのかも。

ギフ様。
ようやくしゃべった。ようやく意図が見えましたよ。

「生物の放つ悪性のエネルギー、
 貴様らが「悪魔」と呼ぶものを食料とする私にとって、地球は楽園だった。
 素晴らしい悪魔を生む種族、人間がいたからだ。
 進化すればするほど、人間の闇はきわまった。
 このままでは自ら破滅に向かい、絶滅する。
 だから、調整が必要だ。
 だが、少しだけ興味深い人間たちを見つけた」

「五十嵐家の人間は、悪魔と共存できている。
 普通の人間では、体外に排出した悪魔を制御することなどできない」
「ふん、俺っちと一輝は特別なんだよ!」
「それは、私の遺伝子が関係しているということか?
 ならば、五十嵐家と私は家族だ。
 共に道を歩める」

「では。五十嵐家をのぞき、全てを無に戻そう」
「違う!それじゃ意味がないんだよ、人はな!
「無限に悪魔は生み出され続ける。それが人間だ。
 そして私の遺伝子を持つ新たな人間の歴史を紡げ」


わかったこと。
・「悪魔」とは、生物が放つ悪性のエネルギーだった。
 >つまり、欲望のエネルギーだったのかなぁと。
  ようやく!ようやく悪魔の定義が出てきたよ。

・ギフ様にとって「悪魔」は「食料」なので
 人間や地球を滅ぼすつもりはなかった。
 >良かったね。

よくわからないこと。
・五十嵐家は悪魔と共存できる。>わかる
・ゆえに、興味深い。>わかる
・なので、五十嵐家以外は全部滅ぼそう。>なんで?
・人間さえいれば、悪魔は無限に生み出せる。>いや、五十嵐三兄弟だけじゃ3体まででは?

まぁ、よくわからないお話ではございましたが
人外の存在なんで、会話が成り立ってない
(バイスのリアクションを無視して一方的にしゃべり続ける)のが最高でした。
人とまったくわかりあえない人外、最高ですね。

あと。まったく関係ないけど、最終回まで話数を残したところでラスボスがいなくなって
限られた残り話数で新展開を始めるとことか、
ちょっとアギトっぽくてワクワクしています。いや、たぶんまたギフ様出てくるんだろうけど。

仮面ライダーリバイス 第43話「永遠の終わり、後悔の向かう先」

2022-07-14 12:23:08 | 仮面ライダーリバイス
ギフに見限られた赤石長官は再びギフに認められるため、人類の戦略的退化ではなく人類の滅亡を目標に掲げる。 そんな赤石を阻止せんと立ち上がる一輝らだったが、人類の完全なる敵と化した赤石はギフの力によってギガデモスへと変貌して・・・。


「そうだ、聖なる男よ、また、会おう」

そうですね、やっぱ大ちゃんは、
聖属性という解釈がよく似合うと思いました。

なんか、私は大二の選択、めちゃくちゃ支持しちゃうんですよね。

26話ですよ。お互いの消滅をかけて対峙した大二とカゲロウは、
逃げることなく、言い訳することなく、お互いに正面から向き合って戦って
その結果、カゲロウは消えてしまったけれども、
それはそれで、お互いが納得する結末だったわけですよ。
あれは二人にとって正しい結末だったと、いま考えても、やっぱりそう思うんですよ。

なのに、さぁ。

「大二っち、カゲロウを消したことに、責任、感じてるのかな?」
「だとしたら、あとは大二は自分を許せるかどうかだ」


今になって周りが「やっぱり消したのは間違いだったよね~」みたいなテンションになってるの
ちょっと非道くない?って思うわけです。
とくに一輝とか、遠くからわかった風なコメントするだけで、
実のところ、放置ですからね。なんか、なんかその知った風な態度、なんかやだ。

ヒロミさんは、まだしも、大二と話をしてくれるんですけども。

「俺も散々間違ってきた。
 失敗してもいい。大切なのは、そのあとだ」
「俺に一体どうしろと」
「それは、お前自身で決めろ」


その言い方だとさぁ、やっぱり「カゲロウを消したのが間違いだった」というニュアンスで
大二は受け取っちゃうわけですよ。

「俺はカゲロウを消してしまった。
 もう、父ちゃんみたいにはできない」
「それは違う!」
「何より。・・・あいつとの戦いを、否定したくない」


おかげで、余計こじれてるじゃん。
父ちゃんが必死の覚悟で見せた「自分を許す」という意味が
もう、全然、もう真逆くらいの勢いで解釈されちゃってるじゃん。
ちょっと、もー。ちょっともうみんな、大二のこと心配だって言うくらいなら
もうちょっとちゃんと心配してやってくれ。(喉をかきむしりながら。

そもそもが!そもそもがですよ!
別に大二の選択、間違ってないじゃん!

(という意見に近いものを、ツイッターでもほぼまったく見ていないので
 どうやら私の主張はおかしいらしいぞ?と察しながらも、素知らぬ顔をしながら

いや、ね。もちろん「それが正解」とは言わないよ?
少なくとも、誰にも相談せず、協力を請うこともせず、
一人で突っ走ってるところは、そりゃ直すべきだと思う。

でもさ、大二は自分の信じるままに、まっすぐに進んでると思う。
すごく良いと思う。めちゃ応援する。

「ギフ、俺と契約しろ」

それもまた、ひとつの活路だろ。
契約とは、そもそも、お互いの立場が対等な条件で発動するものですから、
こちらから持ちかけるのは、交渉を有利にすすめるという点でも、全然アリでしょ。

契約とは、縛りでもあるから、
どういう条件をつけるかによって状況はいくらでも変えられると思うし
例えば、人類の最低限の平和を保障してもらう形で共存するとか
もういっそのこと、地球から撤退してもらうとか
逆にこう、だまし討ちみたいな条件をつけて消滅させる方法とかも
まぁ、なくはないと思うんです。契約でだまし討ちするとか、ホントはダメですけれども。

・・・と思ってたのに、ツイッターが阿鼻叫喚の嵐になってたので「えっ?」って。
「ギフと契約するのは悪手なの!?」ってなってる。

いや、もちろん危険な賭けではありますけども。
でも・・・え、ダメ???
じゃあ逆に、みんなはどうしたら良いと思ってるの?
一輝が正攻法で戦って、勝てると思ってるの?(いやまぁ、勝つんだろうけど(主人公だからね。

そういう、戦って解決しようっていう発想が、そもそも間違ってるっていう可能性、あるんじゃない?
案外あぁ見えて、ギフ様、話のわかるやつかもしれないじゃん。
なんか、赤石もそんな感じのこと言ってたよ。
人間に利用されて裏切られた悲しい存在なんですよ~みたいな。

ね? そんなハッピーエンド、めっちゃアリだと思いませんか?
(いや、絵面的にはまったく映えないけどもな!

光くん。

彼には彼のストーリーがしっかりとあるんですが、
出されるタイミングが、なんか、受け取るタイミングとかみあわないっていうか。

「ボクがゲノミクスを最大出力に高めるまで、時間を稼いでもらえませんか!?」
「どういうこと!?」
「あいつを倒すために、必死で特訓したんです!」


「どういうこと!?」って、私も言いたかった。なにその唐突な設定。
んで。赤石が不老不死を解除してまで手に入れた「強大な力」を
光くんの「必死な特訓」が打ち負かしてしまうという、切なさよ。

まぁね、そこは「意志の力」だからね。
意志の強さでは、父母の仇をとりたい光くんの強さが勝るよね。
でも、覚悟で言ったら。不老不死を対価にした赤石の覚悟、覚悟も強かったと思うよ!

・・・ま。赤石の覚悟と言っても、やぶれかぶれなアレだから
二束三文な扱いなのか。切ないな、二束三文の不老不死。

もう散々に長文になってしまったので、その辺で切り上げたいところではありますが、
どうしてもツッコミ入れたいのが、もう1点だけ。

「しかし、最大の後悔が別にある。
 私は、自らの悪魔をジョージの体内に移したのだ。
 私は、ベイルを止めるために死を覚悟した。
 そのとき、怖くなったのだ。
 二度とジョージに会えないことを。
 この世から消えてもなお、繋がりを持っていたいと。
 ・・・いま考えたら、狂っているよ」


いや、ないわーorz。

だってさ、ベイルを目の当たりにしてるんじゃん? 
悪魔の恐ろしさを、身をもって体験してるんじゃん?
その悪魔を、息子に移す? はぁ?バカじゃん(暴言。

え、なんだろ。頭が良過ぎる人は、
一周まわってそういう発想に至ってしまったりするんですか?

えと。まぁ、マジレスすっと、これが今後の展開に必要なんでしょうけどね。
それならそれで、自分の悪魔と契約して、ジョージを守ってもらう(テイで中に入ってもらう)
みたいな設定のほうが良かったよなぁと。

契約したところで、どうせ悪魔だからね。
こっちの意図しない形で発動したとしても、
「まぁ、悪魔だもん仕方ないよね」でおさまるし。

それを、単純に「自分が死んでも繋がっていたかった」って理由で悪魔を移されるとか
もはやストーカーの発想じゃん、自分本位すぎるじゃん、怖くない?つーか怖いよ!

「ジョージの性格形成には、私の悪魔が影響を与えてしまったかもしれない。
 申し訳ないことをしてしまった」


これも、あかん。
ジョージの性格について、他人に謝るとか、最低じゃない?
「うちの息子の性格、ぶっちゃけ有り得ないよね?」って、
他人に喧伝してるようなもんじゃん。
はぁ?そういうお前の方こそ有り得ないんですけども!(暴言。

いや・・・なんか、このシーンだけで真澄パパ無理ってなった。無理むり。
だが、逆にここで真澄パパの評価を地に落として「実は黒幕でした」っていう展開なら
実に評価できる展開である。そうなってくれんかな。

仮面ライダーリバイス 第42話「激バトル!紅きベイルとデストリーム」

2022-07-08 09:55:02 | 仮面ライダーリバイス
アルティメットリバイスがベイルを追い詰めたその時、真澄が現れた。
場は乱れ、その隙に逃亡したベイルに真澄は新たなバイスタンプを差し出し、誘う。「決着をつけよう、ベイル」
その頃、元太の元にもジョージ・狩崎が完成させた、新しいドライバーとバイスタンプが届けられようとしていた。
一輝やさくら、そして幸実に別れを告げ、ベイルとの戦いに挑もうとする元太。それは、自身の過去の精算であるとともに、迷える大二に背中で道を示すためでもあった。


「仮面の男」であるダディー(真澄さん)も、実はスーアクさんカウントになるのかなと、いまごろ。
演者さんが誰だかわからないままだったけど、
スーアクさんと考えると、ニチアサではそれが普通なのか。

というわけで、ベイル編クライマックス。
うちはTTFC加入組で限定配信の仮面ライダーベイルを経由してきたんで
パパさんママさんのやりとりがメチャクチャ胸に沁みるし
クライマックスに流れる歌とかも「うわぁ~」ってなるんですよね。解像度が高い。

なので。こういうの普通に地上派でも放映すればいいのに、とも思うし、
でも一方、やっぱりお子様向けではない理不尽な内容なので
より作品を楽しみたい層に、ピンポイントで見せるっていうのもわかるし。

うーん、でも勿体ない気もするよね。難しい。

仮面ライダーデストリーム。変身途中がモグラアマゾンっぽくて
一瞬ドキっとしました。苦い思い出しかない。
そういやうちにも来週から、ウォーターサーバーが入ることになりました(恐怖。

「もういいだろ、ベイル。俺の中でおとなしくしていろ」
「憎んでいるんじゃなかったのか?」
「俺はお前を許すよ」
「そうか・・・。きさまは、俺が復讐しようとした男ではないのか」
「あぁ。俺は純平じゃない。五十嵐元太だ」
「五十嵐元太。ふっ。俺は貴様を許さないぞ。・・・永遠にな」


昔の純平は、自分が生きる気なんて、さらさらなかった。
むしろ、死ぬべきだと思っていた。

「いいのか、俺を殺したら、お前も死ぬんだぞ」
「それでもかまわない。俺はお前を、悪魔を許さない」
「俺が悪魔なら、貴様も悪魔だ」
「だったら俺は、俺も許さない。俺は、俺の悪を絶つ!」


それが、家族が出来て、守るべき者が増えたことで、
彼らを残して死ぬわけにはいかなくなった。
だから、自分が死んで全てを終らせるわけにはいかなくなった。

命を賭けて戦う強さ、みたいな描かれ方は、よくあるんですけれど、
それは時として、「命を投げ出す」姿に見えるというか、
逆に、命の価値を貶めているような場合もあったりするわけで。
こうして対比してみると、それがいっそう色濃く浮き出してくるというか。

「俺はベイルと生きていく。自分の悪魔を許すよ」
「父ちゃん」
「大二、いい男ってのはな、どんな時でも、自分を許せる男だぞ」


守らなければいけないものを持つ人が、
やっぱり一番強いよなって思うし、
「それを守るためなら、俺は死んでも構わない!」という人より
「それを守るために、俺は絶対に死ぬわけにはいかないんだ!」という人の方が
やっぱり好きなわけですよ。

もうさー、ニチアサの主人公、命を賭けちゃう系が多いからさー。
令和になってそういう傾向が薄くなってきたとは思うんですけれど、
やっぱ「命あっての物種」ですから。
「誰かの命を犠牲にしたうえで成り立つ平和」とか、ものすごく微妙ですから。

そんなこんなで、
個人的には今回のパパさん&ベイルのやりとりがめっちゃ胸熱だったというか、
リバイス全話の中で一番好きな回になりそうな印象でした。
現時点では一推しの回。すごく良かった。

仮面ライダーリバイス 第41話「父の真意、息子の決意!」

2022-06-28 11:49:22 | 仮面ライダーリバイス
大二を「大切な家族」と言って連れ去った赤石に怒りをあらわにする元太。一輝はそんな父に対して「赤石は絶対に倒す!」と宣言する。一方、赤石は五十嵐家の抹殺をベイルに命令。ベイルがアルティメットリバイに攻撃を仕掛けるなど戦いが激しさを増す中、父・元太はある決意を固める。「ベイルと決着をつけたい」


「ギフ様がお怒りだ。
 人間の醜い争いは、もう見るに堪えんとな!」
「このままだとどうなるんですか?!」
「文明が滅ぶ!
 かつて隆盛を誇り、一夜にして消滅した、あまたの文明と同じようにな!」

「お前達は勘違いをしている。
 ギフ様は、この地球にたどりついた太古の時代から常に
 人類との共存を望んでいるのだ!
 人類が勝手にギフ様をおそれ、忌み嫌い、利用したのだよ!」
「悪いのは人間だって言うのか!?」
「そうだ。ギフ様に滅ぼされる前に私はギフ様と契約し、
 人類の行く末を見定めると誓った。
 だが!人類は同じ過ちを繰り返す。何度も!何度も!
 その愚かさたるや、天井知らず!」


つまり・・・つまり、どういうことですか(白目。

人間がギフの力を私利私欲のために利用したせいで、
いままでの古代文明的なアレが消滅してきたってことですか。

今回のこの騒動も、じゃあ、ギフを見つけた現代人が
その力を軍事的に利用しようとアレコレ好き勝手にやったから
ギフの怒りをかって、文明消滅されそうになってるってことですか。

じゃ、原因はライダーシステムじゃね?

まぁ、ライダーシステムは、単なるシステムですから、
そこに善とか悪とかがあるわけじゃなく、
正確には、それを利用する側に問題があるんですけれども。

っていうかノアですね、
スピンオフでやった科学組織ノアが元凶じゃん。それは知ってた。
だったらさぁ、赤石も、今ごろになって出てくるんじゃなくて、
25年前に、元凶を潰してくれれば良かったじゃん?っていう。

ただ。赤石自身は、本人も言ってたとおり「監視者」という立ち位置であって、
人類を救うために動いているわけではない。

・・・と思ったけど。
監視者として科学組織ノアを放置しておきながら、
一方では、悪魔崇拝組織デッドマンズを裏から支配していた。
(んでしたっけ?だんだんうろ覚えになってきてますけど)

だから、赤石としては、人類がギフの恐怖に脅えつつ
その支配下で生きる、っていう世界が創りたいんじゃないかなと。
虎の威を狩る狐みたいな。

だけど、ギフの意向はそうじゃなくて。
私がギフだったら、愚かな人類に自分の細胞を分け与えて戦わせ
ひとしきり、すったもんだする様子を楽しんだあとで
「はいリセットー!」ってやるかなと。

いやほら、宇宙生命体だから。
人の心なんて持ち合わせてないから。

だとすると、赤石ですらギフにとっては「他と同じ駒のひとつ」に過ぎないし、
「全人類がギフ様にひれ伏す世界がもうすぐ出来ますよ!」と言われたところで
「いやもうオチはだいたいわかったから、次に行こう次」って感じになりますよね。

だから、なんやかや言ってる赤石はギフにぶっ飛ばされてるし
両者間の齟齬が次第にでかくなりつつあるんじゃないかなぁと。

その場合、赤石は早々に沈む泥舟だぞ大二くん。

・・・と。ここまでは世界設定視点な話。

「カゲロウは・・・大二にとって必要な存在だったのか?」

知ってた。
いや普通に、自分の一部分を切り離して支障がないとでも思ってたんですか。
いまや盲腸ですら、なんらかの役割をもってるんじゃね?などと言われる時代ですよ。
まぁガン細胞とかだと、切り離さないと本体が死んでしまいますが。

だから。悪魔はガン細胞っていうより盲腸じゃね?と思うわけですよ。
いや盲腸じゃなくてもいいけど。

ベイルのパターンで言うと、「実験体の処分」という、まともな精神じゃこなせない仕事を
代わりにやってくれたというイメージある。多重人格が発生するときみたいな。
カゲロウも、大二の中にある側面を切り取ったみたいな印象。

だとすると、「ギフの恩恵」っていうのは、
与えられた人の中にある、たとえば暴力的な一側面だけを突出させると同時に、
他の側面が担当するはずのリミッターを解除して、
本来なら為しえないような、それこそ「悪魔的な力」を発揮させる、みたいな。

「大二のやつ、赤石に操られてるってわけでもないんだよな」
「正義感が暴走して、自分じゃ止められなくなってるんだ」
「やっぱり、カゲロウを失ったことに関係があるんじゃないのか?」


ただ、個人的にはいまの大二を見ても、正義感が暴走してるとは感じないんですよね、全然。
むしろ。

「ようやく来たか。私の平和を否定する英雄気取りが!」

と揶揄される一輝の方が、おのれの正義感に酔いしれてるんじゃね?って思ったりしている。
だってさ、アララトに抵抗しなかったら、牛島パパ&ママは死ななくて済んだはずだし。
描写はなくとも、レジスタンス側の犠牲者はそれなりに出ているだろうし。

死ななくても良いはずの命を失った、という見方をすれば、
一輝のスタンスも、「みんなの笑顔を守る」という自分の正義を貫くために
被害をいたずらに増やしている、とも言えるんじゃないかなと。
うん、すごく意地悪な言い方してる自覚はありますけれども。

そして逆に。大二の在り方なんて、一般市民の犠牲を最小限におさえるために
不本意ながらも、現時点ではその指示に従っている、
しかしけして赤石を妄信してるわけじゃないよっていう。
そっちの方が大局を見据えた柔軟な対応なんじゃないのかなぁ。

うーん、だんだん自分の感覚がおかしいのかなっていう気がしてきた。
だって、大二の選択、間違ってるとは全然思えないんですよ。
ま、冒頭で言ったとおり、赤石なんて乗ったらまずい泥舟だし、
アララトに組み込まれた未来には何の魅力もないんですけども。

一輝の記憶と写真に関する描写とか、つっこみどころはまだありますけれど
長くなってしまったのでこの辺で。