お役に立てれば 〜日日是好日のアダチマ日記〜

日々の暮らしでの小さな工夫や発見、お気に入りのものたちの記録。
見知らぬあなたの、お役に立てれば。

表題作以外も読み応えあり『陰翳礼賛』

2018-02-24 22:37:24 | 勝手に書店員
こんばんは。アダチマです。

お恥ずかしながら、谷崎の作品は『痴人の愛』くらいしか
読んだことなかったような…。
(確か昨夏も、新潮文庫の100冊、にもいまだに入っていたよね)

この『陰翳礼賛』は、谷崎潤一郎の随筆としてタイトルくらいは知っていたけれど、
これまで何となくスルーし続けて来た。

でも、日本文化の美意識の象徴として、
建築家、特に海外から支持されている名著らしい。
数年前に読んだ、グラフィックデザイナー原研哉さんの著書『白』
の冒頭でも紹介されていて、ずっと気になっていました。

そんな訳で、今更ながら手に取ってみました。
文庫化された古典は、ふらっと立ち寄った町の書店などでも
入手しやすいのが嬉しい。

角川文庫の改訂版。文字も読みやすくなっています。

表題作ももちろん読み応えがあるのだけれど、
私は一緒に収録されていた他の随筆がとても気に入りました。

特に、
「現代口語文の欠点について」「客ぎらい」「旅のいろいろ」
この三作品は面白い。オススメです。
私のブログのいくつかの記事に少しでも共感して下さっている方なら、
読んで損はないです。ほんとに。
(ただ、時代が違うので今では差別的に感じる箇所も多数ありますが、
そこを差し引いても一読の価値あり)

そして何より、その文体。着眼点。
今更ながら谷崎ファンになりました。


この字が書けないんだよなぁ(笑)

これぞ文豪、日日是好日

アダチマ

陰翳礼讃 (角川ソフィア文庫)
クリエーター情報なし
KADOKAWA/角川学芸出版


クリエーター情報なし
中央公論新社

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