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hotひと息ついてみよ

今日も一日おつかれさま。そう自分に言ってあげよう。

木の声

2017-02-23 00:11:34 | 日記
けっこう人の耳は聞こえるものらしいから
そうだ
小学校のあの大きな大きな木の幹に耳をあててみよう

冬がまだ通り過ぎない寒い風の中
深い眠りについている大きな木の生命の声は聞こえるか

この景色を眺めていた彼女には子ども達の声と一緒に
この大きな木の声は届いていたのだろうか

冬の声
春を迎えた声

懐かしい香りに

2016-12-10 21:59:57 | 日記
洗濯物を込んだら
懐かしい香りがした

どんなに忙しくても忘れたくない香りなのに
少し忙しかっただけで忘れてしまうほど
当たり前に近くにある香り

それは
ありがとうって言わないでしまっていることと
ちょっと似ていて
慌てて母の父の声を聞きたくなった

しばらく世間話などして電話を切ると
こんな時もまだまだ続くという思いと
いずれという思いが心の中で交差して
からだの真ん中らへんがキュンとした

でも
きっと私に命をつないでくれた
たくさんの人達の思いも
懐かしいこの香りの中にあると思えた時
ぴゅ~っと吹きつけた北風にも
頬に柔らかいあたたかみを感じた

1つ覚悟して
自分にも気づかないほど小さく頷いてみた私に
その懐かしい香りが
そっと優しく抱きしめてくれたような気がした

さびしさと幸せはとても似ている



朝 プラットホームから

2016-11-25 00:37:23 | 日記
西へと向かう電車には観光客が多い
東へと向かう電車には学生が慌てて乗り込む
車内の色味が 少しずつ違う

北へと向かう電車には 私

ちょっと旅気分はあるものの
これから隣りの町へと仕事に向かう

小一時間の流れる景色は、
その時々に 季節が行ったり来たりする

車窓から見える人びとの日常生活も流れていく
そんな景色の中に いつもの自分にもある居場所を感じつつ
いつもと違う時間の流れが
いつもと違う景色の流れとあいまじわっている

日常の中の非日常感

それは豊かではあるけれど
町は今日も忙しく 足早に 今日も時が流れていく

だから そんな流れのじゃまにはならないように
そっと けれど丁寧に
そのぜいたく感を味わうことこそ
大人のたしなみ

だから
日々の疲れも 少しは表情に残しつつ
深まりゆく秋も
静かに愛で楽しんでみた










夜に明かり

2016-11-14 23:10:33 | 日記
何度も何度も
口にしていた
「夜は怖くはないのだから」と

そう思いながら夜を迎えていたのは
私がいくつの時だったのかさえ
今となれば 覚えてもいない

しんしんと深まりゆく秋を感じながら
少し静寂な
少し寒々しい
この夜のひととき

元気?と誰かに電話でもしたい人恋しさと
誰かの声がちょっとだけ遠い場所にあるからこその
豊かなる静けさと…

カーテンを少し開けて外を眺めてみる

庭の木々たちを照らしているのは
月明かりより 街灯のひかり
その先には 
眠ることをしらない24時間営業店の明るい元気な明かり

ひとつの季節の終わりを感じさせる
色とりどりの庭木の葉たちは
そんな いろいろな明かりにも
ほどよく映えていて
だからこそ
少し嬉しいような
少し悲しいような
この夜のひととき

そっと口にしてみた
「やっぱり夜は怖くない?」

怖いけれど 嫌じゃない
嫌じゃないけど
私が眠っている間も
夜が眠らないのが
少し心配
少し怖い

口元まで布団をかけてしまうのは
「夜は怖くないのだから」と
あのくちぐせを言ってしまわないようになのかな

でも
そんな夜も嫌じゃない



僕は新しい靴をはいて

2016-07-12 23:17:29 | 日記
山に行きたい
海に行きたい
町に出たい

新しい一歩は
新しい靴で

この靴が
もう少し僕の足に慣れてきたら
きっと会いに行くから
あの場所まで飛んでいくから

もう少し待っていて
たくさんの言の葉を
両手に抱えて
走っていくから