辰巳芳子さんが各々4名の方とされた対談集です。
福岡伸一氏 (生物学者)
川島みどり氏(看護師)
細谷亮太氏 (小児科医)
竹内修一氏 (倫理学者)
タケウチオサム
福岡伸一氏は以前ご紹介したことのある動的平衡の著者です。
対談の中で、
C「炭素」炭水化物・脂肪は一時的にエネルギーとして体内に貯めておくこともできるけれど、、
N「窒素」蛋白質は動的平衡の中で、細胞として身体のパーツとなり常に刷新されながら
人の体の中を通過して、地球上で循環している。
これからは、地球規模での「N」の循環に注視すべきだとあります。
どういうことかと言うと、植物の生育に必要な成分に窒素はあるわけですけれど、
それがどこに蓄えられるかと言うと、穀類で言えば胚芽に蓄えてタンパク質となっています。
けれど、精製した穀類を多く摂取している現代は、その胚芽部分の多くは捨てられています。
植物の生成に肥料としてNを大量投入しているのに、食べて身体に摂取せず捨てている現状があるとありました。
そして、単純に食べ物をカロリー換算でとらえようとすると、大事なものを見落とすことになる。と
川島氏と細谷氏は働いている場所は違いますが、医療に携わっている方々です。
川島氏は口から食べることの大切さを仰っています。
そして、何より、美味しい!と思いながら食べるのが大切と。
とにかく、スープ一口でもいい、口からお腹に何かが入ることは、免疫力と密接に関係している。と
この、「何か」は、どんな「何か」を摂るのかが大切。本物の「食」であるのが望ましいのは言うまでもありません。
ここでも、看護の観点から、ただ栄養を摂ればいいというものではないと出てきます。
細谷氏は、対談の中で、
社会的に頑張っている人で、食事のことなんかかまっていられない、
というような人たちが今の世の中には多いということ、
と仰っています。
細谷氏は小児科医の先生なので、そのお母さんたちのお話も出てくるのですが、
働く女性達も忙しくて、先々を見据えての食事なんてしている暇もないのでしょう。
妊娠期間に助産師さんなどから食生活の指導を受け改めると目に見えて体調が変わるのだそうです。
「いのち」とは何か?中村天風氏の本に出て来たのは
「いのちとは生きていることの代名詞」とありました。
この本を読みながら、天風氏のこの言葉が頭に浮かびました。
竹内氏は辰巳芳子さんと3名の対談を総括しながらの著者との対談です。
一種の「あとがき」というか、全体のまとめをされていました。
そのなかで、
何が食べたいかは、自分がどういう人間で、
どこへ向かっているのか、自分には何が欠けているのか
そう言うことであると言うようなことを仰っています。
“良い食べもの”によって、“いのちの肯定”ができる。“いのちの確認”と言ってもいい。
お二人とも、現代日本の食生活をとても危惧していらっしゃいました。
上手く文章に出来ないのですが、とても奥深い4つの対談です。
食に対してちゃんと手間暇かけるのは、人、相手に対する(自分も含む)愛情表現でもあるのだなと思います。
食べることは、生きること。生きていること。
まさに、『食といのち』だと感じながら読みました。
よろしかったら、ご一読をおすすめします。
食材を扱う上での役に立つヒントもたっぷりです!
ご来訪いつもありがとうございます
初めての方も、いつもの方も、よかったら、クリックよろしくお願いします![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en2.gif)
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N「窒素」蛋白質は動的平衡の中で、細胞として身体のパーツとなり常に刷新されながら
人の体の中を通過して、地球上で循環している。
これからは、地球規模での「N」の循環に注視すべきだとあります。
どういうことかと言うと、植物の生育に必要な成分に窒素はあるわけですけれど、
それがどこに蓄えられるかと言うと、穀類で言えば胚芽に蓄えてタンパク質となっています。
けれど、精製した穀類を多く摂取している現代は、その胚芽部分の多くは捨てられています。
植物の生成に肥料としてNを大量投入しているのに、食べて身体に摂取せず捨てている現状があるとありました。
そして、単純に食べ物をカロリー換算でとらえようとすると、大事なものを見落とすことになる。と
川島氏と細谷氏は働いている場所は違いますが、医療に携わっている方々です。
川島氏は口から食べることの大切さを仰っています。
そして、何より、美味しい!と思いながら食べるのが大切と。
とにかく、スープ一口でもいい、口からお腹に何かが入ることは、免疫力と密接に関係している。と
この、「何か」は、どんな「何か」を摂るのかが大切。本物の「食」であるのが望ましいのは言うまでもありません。
ここでも、看護の観点から、ただ栄養を摂ればいいというものではないと出てきます。
細谷氏は、対談の中で、
社会的に頑張っている人で、食事のことなんかかまっていられない、
というような人たちが今の世の中には多いということ、
と仰っています。
細谷氏は小児科医の先生なので、そのお母さんたちのお話も出てくるのですが、
働く女性達も忙しくて、先々を見据えての食事なんてしている暇もないのでしょう。
妊娠期間に助産師さんなどから食生活の指導を受け改めると目に見えて体調が変わるのだそうです。
「いのち」とは何か?中村天風氏の本に出て来たのは
「いのちとは生きていることの代名詞」とありました。
この本を読みながら、天風氏のこの言葉が頭に浮かびました。
竹内氏は辰巳芳子さんと3名の対談を総括しながらの著者との対談です。
一種の「あとがき」というか、全体のまとめをされていました。
そのなかで、
何が食べたいかは、自分がどういう人間で、
どこへ向かっているのか、自分には何が欠けているのか
そう言うことであると言うようなことを仰っています。
“良い食べもの”によって、“いのちの肯定”ができる。“いのちの確認”と言ってもいい。
お二人とも、現代日本の食生活をとても危惧していらっしゃいました。
上手く文章に出来ないのですが、とても奥深い4つの対談です。
食に対してちゃんと手間暇かけるのは、人、相手に対する(自分も含む)愛情表現でもあるのだなと思います。
食べることは、生きること。生きていること。
まさに、『食といのち』だと感じながら読みました。
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