猫かぶり女子 香奈枝
(この小説はフィクションです。)
香奈枝は短大でこども学科を専攻し、卒業後新卒で就職をしました。
そこで同僚の男性と知り合いつきあうようになりました。
男性は理工系を出たシステム・エンジニアでした。
真面目でコツコツ働くタイプの男性でした。
二人はアパートを借りて同棲を始めました。
最初はとてもロマンティックで理想的なカップルでした。
休日には一緒にデートをしてとてもうまくいっていました。
ところが付き合い始めて一年近く経つと、香奈枝の男性に対する言葉使いや態度はどんどんゾンザイになっていきました。
その内にエゴ丸出しになって不平不満ばかり言うようになっていきました。
男性は以前と同じように香奈枝に対してやさしく思いやりのある態度で接していました。
遂に香奈枝は他の男性と比較するようになりました。
香奈枝の友人はもっと家賃の高い豪華な部屋で生活をしているだとか他の男性の条件の方がいいだとか言い始めるようになりました。
システムエンジニアの男性は、その内に他の女性と付き合うようになり、香奈枝に別れ話を切り出し始めました。
香奈枝は驚いて「 何で? 」と尋ねました。
「 君が僕を他の男性と比較して他の男性の条件の方がいいと言うから、僕も君より条件のいい女性を選んだんだ・・・ 君は僕より条件のいい男性と付き合えばいいじゃない。 」
香奈枝はその時になって必死にエンジニアの男性にしがみつきました。
「 私が全部悪かった。 行かないで・・・ 」
だが、システムエンジニアは香奈枝から既に心が離れていき、他の女性の方に気が移って仲良くなっていきましたとさ。
―――― 劇終 ――――