みさきの日記

主に芸能関係の記事から気になったものをとりあげています。よかったら読んで下さいね。

命を繋ぐ

2013-04-06 06:36:16 | 日記
私のお友達で、子供の命と引き換えに、自分の命を投げ出した子がいます。

イニシャルがYなので、Yちゃんと呼ばせていただきます。

いつも控えめで、目立つことを苦手にしていたYちゃん。

旦那さんは、1つ年下の真面目な会社員。

お互いがお互いを尊敬しているんだなっていうのが伝わってくる、とても素敵なご夫婦でした。

いつも控えめなYちゃんが結婚をしたのは、まだ20歳のとき。

お父さんもお母さんも、Yちゃんが10代のときに亡くなりおばあちゃんと2人で暮らしていました。

結婚の条件として、Yちゃんが掲げたのは

「おばあちゃんと同居」

のひとつだけ。

旦那さんは快く了承し、3人での生活が始まりました。

いつも一緒で仲のいい家族。

子供も妊娠して、とても幸せな家族。

その日もいつも通りに旦那さんは出勤し、Yちゃんは産休まであとひと月の、引継ぎ勤務。

会社に向かう途中、バスを降りて歩道を歩いていたとき

横のビルから落ちてきたコンクリートが彼女を襲い、救急車で運ばれた彼女は、意識不明の重体でした。

私に連絡があったのは、旦那さんからの電話。

「どうかYを応援してください」

電話の向こうで、必死に訴えてくれました。

私が病院に向かったときは、もう彼女はこの世におらず、それなのに緊急処置室で、手術の最中でした。

私が到着してから、およそ20分くらい

処置室から出てきた先生の言葉を、その場にいた全員が、黙って聞きました。

「母体の処置をしていたときに(子供を助けて、私じゃない、子供を助けて)と、意識が無いはずの中でずっと口ずさんでました。我々は本人の意思を尊重し、母子共に処置を行いました。母体は完全に心肺停止しましたが、胎盤と臍帯は正常に機能していました。おかげで新生児は、無事に生きています。」

「母親の強さに、感謝できるようなお子さんに育ってくれることを我々は心から望みます。」

あれから約3年。

Yちゃんの子供は、今年幼稚園になります。

お父さんとおばあちゃんが今も暮らす家から

幼稚園に通います。

Yちゃんにそっくりな、少し内気な女の子。

この子の成長を、ずっと見守っていると私は信じてます。

自らの命よりも、まだ生まれていないわが子を優先した、Yちゃんの強さを、
母の強さを、私は、見本にしたいと思っています。