365カレー(∞)

2007年7月1日から毎日カレー生活を刻む6200日超の18年目
by
南場 四呂右(なんば しろう)

【ネパール旅行2024】9日目

2024年04月02日 23時59分59秒 | カレー

2024年04月02日(火)

① Dhal Bhat @ Kala Pathar Lodge(トゥクラ)

② Nepali Table-Non Vegetarian @ OXYGEN RESTRANT & HOME(ロブチェ)

標高4400mくらいのディンボチェでの夜。
寒くはない。寝袋に入らずかけて、宿の布団もかけて、ロンTとライトダウン、下はダウンパンツ。これで時々妙に暑いくらい。冷やすのはよくないというが、暑いのもどうか。

夜中に何度かトイレに起きる。お腹の調子が悪いわけではない。こんな場所なのに、部屋に専用トイレが付いていたというのもあって、トイレに行きやすい。
壁の薄さは相変わらずなので、隣の部屋の人はどう思っているのか、ここでこそ音姫が役に立ちそう。

体を起こすたびに息が上がる。頭も少し痛い。標高が高いのももちろんだけど、鼻が詰まって口呼吸になって呼吸が浅くなっている可能性がある。同じく口呼吸の影響か、喉も少し痛い。

自発呼吸だけでは苦しくなってしまう環境を楽しんでいる自分もいるし、このままもっと体調が悪くなったらどうしようとやや不安になっている自分もいる。

不安になっているだけでは解決しない。この後、回復するのか、悪化するのか、待つしかない。初めての標高(酸素の薄さ)に身を置いていることを第一に、他にも初めてづくしの状況では経験則が通用しないことを思い知る。

6:00起床。うがい、歯磨き、乳酸菌、と日課をこなす。鼻を噛んだら血が混ざっている。とある人から教わったことのひとつに、乾燥と寒さで鼻の中が切れるという話があったが、それかもしれない。いずれにしても、今までで一番体調が悪い気がする。とはいえ、経験則からの判断ができない。これまた不安じゃないと言ったら嘘になるが、新鮮な感覚であることも間違いない。頑張ってください自分の体。

これまで一度も問題無かった食欲もイマイチな気がしつつ、食堂に向かう。
そういえば、標高が高くなってからというもの、お湯(hot water、ネパール語だとタトパニで通じる)が非常においしい。これまた新鮮。

太陽が昇り明るくなってきて、タトパニを飲み、インターナショナルパワー飯をゆっくり食べる。さらにミルクティーを飲む。

朝は不安を連れ去り、食事は元気を呼び起こす。これは2021年に四国お遍路を歩いた36日間で実体験して思い知ったことのひとつ。久しぶりに思い出した。

そして、1時間前の自分が嘘みたいに、僕は元気になった。そして快便。(お食事中だったらごめんなさい。)
コトリちゃんも、今朝は、朝食をちゃんと食べていた。

ポーターさんに今日もよろしくと挨拶。
ガイドさんにも行けそうだと報告して、持ち運ぶ水の量を相談。今日は今まで以上にゆっくり進むことにしよう。

8:00過ぎに出発。
絶景に囲まれた草原のような場所を歩く、昨日までよりもトレッカーが多くて、賑やかな印象。
我らがガイドさんもガイド仲間と再開できて楽しそうにしている。
その様子を見てコトリちゃんが楽しそうにしている。

11:00前にトゥクラという谷のような所に着く。
ここから先、トゥクラパスというエベレスト街道で最も急な登りになるらしい。
Kala Pathar Lodge で少し早めの昼飯 Dhal Bhat。
ダルの表記がDhalだったりDalだったりDaalだったりするのも興味深い。

ゆっくりトゥクラパスを登り切ると、上の開けた場所にはお墓がたくさん立っている。
そこだけ風が穏やかなのが不思議だった。

風もやや強く、だんだん寒く感じる中、14:00前には今日の目的地のロブチェ(標高5000m付近)に到着。
今日泊まる OXYGEN RESTRANT & HOME でひと休み。

その後、標高5000m超の丘を少し登ると、向こう側に、クンブー氷河とエベレストベースキャンプが見えるらしい。
荷物を置いてその丘を登ってみることに。

息を呑んだ。
クンブー氷河やエベレストベースキャンプが自分の視界に入る日が来るとは。
体が震えているのは寒さのせいじゃない。

ピンチはそれからやってきた。
夕飯前に血中酸素濃度を計ったら、コトリちゃんの数値が危険。
本人は少し気持ち悪いけど大丈夫と言っているのが、逆に気味が悪く不安になる。
ガイドさんや宿オーナー夫妻が、医師とビデオ通話で相談してくれる。涙が出そう。
措置のひとつ、酸素吸入を始めると、すぐに血中酸素濃度が正常値に。冷え切っていたコトリちゃんの手も温かくなった。酸素が足りていなかったことは明白。

肺水腫の疑いもあるということで、明日の朝ヘリでカトマンズの病院に向かう手配を進めてくれた。
元気なお前は何か食べるよう言われ、メニューを見ると、標高5000mにしてノンベジのダルバートがあることに驚きつつ注文。
こんな状況でもうまいダルバートって普通に食べたらどうなっちゃうの!?と薄情さも残る自分に少し安心。
今は僕だけでも大丈夫でいなければならない使命感に冷静を装う。
長い夜になる。


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