田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、旅、日々のあれこれなど。

晩秋~冬の実:枸杞

2023年11月25日 | 花さんぽ・花めぐり

枝垂れた枝に鈴なりに実をつけた「クコ(枸杞)」(Lycium chinense)が赤く色づいています。

別名(英名):ゴジベリー。枸橘(カラタチ)の様な刺があり、杞柳(コリヤナギ)の様に枝がしなやかなことから、名付けられたそうです。

ナス科クコ属の落葉低木 東アジアの熱帯域から温帯域原産で、日本全域、朝鮮半島、台湾、中国に分布。 

花期:7~11月 枝先に1~3個の淡紫色の小さな5弁花をつける。花から5本の長い雄しべが出て、目立つ。

茎は細く、下部で分枝、斜上し、長さは1~1.5m。

葉は互生し、多くはごく短い枝の先に群生する。葉身は長楕円形または楕円形、長さ2~4 cmで全縁

果実:晩秋~冬 液果は楕円形で長さ1~2㎝、実の中には10~30粒の非常に小さな黄色い種がある。

葉はクコ茶に、干した果実はクコ酒などに利用されます。

なお、この実を乾燥させた物が、生薬「クコシ(枸杞子)」と呼ばれ、滋養、強壮、血圧降下の効果があるといわれる。根や葉にも薬効があるとされています。

 

海辺の岩場で這うように育つ「アツバクコ(厚葉枸杞)」(Lycium sandwicense)

ハワイ、小笠原諸島及び大東諸島に分布する常緑低木。別名:ハマクコ(浜枸杞) 

葉は互生し、へら形で先は丸く、長さ1~2.5cm。花期:7~2月、同じような花や実がなり、薬用となる。

 


秋の花:奥州菊&肥後菊

2023年11月24日 | 花さんぽ・花めぐり

伝統の「古典菊」の続き(最後)です。

嵯峨菊→丁子菊→江戸菊→伊勢菊→奥州菊肥後菊

 

奥州菊」は、青森県八戸地方で品種改良された菊です。

両手で花をキュッと掴んだように盛り上がり、太い花弁が垂れ下がるのが特徴(出典:歴博「くらしの植物苑」)

以下の写真は'231114に同苑で撮影したのです。

’アイコクデン(愛国殿)’

’ゴクラクデン(極楽殿)’

’エイラクデン(栄楽殿)’

’ハナミコシ(花神輿)’

’シコウデン(紫光殿)’

 

次は、「肥後菊」 一重で、花弁の間がすいたもの多いのが特徴です。

肥後の名藩主といわれた細川重賢が、文化政策の一つとして栽培を奨励したと伝えられています。

’イワイノツキ(祝の月)’

’テンニョノマイ(天女の舞)’

 ’サクラノシュクジョ(佐倉の淑女)’ 歴博オリジナルくらしの植物苑作出品種

以下の菊は「肥後(実生)」の新花です。

くらしの植物苑で交配して出来た種から育てた菊の新花で、現在、試作中の花です。

新しい品種を作るためには、この新花の中から、良花を選抜し、性質や花容などを観察して、2年かけて試作するそうです。


風変わりな植物

2023年11月23日 | 花さんぽ・花めぐり

個性的な模様と草姿のビザールプランツ(風変わりな植物)

ユーフォルビア・グランディアラータ」(Euphorbia grandialata

トウダイグサ科ユーフォルビア属の常緑多年草 南アフリカ原産

茎は10~15㎝の茎節に分かれて淡緑色の美しい縞が入ります。

夏には小さい黄色の花がたくさん咲く。


秋の実:柿の木②

2023年11月22日 | 花さんぽ・花めぐり

カキ(柿)」の続きです。

完全甘柿> 渋が元々少ない品種で樹になった状態で成熟とともに渋が抜けていくもの。

’オキツケイフユウ’(’興津系富有’) 主な産地:静岡県

味は良いが見た目が悪い「興津」と、甘柿の代表の「富有」との交配品種。

’ゴショ’(’御所’) 主な産地:奈良県 江戸時代初期頃、大和国御所にて突然変異で生まれた「完全甘柿」

それまで日本には渋柿しかなかったので大変重宝された。

’タイシュウ’(’太秋’) 「富有」に「IIiG-16」を交雑して育成した極大果の品種。

果実が320g程度と著しく大きく、果肉は柔軟・多汁で高食味を呈する。果皮色は鈍い橙色。

 

不完全甘柿> 種子が多く入ると渋が抜けるもの。

’トヨオカ’(’豊岡’) 主な産地京都府、奈良県 

隔年結実性ですが、多く果実をつける。

 

不完全渋柿> 種子が入っても渋が一部に残るもの。

’ダモウバン’(’大磨盤) 中国の柿で磨盤とは石臼のこと。

果実の上部に窪みが一周あり、名前の通り石臼のように見える。

’ゼンジマル’(’禅師丸’) 主な産地:神奈川県 1214年代に王禅寺の山中で発見されたとされている。

その地域で盛んに栽培され、現在の地名「柿生」が生まれた。

 

完全渋柿> 種子が入っても渋が抜けないもの。熟柿になれば渋は抜ける。

’アタゴ’(’愛宕’) 主な産地愛媛県 最も遅くに収穫できる最晩生の品種。

病気に強く、豊産性が高い品種。干し柿に適した品種。

’カガワゴバン’(’香川碁盤’) 香川県の讃岐で古くから栽培。

側面に4箇所の切れ込みが入り、碁盤の脚のように見えることから名づけられた。

’タクラ’(’田倉’) 大阪府で古くから栽培されている品種

’サイジョウ’(’西条’) 広島県の西条で13世紀頃につくられたと考えられている。

縦に4本の深い溝があり、それに沿って4つに切り分けてから、皮を剥く。

 

 


秋~冬の花:ユーフォルビア’白雪姫’

2023年11月21日 | 花さんぽ・花めぐり

ユーフォルビア・レウコセファラ’シラユキヒメ(白雪姫)’」(Euphorbia leucocephala ’Sirayukihime’)

ダイヤモンド・フロストよりも白い苞が大きいのが特徴です。

トウダイグサ科トウダイグサ属の常緑低木 園芸品種

花期:10月下旬~1月下旬 白い部分は苞で花は目立たない小さな白い5弁花

よく似た「ダイヤモンド・フロスト」と「ダイヤモンド・フィズ」の花期は4月~11月。