「ウメ(梅)」(Prunus mume)は、バラ科サクラ属の落葉高木 中国中部原産で中国の国花です。
和名のウメは中国語でウメをさす(Mei)から転化したとも言われ、学名のMumeは和名のウメに由来するものです。
日本には8世紀以前に渡来し、現在では東北地方以南の地域に観賞用、果実用として広く栽培されています。品種改良も進んでおり、園芸種は300種以上あると言われます。
ウメは花を観賞する「花ウメ」、果実用の「実ウメ」に大別されます。
また、性質によっても本来のウメの性質をもつ「野梅系」、花が白でも赤でも枝を折ると木部の材が紅色をしている「紅梅系」、ウメとアンズの中間系である「豊後系」、アンズ系の品種に近い「杏系」の4群に類別されるます。
ウメはアンズと近縁ですが、それとの違いはウメは花に芳香があり、萼片は反り返らないこと、実は果肉と種が剥がれにくいこと、葉はアンズよりも細く、樹皮に細かい筋が入らないことなどで区別できます。(出典:農工大の樹その21)
上記写真のウメは、豊後系の「豊後梅」(P. mume var.bungo)と呼ばれる品種。
花期:2~3月頃。葉の展開する前に、前年枝の葉腋に直径2.5~4㎝の花を1~3個つける。萼片は赤紫色。
色は淡紅色、紅色~白色、一重で5弁花や八重咲きなどの花梅(ハナウメ)もある。