2月24日、つくば植物園の絶滅危惧植物温室に展示されていた「カンアオイ(寒葵)類」です。
これまで19種の寒葵を投稿しました。今回は8種です。
カンアオイについては'230124のブログ「寒葵」をご覧ください。
「アラカワカンアオイ(荒川寒葵)」山形県南西部から新潟県北部に流れる荒川中流の狭い範囲にのみ分布。
ユキグニカンアオイを基本種とする変種で、基本種より花が大きく、萼筒は丸みのある筒形。
葉の表面に毛は無いので触るとなめらか。
「オオバカンアオイ(大葉寒葵)」 奄美諸島に分布。絶滅危惧ⅠB類(EN)
常緑樹林下に自生し、晩秋に開花。トカラカンアオイに良く似るが、本種の葉柄には毛が散生。
「グスクカンアオイ(城寒葵)」奄美大島でも限られた地域に分布。絶滅危惧ⅠA類(CR)
照葉樹林下に生育。小型のカンアオイで、春にとっくり型の特徴的な花をつける。
「トカラカンアオイ(吐噶喇寒葵)」トカラ列島に分布。準絶滅危惧(NT)
常緑樹林下に自生し、晩秋に開花。花はオオバカンアオイによく似るが、本種の葉柄は無毛。
「ムラクモアオイ(叢雲葵)」 種子島に分布。絶滅危惧ⅠB類(EN)
屋久島固有種のクワイバカンアオイ(慈姑葉寒葵)によく似た種で常緑樹林下に自生し、晩秋に開花。
「クロヒメカンアオイ(黒姫寒葵)」 新潟県、富山県に分布。絶滅危惧ⅠB類(EN)
コシノカンアオイに似るが、花ははるかに小さく、また萼筒開口部が小さい。
「ユキグニカンアオイ(雪国寒葵)」 新潟県、福島県の多雪地帯に分布。
春に開花し、花の色はクリームからピンク色、褐色まで様々。
「セイジョウカンアオイ(青城寒葵)」 中国西部に分布するカンアオイに近縁な植物。
見かけ上はカンアオイ類に極めてよく似ているが、カンアオイ類とは染色体数が異なり、最近の研究では狭い意味ではカンアオイ類から区別される。葉表面の班が美しく、観賞用に栽培されることもある。
(出典:つくば植物園など)