晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

新田次郎著『桜島』

2008年10月08日 | 
義父が入院したことで、義父の父親が桜島爆発の被災民で旧K市に住み着き商売を始めたという話を思い出し読み返してみました。何もできない私ですが、帰省した折に枕元で読んであげてたら義父に喜んでもらえるかもと考えたからです。
ところが読んで驚きました!
小説『桜島』は現実の桜島の噴火に取材して書かれていました。
何と桜島が爆発したのは大正3年1月で、義父はその2ヵ月後の3月に生まれていたのです。8ヶ月の身重でpoleの祖父母は避難船に乗り込み、縁もゆかりもない土地で生活を築いたのでした。頭が下がります

住民らは「危ないのでは」と鹿児島測候所に何度も訊ねますが、当時地震を予知することは難しく、測候所側は微動があまり観測されないので大丈夫と答えたために避難が遅れてしまいます。桜島が爆発して住民らはそれぞれの船に乗り込んで避難、乗船できなかった島民は錦江湾を泳いで渡った様子が他人事に思えませんでした。それからというもの島民は測候所を信じられなくなり、両者には長い間確執があったことも描かれています。(実際それは東桜島村の碑に記されて建立されている)

何回となく起こった大爆発によって大地が吹き飛ばされ錦江湾と云う巨大なカルデラができ、桜島はその中に出来た中央火口丘だと説明されていました。



長崎の画家・木下逸雲(いつうん)によって描かれた桜島爆発
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