風雨

当たらなくてもよかった天気予報、お昼頃からどんどん暗くなり、会社を出る時は土砂降り。

一刻も早く家に帰りたいので、レインコートを着て出撃じゃ。駅までは10分ほど歩く。

傘が風に煽られるほどではなかったが、膝から下はびしょ濡れだ。ある程度以上濡れて諦めがついたら、なんとなく面白くなってくるのは何故だろう。

駅に着いたら膝から下をぎゅ〜っと絞りたかった。昔の洗濯機についていたハンドルを回して絞るやつで足ごと。

でも膝下はそのままに、折りたたみ傘とレインコートをビニール袋に納めて電車に乗った。15分ほどで乗り換えるが、長時間乗ると、濡れたところから冷房で冷えてしまいそうだった。

家で靴を脱いだら靴下はぐしょぐしょで足の指がふやけていて笑った。そろそろかと思っていたが、この靴もついに捨て時を迎えたか。一応チラシなんか詰めておくが。

♪ピッチピッチチャップチャップランランラン♪

雨を一番楽しめるのは、濡れたところでなーんにも気にしなくていい子どもたちなのだろうか。

子どもの頃実家に、店の名前が入った蛇の目傘があった。大きくて重くて、開くときバリバリと音がした。

とうの昔に処分してしまったが、役に立たなくても取っておけばよかったと両親は今でもたまにこぼしている。