2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 加藤周一著『高原好日』(ちくま文庫)

2010-03-01 21:02:22 | 読書
本書は、加藤さんが夏を過ごした軽井沢追分で、出会った多くの人との交流を回想した随筆である。全62章のうち、第1章を除き、各章の題名は人名である。
第17章「朝吹登水子」では、「精神の自由がなければ、一身は独立しない。一身が独立しなければ、現に一国は独立しない。」(67頁)
第26章「内田芳明」で、「戦後半世紀以上の間に、(中略)現実が憲法に近づくのではなく、憲法の解釈が現実に近づいてきた。」(101頁)

この本から、加藤さんが、夏の軽井沢で人々の交流を愉しんだことや、その交流を通じて互いの考えを深めたりしたことがわかる。

初出は2004年7月信濃毎日新聞社、今回の文庫化は2009年2月。

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