
昨日、警察ドラマの特集を予告したが、素敵な絵本に出会ったので少し寄り道して内容を紹介したい。
「ふたりはともだち」
作:アーノルド・ローベル 訳:三木 卓
文化出版局(ミセスこどもの本)1972年11月10日~
「ふたり(かえるくん・がまくん)」の友情あふれる話が5話収録されているが、一番気に入ったのが「おてがみ」である。
実は、この話は小学2年生の教科書(光村図書)にも掲載されている有名なお話だ。
読み進めるうちに「習ったことがある」と思い出す方もいるだろう。
では、あらすじと「ふたり」の会話を紹介する。
「おてがみ」
玄関の前に座っているがまくんのところへかえるくんがやってきてこう言います。
「どうしたんだい、がまがえるくん。きみ かなしそうだね。」

がまくんは、今が一番、一日のうちで悲しい時なんだ、と言います。
それは手紙を待つ時間だから。
「だって、ぼくおてがみもらったことないんだもの。」
がまくんは一度も手紙をもらったことがない、だから手紙を待っている時が悲しい、と話します。
二人は悲しい気分で玄関の前に腰かけています。

しばらくして、かえるくんは急いで家に帰ります。
紙と鉛筆を見つけ、紙に何か書きます。
そしてその紙を封筒に入れ、「がまがえるくんへ」と封筒に書きます。
かえるくんは、知り合いのかたつむりくんに、手紙をがまくんの家まで届けてくれるように頼みます。
かたつむりくんは快く引き受けます。

かえるくんはがまくんの家に戻ります。
がまくんはベッドでお昼寝をしています。
かえるくんは、がまくんにあきらめずに手紙を待つことを提案します。
しかし、がまくんは手紙を待つことにはあきた、と言います。
かえるくんは窓から郵便受けをみますが、かたつむりくんはまだやってきません。
「ひょっとしてだれかがきみに てがみをくれるかもしれないだろう。」
「そんなことあるものかい。」
「ぼくにてがみをくれる人なんているとはおもえないよ。」
かえるくんは、窓の外をのぞきます。そして、今日は誰かが手紙をくれるかもしれない、と言いますが、がまくんは信用しません。
がまくんはどうしてそんなに窓の外を見ているのかとかえるくんに聞きます。
かえるくんは
「だって、いまぼく てがみをまっているんだもの。」
手紙は来ないよ、というがまくんに、きっと来る、と言うかえるくん。
「だってぼくが きみにてがみだしたんだもの。」
手紙になんて書いたのかを聞く、がまくんに、かえるくんは手紙の内容を教えます。
『しんあいなる がまがえるくん。ぼくはきみが ぼくのしんゆうであることをうれしくおもっています。きみのしんゆう、かえる』
「ああ、」
「とてもいいてがみだ。」
それから二人は玄関に出て幸せな気持ちで手紙を待っていました。
教科書(光村図書)より

四日経って、かたつむりくんががまくんの家に着きました。
てがみをもらって、がまくんはとてもよろこびました。

この話が伝えたかったこと、それは「相手の気持ちを考える」ということ。
小さいうちから身に付けておきたい大切なことだろう。
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