おやじのパイプ

壁に飾ったシベリア抑留中に作ったと自慢していた亡父のパイプを眺めながら写真と木版画の海を漂っている。

才能ないから、数作るしかない

2019-11-28 23:55:00 | 創作
ジェット機の機長の技量を顕すのに、よく何万時間飛んでいるといった表現をして、だから安心出来るとか、ベテランパイロットだとか言う事を聞きます。また、車の運転も10万キロは走らないと運転に長けていると自慢出来ない時代もありました。
確かに自転車でもある程度の時間をかけ習熟しないと自在に自分の思った通りに操れません。それと同じで、版画もどれだけ彫ったか、造ったかで作品の質も大きく変わりると思っております。いわゆる職人としての板を彫る、紙に摺るという技量が結構大事です。超有名人や大家と言われる極一部の方は、専門の彫師や摺師さんがいて作品作りをアシストしてくれますが、私の様な未熟で版画という山の麓を彷徨いているものは、作品の出来不出来は別にして、先ずは技量を磨くことが大事だと思っております。自分のイメージ通りというか、構想を作品に作り上げるためにも彫刻刀を知り和紙を知り、絵具を知るなどして自在に使いこなせる様にならないと思った様な作品が作れません。今はどれだけ数多く版画を作ったかが大事だと考えております。それでここ最近は年間10作以上を作ろうと考えて取り組んでおります。そんな中、彫刻刀が切れなくなったので、研ぎをしておりましたら指を切ってきましました。これなんかも、まだまだ下手の証なんでしょうね、きっと。