おやじのパイプ

壁に飾ったシベリア抑留中に作ったと自慢していた亡父のパイプを眺めながら写真と木版画の海を漂っている。

花甲志願者

2015-04-07 08:28:28 | 日記
昨日読んだ海外シルバーボランティアについてのノンフィクション。
いづれの方も劣らず熱い想いを持った方々であった。
現地で病になりそのまま帰らぬ人となられた方もおられた由。

”還暦”のことを中国語では”花甲”というそうである。
60歳前後で定年退職を迎えてもまだ体は元気でどこも悪くない。
このまま持てる技術を朽ち果てさせることは忍びなく悔しい。
どこか必要とされるところで、この技術を伝えたい、役立てたいという思い・志で海外へ出かけるシルバーボランティアが多くいることがわかった。

しかし、ご本人の熱い想いはわかるのだが、ご家族や特に伴侶の方はどう考えて考えておられるのか。
そこはあまり詳しく書かれていない。(この本の趣旨から外れるからか?)

この年代は企業戦士として、家庭や家族のことを顧みず仕事一筋で、また仕事が楽しくて仕方がなかった世代でもある。
燃え尽きたい症候群とでもいえばいいのか、灰になるまで仕事に生きたい。

その思いは十分にわかるが、自分たち団塊の世代の末っ子としては、これまで苦労を掛けた伴侶の顔も浮かんでくる。

彼らはそれをどう考えて乗り越えたのか、伴侶や子供たちはそれをどう考え受止めたのか、
そこのところをもう少し詳しく知りたいと思った。
//けむり

定年ゴジラは忙しい

2015-04-05 19:25:15 | 日記
某Printerメーカーから購入者へのプレゼントとしてゴジラのペーパークラフトが届き、何とか完成させた。
その完成したゴジラを眺めながらふと10数年前にNHKで放送されていた定年ゴジラなるものを思い出したので、文庫を買ってきて読んでみたので感想を述べる。
当時はまだ定年などを考えたこともない年齢であったので定年ってそんなものかと漠然とNHKが放送することを何の疑問もなくそのまま受止めていたのものである。
しかし、昨年秋から実際に定年となった身分として改めて読んでみた。
ストーリーは地方から上京した次男三男が企業戦士となって、都心にある職場から2時間かかるニュータウンに終の棲家を求め汗水流して家庭を築くも、定年になって明日から会社へ行かなくなってふと気づく。
俺は何をすればいいのか?うろたえ路頭に迷う男を面白おかしく描く、そんなストーリです。

が、
現実はバカにするなといいたい。
企業戦士として第一線で外国人や別業種など文化も何もかも違う人間と体一つで渡り合ってきた男がそんな体たらくになるはずがないではありませんか。

まあこんな風に書かないと本は売れないんだろうけど。

若い奴はそんな風にしか見ていない考えられないんだろうかなと思ってしまったのは私だけでしょうか。
まあこの年代は自慢話をするのは苦手です。
奥方にも詳しく説明していないし、まして息子にも話していないので、理解されていないのは仕方がないんですが、
定年退職者は結構したたかですよ。

そんな程度で路頭の迷うようではこれまで日本をひっぱてきてJapan as No1なんて
言われる国にすることはできなかったです。

実際に、退職前に、しばらくゆっくりしてくださいといわれ、
自分から晴耕雨読でやるよなんて言っていても、
それは夢のような話で、現実は結構忙しいんですよ。
現役時代以上にね。
毎日決まった時間に日課の散歩とか、
この本に書いてあるような判を押したような生活とか、
することがなく空白が多い手帳、
そんな生活はありえません。(笑)
//けむり