「アレ食べたい!」と、無性にモノが食べたくなるときってありますよネ?
ひとたび衝動の僕となったら最後、口にしないでは治まるはずがありません。何としてでも食べようと躍起になるものです。
その食べたいモノがスルメ、フランスパン、煎餅などの硬いモノであって、それを食べれば、たとえ差し歯がお陀仏になる恐れがあったとしても、衝動に駆られてなら無茶なことでもしでかします。
先日、歯医者からの帰り道。ふと魔が差してその気になった相手はフランスパン。見るからに硬そうではあるものの、ホットドッグみたいに生ハムを挟んであって、見た目いかにも美味そうなパンでした。
家に戻った途端、もうガマンできません。硬いパンだとわかっていながら、止せばいいのにガブリと差し歯の前歯で囓りついたものの、・・・その差し歯からゴキッと音がしました。
上顎の前歯5本は、両脇の差し歯3本で中央2本分の抜歯跡をブリッジしていたのですが、右側の差し歯2本がグラグラし始めました。
「あっちゃー、これは歯根が割れたかも・・・」と、悔やんでも後の祭り。急遽、歯医者にとんぼ返りしたのですが、案の定、件の差し歯の内1本は歯根破折。あえなく即死でした。
差し歯が外れて上顎の前歯5本分がない状態というのは、前歯全体がまったく役に立たないことを意味します。
モノに齧り付くのにも、モノを噛み取るのにも用を足さない前歯なら、その分奥歯の足をも引っ張って噛む力を半減させ、ひいてはそのしわ寄せが胃や腸にも及ぶことに・・・。
たった5本の前歯がダメなだけでこうなのです。これが老化に伴う悪循環の典型なのでしょう。
健康な老後を迎えるための標語 “8020”。「歯を大切に!」という標語の意味が、今になって心に染みている私です。
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