ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

歩測の真っ最中に呼び止められて

2021-03-09 06:29:08 | 雑感

 歩行リハビリの途中、自転車に乗った おばちゃん に呼び止められました。私はそのとき歩測中で、頭が数字で一杯でした。

 見れば、ゴミ拾いをしていたときに、よく道で立ち話をしていた女性でした。こうして道でバッタリ出会うのは1年半ぶりぐらいでしょうか。

 “3密” が叫ばれているこのご時世、久々のおしゃべりもお互い顔を背けるようにして始まりました。

「わたしね、最近、ペ-スメーカーを付けているんですよ」と、彼女。

「一時、脈拍が39ぐらい、血圧も100を切るぐらいまで落ちて、
 医者からは、(命が)危ない所だったと言われたんですよ!

 突然のことだったから、もうビックリして・・・。
 まだ独り身でいる娘のこととか、何も出来ない旦那のこととか、
 つい色々考えてしまってねぇ・・・」。

 これを聞いて私の方は、

「本当に? そんな状態だったら何時死んでもおかしくないですよ。
 歳を取ったら身体に何か起こるのはいつも突然。誰でもそうです。

 私も、不安定狭心症で心筋梗塞になりかけ、手術を2回も受けたし、
 3ヵ月前にも急遽、脊柱管狭窄症で腰の手術を受けたばかり。

 なに、座骨神経痛がひどくなったので医者に診てもらったら即決まり。
 身体のあちこちにガタが来るのは、年寄りなら皆普通のことです。

 なに、このぐらいまだまだ大丈夫! 
 そうでも思わなくっちゃ、とてもやっていけないですよ!」

 このとき初めて、彼女の顔をまともに見たのですが、マスク越しに見えた彼女の上目蓋は重たそうにむくんでいました。うっ血性心不全にでもなりかけているのでしょうか? 状態は相当に悪そうでした。

「とにかく、歩けなくなったらお終いですよ!
 今は、“コロナフレイル”っていうのもあるし、・・・
 自転車ででもいいから、できるだけ外を動き回ってください!」
そう、彼女に言い残して私は別れました。

「“犬も歩けば棒に当たる”、ですか?」そう言って、彼女も笑っていたようです。

 恐らく彼女、不安から誰かに愚痴を聞いてもらいたかったのでしょう。

 もう少し彼女の話を聞き、もう少し気の利いた励まし方ができなかったのか、と少々薄情だった自分に反省しきりでした。

 

 

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