おおたかの森と流山カナル物語

流山に住む主婦&薬剤師lalaの気紛れな日記
実は「福の神」らしいので、ゆったりまったり、周りを幸せにしていきます

岡山のギタリスト

2010-10-30 16:17:45 | 音楽・芸術・スポーツ
新しいギタリストが入って、バンドの雰囲気が変わったと書きましたが
何十年前にも同じ経験をしたことを思い出しました

それは私が社会人になって1年目か2年目の出来事

大学生時代、私は軽音楽同好会のフォークソングクラブに属していたのですが
そのクラブの2年上の先輩から、私を含めた何人かの後輩達に呼び出しがありました

11月に開催される学園祭のOB会でサプライズをやろう、と言うのです

軽音楽同好会では毎年学園祭でライブ喫茶を運営し
ジャズ、ボサノバ、フォークソングのライブステージを聴かせながら
おつまみや飲み物を出し、その売り上げを同好会の運営費にしていたのですが
4日ある学園祭の3日目の夜にフォークソングクラブのOB会を開催し
現役、卒業生が混ざり合って、飲んで食べて、歌ったり演奏したりしたのです
で、OBは現役時代にやっていた曲を、歌ったり演奏したりして
昔のことを思い出しながら、楽しい夜を過ごすのです

そのOB会で、全く新しいバンドを作り、
新しい曲でサプライズの演奏をしよう!と言うのです

『なかなか、面白そう』とみんなで乗り乗りになり、秘密裡に計画が進行し
当時流行っていた女性歌手の2曲を選曲
ギター2本、ベース、ドラムの楽器編成で演奏することになったのです

で、最初の練習を新大久保の貸しスタジオでやることになり
ギターの一人が遅刻する中
ギター、ドラム、ベース、ヴォーカルの私で練習を始めたのですが・・・

社会人になって久しぶりの楽器演奏、しかも初めて一緒に演奏する仲間
ということで、イマイチ乗り切れないでいたのです
でも、その時はそんなもんだと思ってやっていたんですけどね

そこへ遅れて、ギタリスト一人がやっと登場

彼は岡山出身の、素朴な男の子I君
いつもポワワ~~~んとした感じの、おっとりした非都会派青年なのですが
ギターがメチャメチャうまくて、センスも抜群
一目置かれる存在だったのですが
おっとりした性格ゆえ、その日も寝坊で遅刻(笑)

で、全員揃ったところで改めてもう一度、ということで演奏を始めたら・・・

遅れてきたギタリストのキレのイイ演奏に
ダラダラだったそれまでの演奏が嘘のようにキリッとして
驚くほど、ちゃんとした演奏になったのです
もうもう、ビックリで「Iのギターが入ったら、全然違うね」
とみんなが納得するほどI君の演奏は素晴らしかったのです
でも当の本人のI君は、当然ですがなんのことかわからず「???」でしたけどね(笑)

その後、何度か練習し、学園祭OB会の日を迎えました
そして社会人になった卒業生や現役生が飲んだり喋ったり、楽器演奏したり
和気藹々としていた頃合を見計らって、サプライズ

空いたステージに突然5人で上がり、演奏準備を始めて
観ていたみんなが、「なんだ、なんだ?」とざわついている中
爽快なギターや重厚なドラム、ベースの演奏から始まって
アンルイスの「女はそれを我慢できない」を歌い始めたもんだから
もうもう会場はやんやの拍手と大喝采

その後、山口百恵の「絶体絶命」も歌って、大いに盛り上がったのでした
楽しかったな


その後、I君はプロのギタりストを目指して、
結構有名なミュージシャンのバックで演奏したり
スタジオミュージシャンみたいなことをやってたみたいだけど
結局故郷の岡山に帰って就職しちゃいました

物凄い才能があって、私はもったいないなぁ、と思っていたんですが
「やっぱり僕に東京は合わない」みたいなこと言ってたなぁ


去年長男の赴任してる広島に行くことになって
『あ、そうだ!岡山の隣りだからI君に会おう!』と思って
メイルを送ったら、携帯メイルもパソコンメイルも戻って来てしまって、結局会えずじまい
電話や手紙を書くほど深い付き合いじゃないから、それで諦めちゃいましたが・・・
ま、10年近く連絡とってなかったから仕方ないけど
『もうォ~、アドレス変わったんなら、連絡ぐらいしろよなぁ』と思いましたけどね(笑)

しかし、音楽の世界って、本当に厳しいですね
I君にしろ、ウチのバンドの大泉洋にしろ、どんなに才能のあるギタリストだと思っても
世の中に出て、それだけでちゃんと生活できるようになれるわけじゃなくて・・・
画家さんもそうでしょうけど、結局芸術で身を立てるって
才能だけでなく、チャンスとか、オーラとか、
努力だけではどうしようもない「何か」が無いと難しくて・・・

結局、趣味でやり続けることが一番いいのかもしれませんね
と、岡山のI君を思い出しながら、考えるのでした

I君も、ウチのバンドの大泉洋みたいに、何十年もギター弾いてないのかなぁ
もう一度一緒にやれたらいいね

女はそれを我慢できない / アン・ルイス

Momoe Yamaguchi 山口百恵Zettai Zetsumei 絶体絶命
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